いーかわらばん vol.351
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2008/12/26
- vol.351
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
超高級携帯、500万円!
■ 2. 山崎発、経営を考える
効用的修羅場の買いつけ(その20)・・・トップとトップ陣のギャップに注目!
■ 3. 財務ホット情報
サブプライムローン関連商品の評価
■ 1. 時の話題
<超高級携帯、500万円!>
2009年春から富裕層向けの超高級携帯電話が日本で発売されます。その名は、
「ヴァーチュ(VERTU)」。
その発売される商品名「VERTU Signature」は、ステンレス(160万円)、イエロー
ゴールド(450万円)、ホワイトゴールド(500万円)の3タイプの予定です。
「なにっ!携帯端末に500万円払う人間がいるのか!」と驚くばかりですが、実は、
2002年にフランス、2004年にロシア、2006年に中国、2007年にアメリカ、といった
具合に、すでに世界53ヵ国で同種の超高級携帯を販売しています。
それでは何が違うのでしょうか。
一つには、ダイヤモンド、サファイアなどの宝石やプラチナ、金などをちりばめた、
豪華なデザインを採用していることです。
「時計やスポーツカーに、あれだけこだわる人がいるのに、携帯でこだわった
商品がないのは、おかしい」というのがメーカー側の主張です。
ちょうど高級時計を買う人が、ねじを巻く音、その感触、針の色合いなどさまざまな
宝飾品としてのこだわりを持つのと同様、キーを押す感触、電池パックの取っ手の
形状、サファイアのパネルに対する衝撃吸収などあらゆる点にこだわっています。
二つ目は、必ずコンシェルジュボタンが配置されており、ユーザーはボタンを押す
だけで専用のコンシェルジュに電話がつながり、24時間体制でさまざまなサービス
を受けることができる点です。
どうしてもあの靴がほしい、と思ったときに、コンシェルジュボタンを押せば、世界中
と連絡をとり、自宅までその靴を届けてくれるというわけです。
そして、この超高級携帯を製造しているのは、実は、世界NO.1の携帯電話端末メー
カー、ノキアなのです。
「あれっ、ノキアは日本撤退ではなかったっけ?」と情報通の皆さんは思うはずです
が、高級製品世界第2位の市場規模といわれる日本に対しては、超高級携帯端末で
攻勢をかける戦略に切り替えたようです。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<効用的修羅場の買いつけ(その20)・・・トップとトップ陣のギャップに注目!>
前回は久しぶりに、
理念10: 一流に接して、その真髄を体感することが成長の第一歩!
を提示させていただきました。
しかし、数人の方から、
「あの給料の10%、1日1時間の話は、かなりインパクトがあったよ。あれをズバリ
理念に織り入れたほうが、具体的でわかりやすいと思う。」
という貴重なご意見をいただきました。
そこで、謙虚というか、優柔不断というか、影響されやすい私は「なるほどそうだ!」
と思いましたので、当時の上司の受け売りですが、理念10を次のように変更いたし
ます。
理念10: ひと月に月給の10%、1日1時間を「一流の体感」に投資せよ!
さて前回は、「一流人材への連鎖のしくみ」を創り出すためのひとつ目として、成長を
促す風土のあの三つの条件を、理念として確立するために、種→芽→花のパターン
を前提に、しつこくしつこく「聞き(問い)続けること」の必要性を申し上げました。
この「聞き(問い)続ける」しつこさと言えば、私の研修で必ず課題図書にする『上司の
哲学』(江口克彦著 PHP研究所)を、バイブルのように読み込んでおられるかたなら、
松下幸之助氏と江口克彦氏の、ハーマン・カーンを巡る、あのやりとりを思い出される
のではないでしょうか。
ターゲットとした他人に、理念を本気で浸透させようと思ったら、その他人が気づき、
無意識にできるようになるまで、何回でも「聞き(問い)続ける」覚悟をしなければなら
ないのです。その他人がターゲットである限り、何十回でも、何百回でも・・・。
そして、このターゲットを、二人、三人、十人と増やし、また、ターゲットとなった人が、
さらにその次のターゲットへと、子や孫のように、浸透させていくことが、「一流人材へ
の連鎖のしくみ」を作り出すためのひとつ目のポイントなのです。
それでは、「一流人材への連鎖のしくみ」を作り出すための二つ目に移りましょう。
話は横道にそれますが、私は、「普通の企業、一流企業、超一流企業」といった判断
をするときに、売上、利益といった財務数値とは全く別に、次のような視点で見ること
にしています。
それは、
① トップ
② トップ陣(経営幹部)
③ 管理職群
という階層に分けて、ひとりひとりの人材を見たときに、①と②、①と③、②と③に
総合的なレベルの差がどれだけあるか、というものです。
①がそれなりにすごいレベルでも、②との間に大きなギャップがある会社は、普通の
会社か、①のレベルがきわめて高ければ、せいぜい少し一流企業に近づく程度です。
(①のレベルが低ければ、即、問題企業です!)
真に一流企業といわれる会社の共通の特徴は、①がすごいことは当然として、①と
②のギャップが小さいことなのです。
超一流企業になると、③のなかにも、①や②に匹敵する人材を数多く発見することが
できます。
自分で言うのもなんですが、短期的な収益力は別として、中長期的には、この直観的
な見方がほとんど当たっているといっていいでしょう。
さて、皆さんの会社は、謙虚に振り返ってみて、いかがでしょうか。と同時に、真剣に
考えていただかなければならない点は、なぜ、一流企業の①と②の間のギャップが
小さいか、という理由です。
この点が「一流人材への連鎖のしくみ」の二つ目につながっていきます。次回じっくりと
考えてみましょう。
■ 3. 財務ホット情報
<サブプライムローン関連商品の評価>
サブプライムローン問題に、端を発した金融不安にみまわれている状況下で、サブ
プライム関連商品等を保有している企業が、それらを時価評価する際の留意点に
ついて、企業会計基準委員会(ASBJ)は、金融資産の時価の算定に関する実務上
の取扱い及び債券の保有目的区分の変更に関する当面の取扱いを発表しました。
金融資産の時価の算定に関する実務上の取扱いとは
金融商品の時価評価をする際に、原則は取得価格から市場価格を差し引いた残額
を評価損とするのですが、市場取引が活発でない中では、取得価格から暴落した
価格を差し引くのではなく、「合理的に算定された価額」を差し引いた残額を評価損と
するとしています。この損は税務上も一定の要件の下で、損金とすることが認められ
るようです。
債券の保有目的区分の変更に関する当面の取扱いとは
従来、わが国では、原則として債券の保有目的を取得後に変更することは、認めら
れておらず、保有目的区分を厳格にしていましたが、最近の金融不安から、これを
見直すこととなりました。
この取扱いは、この公表があった日(平成20年12月5日)から平成22年3月31日まで
の適用となります。ただし、債券の保有目的の変更の意思決定が既に行われており、
それが確認できる時は、意思決定を行った時点から適用することができます。
しかし、平成20年10月1日より以前に遡ることはできません。
また、この変更の会計処理は平成20年12月31日までに行わなければなりません。
そして当然ですが、債券の保有目的区分を売買目的有価証券から満期保有目的
債券へと変更することで、時価評価自体を行わないこととした場合、仮にその債券の
時価がさらに下落しても、時価評価をしないのだから会計上評価損は発生しないこと
になります。当然、税務上も損金とすることはできません。
いずれの取扱いも、サブプライムローン関連商品の評価損を抑えるためになされる
ものであることに、留意する必要があるでしょう。
■ 4. おしらせ
12月27日(土)から1月4日(日)まで、年末年始休暇とさせて頂きます。
従いまして、新年第1号のいーかわらばんにつきましては、1月8日(木)
の配信とさせて頂きます。
どうぞ宜しくお願い致します。
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次回のテーマは以下の通りです。
- 1. 時の話題
- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 今月の事務
- 4. おしらせ
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