いーかわらばん vol.350
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2008/12/19
- vol.350
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
地球温暖化とグリーンランド野菜
■ 2. 山崎発、経営を考える
効用的修羅場の買いつけ(その19)
・・・真に必要な「しつこさ」とは?
■ 3. 事業承継の真視点
持株会社について(その5)・・・合併との比較
■ 1. 時の話題
<地球温暖化とグリーンランド野菜>
北極海と北大西洋の間にある世界最大の島、といえばグリーンランドです。
グリーンランドといえば、島の約80%が氷と雪に覆われて、住む地域は、
海岸部のみという状況です。
長い間、デンマークによる植民地支配が続いていましたが、1979年5月に
自治政府が発足し、自治権を獲得しました。今年の11月には、自治権の大幅な
拡大が住民投票で可決され、デンマークからの完全独立もそう遠くない、と言わ
れています。
今後経済的にもさまざまな施策が必要となるわけですが、そのグリーンランドの
沿岸部で、今までは不可能とされていた、野菜の生産が可能になってきました。
カリフラワー、レタス、ブロッコリーなどが生産され、すでに国内での消費が
始まっていますが、もちろんこれは、地球温暖化の影響です。
沿岸部における2006年の気温は、1971年~2000年の平均気温より、6度も上昇
していて、それが野菜の生産を可能にしたわけです。
また、従来から鉱物資源探査が行われ、銅、チタン、プラチナ、ニッケル、アルミ、
ウランなどに関心が寄せられていましたが、氷が融けたことによって、鉄鉱石など
新たな資源も発見され、開発されつつあります。
一方で、アザラシなどの捕獲作業は、ソリが危険になったため、思うように進まず、
打撃を受けています。
もしグリーンランドの氷が融けたなら、現在よりも7.2m海面が上昇する、と言わ
れています。温暖化による地球の生態系の変化は、あらゆるところに生じている
ようです。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<効用的修羅場の買いつけ(その19)
・・・真に必要な「しつこさ」とは?>
前回は、
①経営トップ自身が強烈な向上心、挑戦意欲を持っているか、
②経営トップ自身が、真に一流の人間と言われるべく真剣に努力しており、
その周辺に師と仰ぐ一流の人間がどれだけ多くいるか、
③経営トップの周辺に実践と体得を試みる仲間がどれだけいるか
を謙虚に反省してみるとともに、その質と量が、年々すごい勢いで増して
いなければならないこと。
さらに、経営トップ自身が、「種→芽→花→実」を実践し、その実践してきた
プロセスを、他人の心に響くように語る、大げさにいえば、他人の魂に訴えかける
ことができなければならないという、ある意味、大変厳しいことを申し上げました。
今回は、成長を促す風土を生み出す、次の段階のしかけについて考えてみましょう。
そのしかけとは、「一流人材への成長連鎖のしくみ」を創り上げることです。
すなわち、トップがトップ以下の経営幹部を一流に、その経営幹部がその下の
管理者を一流に、というかたちで一流人材を可能な限り増加させていくしくみ、
ということです。
この「一流人材への連鎖のしくみ」を創り出すには、何が必要でしょうか。
大事なことがいくつかありますが、今回はそのうちのひとつめです。
それは、前回まで何回か申し上げてきた、成長を促す風土の条件、
①強い向上心、挑戦意欲を持った人間
②師と仰ぐことができる一流の人間の存在
③それを踏まえて実践と体得を試みる仲間
を理念として明確にし、しつこくしつこく言い続け、可能な限り、「例のパターン」
(①気づき→②初期行動→③意識の「具体的行動」化→④習慣化するまで継続)を
実践していくことです。
「例のパターン」にしたがって考えてみましょう。
まず、「①気づき」の中身としては、上記三つのポイントを、より簡潔に、
一流に接して、その真髄を体感することが成長の第一歩
とでもしておきましょう。
次の「②初期行動」としては、まず、一流のものに接するということを始めなければ
なりません。24時間以内に、一流のものを探すのもよし、ピックアップするのもよし、
あるいは一流とは何かを考えてみる、のもよし・・・
しかし、これを本当に継続して自分の成長につなげていくためには、
③意識の「具体的行動」化
が必要でした。前から申し上げているように、ここが勝負です。
私自身が、社会に出た時に、当時の上司に、しつこくしつこく言われ、会うたびに
「やってる?教えて!」と聞かれたことは、
ひと月の給料の10%、一日1時間を自分の投資と考えて、
一流のもの(一流の人、一流の本、一流の料理、一流の洋服、一流の映画、・・・)
に接し、その真髄を体感せよ
ということでした。
さらに、これ3年、5年、10年、20年と続けてごらん、その金額と時間はトータルで
いくらになるだろう、やっている人とそうでない人とでは、絶対に追い付けない差と
なってあらわれて来るよ・・・、とも、何十回、しつこく教えられました。
100%というわけにはいきませんでしたが、自分なりの理屈もつけて、私はこれを
実践してきたと自負しています。今では、間違いなくそれが習慣化しています。
私は、この上司に心の底から感謝しています。会うたびに「やってる?中身教えて!」
と聞かれるのは、苦痛でもありましたが、必要な「しつこさ」とは、ただ言うだけでなく、
何回か言うだけでもなく、会議で言うのでもなく、その人が習慣化するまで会うたびに
「聞き続ける」ことなんだ、ということを私は学びました。
一流人材への連鎖のしくみを作る一つめは、一流のものに接することを習慣化
させる理念と真のしつこさだ、と言っていいでしょう。
ということで、しばらくぶりに、次の理念ができました。
理念10: 一流に接して、その真髄を体感することが成長の第一歩!
■ 3. 事業承継の真視点
<持株会社について(その5)・・・合併との比較>
前回は持株会社のメリットについてお話をしました。今回は、合併との比較を
しながら、そのメリット、ディメリットについて再度考えてみましょう。
合併についてここで詳しくはお話をしませんが、一言でいえば、複数の事業
会社が合体して、より大規模な一つの事業会社になることです。
合併には、ひとつの会社が存続し、他の会社が解散して清算手続きをしないで
消滅して、存続する会社に吸収されてしまう吸収合併という形態と、すべての
会社が解散、消滅して新たに新会社を設立する新設合併という、二つの形態が
あります。
合併により強大な会社ができあがり、スケールメリット、あるいはシナジー効果を
存分に活かすことができるとするならば、これがそのまま合併のメリットといえる
でしょう。
しかし一方で、社風や労働条件、システムなどが異なる会社が合体することは、
その調整が思うに任せないことも多く、合併前後で多大のエネルギーを要する
ことが多いといわれています。
銀行が合併した時のシステム障害などは記憶に新しいところですし、また、
旧○○出身などという派閥解消にも時間がかかります。
持株会社の場合には、合併のようなスケールメリットが活かせない、あるいは、
全体を統合する戦略が見えない場合には、シナジー効果なども得られない、と
いった欠点があるといわれています。
しかし、それぞれの会社が法律的には独立しているため、社風、労働条件、
システムなどの違いが問題になることは少なく、また、それぞれがスピーディに
変化に対応できることになります。
したがって、合併がいいか、持株会社がいいか、といった選択は、これらの要素
をよく検討したうえで行うことになるわけです。
■ 4. おしらせ
12月27日(土)から1月4日(日)まで、年末年始休暇とさせて頂きます。
従いまして、新年第1号のいーかわらばんにつきましては、1月8日(木)
の配信とさせて頂きます。
尚、年内は12月25日(木)の配信が、本年最後のいーかわらばんです。
どうぞ宜しくお願い致します。
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次回のテーマは以下の通りです。
- 1. 時の話題
- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 財務ホット情報
- 4. おしらせ
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