いーかわらばん vol.280
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2007/07/05
- vol.280
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
<「ナラティブ」という言葉をご存知ですか?>
『ナラティブに基づいたデンタルコミュニケーション』といった本が出ています。
紹介文には、会話を通じて患者さんの「ナラティブ=語り、物語」を理解し、
臨床に生かす新しいコミュニケーション法・・・という表現が見えます。
これは、NBM(ナラティブ・ベイスト・メディスン)といった用語が医療の世界で
10年近く前に注目されたのをきっかけとして、さまざまな分野で、顧客との対
話のあり方に一石を投じるものです。
たとえば、資生堂の化粧品である「マジョリカ マジョルカ」のサイトを覗いて
みてください。
http://www.shiseido.co.jp/mj/index.htm
劇場を想像させる美しい映像とともに、その商品のコンセプトをゆっくりと
しかし、ターゲットとする顧客に対して、確実に共感を得るように物語として
溶け込ませる工夫がなされています。
従来のように、一方的にその商品のよさをアピールする、といったコマーシ
ャルの方法とは、明らかに異なったアプローチです。
これらは、テレビなど短い制約時間のなかでは無理ですが、インターネット
の普及によって、ターゲットをしっかりと絞ったうえで展開する場合には、思
いがけない効果が期待できると言われています。
このいーかわらばん2006年9月14日のvol.241の「今月の本棚」では、
『ハイコンセプト』という本を紹介しました。そこで紹介された六つの大事な
感性のうち、
② 「議論」よりは「物語」
④ 「論理」ではなく「共感」
の二つは、まさにこの「ナラティブ」に合致する視点といえるでしょう。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<今までの復習と今後の展開・・「外部的な知」から「内部的な知」へ>
昨年の7月20日付のvol.234のいーかわらばんで、
① 暗黙知、形式知
② 宣言知、手続知
③ 感覚知、経験知、科学知
といった知識の分類について話をしたことに始まって、まず「顧客との
対話」という視点に注目しました。
そして、顧客との対話の際に、「仮説」をどれだけ意識しているかどうか
が、その対話を開発と言う側面から意味あるものにできるかどうかの
ポイントである、ということをご説明しました。
その「仮説」を構築する際に意識すべき要素として、
① 「想い」を「かたち」にする(暗黙知と形式知)
② 高い「価値観」を持つ(価値判断基準)
③ 「矛盾の解決こそ価値」という視点を持つ(弁証法的視点)
の三つを上げ40回あまりをかけてお話をしてきたのです。
繰り返しになりますが、「顧客との対話」と言う視点から、「知」をとらえる
ことは、もっとも大切なもので、それだからこそ真っ先にお話をしたので
すが、もう一つ大事な点に、「知」についての「継承」「伝承」という側面
があります。
「顧客との対話」を、「外部的な知」の獲得だとすると、「継承・伝承」は、
「内部的な知」の獲得であるということがいえるでしょう。
次回以降、この部分に焦点を当てて、考えてみることにしましょう。
■ 3. 今月の事務
●納期の特例の適用を受けている所得税源泉徴収税額の納付
納期の特例の適用を受けている事業所(従業員が常時10人未満)では、
1月~6月に支払った給与、退職金などから徴収した源泉徴収税額を
納付します。納付期限は、7月10日(火)です。
●固定資産税・都市計画税の第2期分の納付
固定資産税(特定の市町村では都市計画税も含む)の第2期分の納付
時期です。分割で納付している場合には、市町村からの納税通知書
にて納期を確認の上、期日までに納付しましょう。
●賞与支給に伴う健保・厚年の保険料の納付
6月に賞与を支給し、社会保険事務所等に「健康保険・厚生年金保険
賞与支払届」を提出した企業では、7月の納入告知書に、賞与に係る
負担分も加算された金額が記載されいます。4月から健康保険料の
計算基礎となる賞与の上限が変わっており、改正後は年度(4月1日
~翌年3月31日)で540万円が上限となっています(年3回までの賞与
が対象)。保険料の記載金額に注意し、期日までに納付しましょう。
●健保・厚年の被保険者報酬月額算定基礎届の提出
被保険者報酬月額算定基礎届の提出期間は、7月2日~7月10日です。
(但し、会社ごとに提出日を指定している場合もあります)
提出対象者は7月1日現在の被保険者全員で、4月~6月の3か月間の
報酬額を記載して提出します。また、4月に昇給があった場合には、算
定基礎届にかえて、月額変更届を提出します。
●中元・暑中見舞状の発送
中元・書中見舞状の発送時期です。地域によって異なりますが、中元
は7月中旬までに、暑中見舞状は立秋までに相手先に届くように手配
しましょう。
■ 4. おしらせ
山崎修一オープンセミナーのお知らせ
日時:8月22日(水) 10:00~16:45
テーマ:『失敗しない事業承継対策 オーナー社長の打つべき手』
お問い合わせ:SMBCコンサルティング株式会社 06-6222-9586
日時:8月23日(木) 13:00~17:00
テーマ:『経営者・幹部のための経理実務講座』
お問い合わせ:神戸商工会議所 078-303-5808
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次回のテーマは以下の通りです。
- 1. 時の話題
- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 今月の本棚
- 4. おしらせ
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