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いーかわらばん vol.448

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2015/08/26
  • vol.448

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

「女性活躍推進法案」参議院で可決、成立の見通し!

■ 2. 山崎発、経営を考える

効用的修羅場の買い付け(その114)
            ・・・「社内失業者が出るしくみ」を作る!

■ 3. 法の広場

商標法改正~正露丸のメロディーが商標権に!?~

■ 4. おしらせ

株式会社トップ支援・株式会社アウトオフィスより

■ 1. 時の話題

<「女性活躍推進法案」参議院で可決、成立の見通し!>

女性の社会進出およびその活躍を成長戦略の中心に据えている安倍政権ですが、

通称「女性活躍推進法案」が6月4日に衆議院本会議で全会一致で通過しました。

さらに、今月28日の参議院本会議で可決、成立する見通しです。



この法律は、正式には、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」と

呼ばれるもので、企業に対して、女性の登用に向けた数値目標の設定および公表

を義務づけるものです。



具体的には、従業員数300人を超える民間企業、国や地方公共団体に対して、

女性の管理職の割合などの数値目標を設定するとともに、女性の活躍に向けた

取組みを盛り込んだ行動計画を公表することを義務づけています。



2013年の状況で見ますと、日本における女性の雇用者数は約2400万人で、雇用者

全体に占める割合は約43%となっています。しかし、女性の正規雇用はそのうち

の42%にとどまっており、半数以上は非正規雇用というのが実情です。



さらに、課長職以上の管理職の割合では、2013年度では7.5%となっています。

男女雇用機会均等法が制定された1985年当時は1%台だったことからすれば、

かなりの進歩は認められます。



しかし、米国では40%、フランス、スウェーデン、英国などで30%を超えており、

最近本格的に取り組みをスタートしたドイツも30%近い管理職割合であること

からすると、かなり後れを取っていると言わざるを得ません。



今回は、300人を超える会社を対象とし、300人以下の会社は「努力目標」という

表現をされていますが、今後はこの範囲も徐々に広がっていくでしょう。



新卒の学生においても女性の採用への取組姿勢は、重要なチェック項目の一つに

なってきています。



下記に示す内閣官房のホームページなどにも、概要が示されていますので、ぜひ

ご参照ください。

http://www.cas.go.jp/jp/houan/141007_4/siryou1.pdf



優秀な人材を確保するためにも、女性採用比率、勤続年数、労働時間、女性管理

職割合などを正確に把握し、今後の目標値、取組内容、実施時期などを示す準備

をしていただきたいと思います。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<効用的修羅場の買い付け(その114)
            ・・・「社内失業者が出るしくみ」を作る!>

前回は、私の提唱してきました「特命システム」は、かつての二つの企業の

事例がその原点となっていると申し上げたうえで、その一つ目であるホンダの

「出番を作るシステム」についてお話をしました。



今回は、その二つ目として、かつての株式会社ミスミ(現在の株式会社ミスミ

グループ本社)という会社を取り上げてみたいと思います。



ミスミは知る人ぞ知る金型の総合商社です。2000年前後に、私は、対談セミナー

等を通じて、同社の役員の方々と親しくなりいろいろなお話をお聞きしました。



ちょうど、ミスミは東京証券取引所の第1部に上場を果たした直後のことで、

新しい21世紀の企業のあり方を追究しながら、さまざまな試みを仕掛けていた

時期でした。



ミスミの経営からは、購買代理店発想(マーケットアウトビジネス)をはじめ、

アウトソーシングの本質、カタログ販売の仕掛け方など、多くの斬新な発想や

その実現のためのしくみづくりについて学ばせていただきました。



しかし、なかでも最も刺激的だったのは、新しい価値やビジネスを創造する

ための組織のあり方でした。



「全員が企業家になる組織を作る」というのが当時のトップ陣の目指すところ

でした。しかし、口で言うのは簡単、実際にそれらを実現する組織はどのように

つくればよいのか、さんざん試行錯誤をした結果、行き着いた一つの結論は、

企業をとりまく組織の環境が変わらなければ企業家は育たない、というもの

でした。



ではどのように環境を変えればいいのでしょうか。それは、「社内失業者が

出るようなしくみをつくること」でした。具体的にご説明しましょう。



まず、組織を3つの階層に簡略化しました。ユニットリーダー(経営トップ層)、

チームリーダー、チームメンバーの3階層です。



ユニットリーダーは、既存であれ、新規であれ、自分がこうありたい、こう

すべきだと思う挑戦テーマをもってプロジェクトを立ち上げ、プレゼンテー

ションをしたうえで、そのプロジェクトテーマをいくつかのチームに分けて

チームリーダーを募集します。



これはすばらしい、このユニットリーダーとともに仕事をしたい、と感じた

人は、そのユニットリーダーに採用してもらうべく、自らプレゼンテーション

を引っ提げて、ユニットリーダーにアピールをします。



ユニットリーダーとチームリーダーの考え方や戦略が一致して、プロジェクト

の幹部陣が構成されると、さらにプレゼンテーションを行ってチームメンバー

を募集することになります。



それを受けて、各メンバーは自分が参加したいプロジェクトに応募します。

第一志望のプロジェクトに採用されないことも多々ありますが、すべては

自己責任で文句は言えません。



応募したすべてのプロジェクトに採用されなければ、まさに社内失業して

来期に備えるか、自ら何らかの価値あるプロジェクトを立ち上げるか、

二つに一つの選択を迫られるわけです。



一方で、「引っ張りだこ」になる人も出現します。その人は、二つも三つも

掛け持ち、という状態になるのですが、全く問題ありません。採用して

くれるリーダーがいて、自分ができると思えばやればいいのです。



これはもちろんメンバーだけの話ではありません。チームリーダーはもちろん、

ユニットリーダーである経営者層でさえ、リーダーやメンバーに見放されて

誰も集まらなければ、失業状態に陥りますし、一方で、複数のプロジェクトを

指揮する人も出てきます。



実際、ユニットリーダークラスの人がリーダーもメンバーも集まらず、失業

したこともあったそうで、その人はしばらくビジネススクールに通って修行

をし、その後見事に復活したというお話もお聞きしました。もちろん、社内

失業ですから、その間も最小限の給与は支給されます。



この仕組みを私は数年間にわたって、徹底的に研究させていただきました。

また、こういったしくみを実現したいという考えをお持ちの経営者がおられる

会社で、部分的ではありましたが、プロジェクトを数多く立ち上げるお手伝いを

させていただきました。



繰り返しになりますが、前回のホンダや今回お話ししたミスミが私の「特命

システム」の原点になっており、何回も示してきた、下記の三つの条件、

二つのシステムにほぼ一致していることがおわかりいただけると思います。



条件1 「たい」がほんとうに大事で、やりきるための原点だと認識できる「場」

条件2 自分の「たい」を苦しみながら実践し、やりきった時の充実感を体感

    できる「場」

条件3 結果として、リーダーシップの根本である「やりきる力」と「引き寄

    せる力」を体得できる「場」



基本システム1 

テーマ(目標、目的)内における自分の位置(イノベーター、リーダー、

フォローワー、ラガード等)が選択かつ確認できること



基本システム2

テーマ(目標、目的)の選択ができること



次回は、ここ数回のお話についての復習をしたうえで、次のテーマに入って

行きたいと思います。

■ 3. 法の広場

<商標法改正~正露丸のメロディーが商標権に!?~>

今年4月1日改正商標法が施行され、今まで対象外であった"音""色""動き"

などが、新たに単独で商標登録できるようになりました。

申請件数は初日だけで170件を超え、企業の関心の高さがうかがわれます。



商標権の保護対象が拡大された背景には音や色彩などが、それだけでパッケージ

のイメージまで連想させることができ、宣伝効果があることや、言葉の壁を越え

たブランディングツールとして用いられるケースが増えたことにより、その必要

性が高まってきたことがあげられます。

また海外では音や色彩などもすでに保護対象となっているため、日本企業が

海外で出願や権利取得を進めるケースが増えたことも、その理由となっている

ようです。



【新商標】

1. 動き商標

  文字や図形等が時間の経過に伴って変化する商標

  例)TVやパソコン画面に映し出される変化する文字や図形など

    ・東レ プラスチックを作る独自技術の宣伝映像「ナノアロイ」



2. ホログラム商標

  文字や図形等がホログラフィーその他の方法により変化する商標

  例)見る角度によって変化してみえる文字や図形など

    ・クレジットカードや紙幣などに偽造防止のために付される光る

     部分のようなもの



3. 色彩のみからなる商標

  単色又は複数の色彩の組合せのみからなる商標(これまでの図形等と

  結合したものではない商標)

  例)商品の包装紙や広告用の看板に使用される色彩など

    ・トンボの「MONO消しゴム」

    ・Tiffany社 ティファニーブルー(米国にて)



4. 音商標

  音楽、音声、自然音等からなる商標であり、聴覚で認識される商標

  例)CMなどに使われるサウンドロゴやパソコンの起動音など

    ・大幸薬品(正露丸)ラッパのメロディ

    ・久光製薬 CM効果音「ヒ・サ・ミ・ツ」



5. 位置商標

  文字や図形等の標章を商品等に付す位置が特定される商標



商標は自社の商品等を他社のそれと識別するためのものであり、企業に

とってはトレードマークやブランドとなり、重要なツールであるといえます。

とくにブランドイメージを押し出している企業にとっては大きなメリットと

なるでしょう。しかし、今後新商標についての権利化が進み、権利行使が

活発になるにつれ、気づかないうちに商標権の侵害を行ってしまうという

リスクは高まります。



このようなリスクを回避するためにも、まずは今一度、自社製品の情報を

しっかりと把握し、たとえ自社での出願はしなくても競合他社などの出願

状況について注意をしておくことが必要でしょう。



今回の改正は知覚のうち、"聴覚"まで拡大されましたが、すでに米国など

では"味覚""嗅覚""触覚"も商標法で保護されるに至っています。

日本においても今後保護対象が広がっていくことも想定されますが、個人の

感性が大きく影響するものであり、識別が困難であるともいえ、実際の導入

となるとなかなか難しいかもしれません。

ひとまず今後の動きに注目です。



https://www.j-platpat.inpit.go.jp



(参考)

※継続的使用権:日本では同一又は類似の商標の出願があった場合、その

 商標を先に使用していたかにかかわらず、先に出願した者に登録を認める

 先願主義が採用されています。

 ただ施行日前から使用している新商標については、商標登録をしなくても、

 従来の業務範囲内で使い続けることができるようです。

■ 4. おしらせ

<株式会社トップ支援・株式会社アウトオフィスより>

弊社東京事務所が移転します。

 神田駅から徒歩2分と便利な場所に移動します。

 東京にお越しの際はお立ち寄りください。



 新住所:東京都千代田区内神田3-9-3 森元ビル601



 電話・ファックス番号は変更ございません。





<株式会社トップ支援より>



 [研修、プロジェクト等の実施ご報告]



◇ 8月22日 (土) 



  第14期『第8回ビジネスカレッジ・マネージャーコースA』(クローズ)





 [研修、プロジェクト等の募集]



◇ 11月18日(水)~全8回



  『次世代幹部予備校 知識40』の募集が始まりました。



『取締役予備校』のネーミングを刷新し、11月から第3期を

  スタートさせます。



  取締役検定の準備版、財務・労務・法務・経営(マーケティング)を

  8回に凝縮した濃くてハードな研修ですが、研修に出された会社の

  社長からは大変好評をいただいております。



  1年に1回のコースですので、これを逃すと1年遅れてしまいます。

  これを機会に是非ご検討ください。



  ご興味のある方は下記までお問い合わせください。



  株式会社トップ支援 担当:高橋

  お問い合わせ先:メール mail@nksy.co.jp TEL 03-3256-4101



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途中購読の方で興味のある方は弊社ホームページをご覧下さい。

 http://www.nksy.co.jp

次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 今月の本棚
  • 4. おしらせ

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