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いーかわらばん vol.432

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2015/04/29
  • vol.432

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

IT革命第二幕!・・・「IoT」「MtoM」

■ 2. 山崎発、経営を考える

効用的修羅場の買いつけ(その98)
     ・・・異次元人間に対する「見極め」と「忍耐力」

■ 3. 法の広場

巷で話題のコンプライアンスについて

■ 1. 時の話題

<IT革命第二幕!・・・「IoT」「MtoM」>


最近、新聞や雑誌で、IoTやMtoMという言葉をよく聞きます。



IoTは、Internet of Thingsの略で、「モノのインターネット」と訳されます。

一方、MtoMは、M2Mとも表記され、B2BやB2Cと同様に、Machine to Machine

の略です。



まず、IoT、モノのインターネットからお話をしましょう。



今までは、パソコンやタブレット、スマホなどをインターネットに接続し

情報の受発信をしていました。このようにデジタル機器にインターネットが

接続されているのが、IT革命の第一幕でした。



IoTが進化した状態では、そういったパソコン等のデジタル機器ではなく、

それ以外のさまざまなモノにインターネットが接続されて、情報のやりとりが

行われることになります。



たとえば、ドアの鍵の部分にモニターカメラが組み込まれ、それに接続されて

いるインターネットを通じて、「ドアが開けっ放しですよ!」という情報が

流れるといったイメージです。



また、モノの中には、動物や植物も含まれます。家の中にある水耕栽培の球根

に水分センサーが組み込まれ、「水が足りなくて苦しいよう!」と叫ぶような

姿も、IoTの将来像としては考えられます。



この場合、インターネットを通じて、「水が足りない」という情報が、すぐ

そばにある給水機器に流れて、自動的に水分補給が行われると、非常に

ありがたいわけです。



このように、人間を介さずに機械と機械が対応する状況が、M2Mです。その意味

では、M2Mは、IoTの中の一つの形態ということができます。



IoTには、状態察知と状態変更という二つの機能があります。上記の例では、

「水が足りなくて苦しいよう!」が状態察知、水分補給が状態変更です。



この二つの機能がレベルアップするためには、ウェアラブル、センサー、

無線通信、クラウドなどについて、さらにハイレベルの開発が要求されるで

しょう。



いずれにしても、激しい変化を社会にもたらす、IT革命の第二幕がスタートし

ていることは確かです。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<効用的修羅場の買いつけ(その98)
     ・・・異次元人間に対する「見極め」と「忍耐力」>


前回は、次元経営として、下記の四つを提示しました。



0次元経営 = 点経営 = 自分または自分の属する組織から観る経営

1次元経営 = 線経営 = 自社の属する業界から観る経営

2次元経営 = 面経営 = 他の業種、他の分野からも観る経営

3次元経営 = 空間経営 = 世界全体を上空から俯瞰している経営



そして、積極的に異次元との接点を持ち、見えないものを見えるようにする

ために必要な条件として、次の二つを示しました。



一つは、上記の四つの次元を、縦横無尽に渡り歩くんだ、という意識を常に

強く持って、実際に渡り歩く行動をすること。



二つ目は、今まで見えなかったものが見えかけた瞬間に、可能な限り価値観

を白紙にして、その見えかけたものを、感動をもって受け入れ、つかみ取る

行動でした。



私は、この二つの条件を満たしている人が、「器の大きい人」であると定義

づけていることをお話ししました。



実は、ここからが本来の大事なテーマです。



この「器の大きい人」が、その器を活かして、



理念31: 「人を育てる」=本人がその気になって、持てる能力を最大限に

       発揮できる環境をつくる



ためには、さらに三つ目、四つ目の条件が必要となるのです。



三つ目の条件は、その見えかけたものの背景に存在する価値観を、深く洞察

してみることです。たとえば、どのような価値観が、彼にこのような考え方や

行動をもたらしているかを深く考えることです。これをするには、2番目の条件

である、価値観の白紙状態を作っておかなければならないことは明らかです。



実は、この点は、すでに下記の理念で詳しく説明をしていますので、その部分

をご参照ください(2010/3/2 vol.407 「山崎発、経営を考える」)。



理念37:「客観的にみる」その1 

    事実と判断を可能な限り峻別し、その連鎖の背景にある価値観を探る!



最後に、以上の三つを踏まえた、四つ目の条件です。



これは、最も重要でむずかしいものです。一言で言えば、

 異次元人間に対する「見極め」と「環境づくり」

です。



「見極め」とは、異次元の人間が、いずれ上記三つの条件を満たして、異次元を

渡り歩くことができるようになるか、それとも、とてもできないだろうと考え

て当面はあきらめるか、の見極めです。



なぜ、見極めが必要なのでしょうか。



異次元を渡り歩くことができそうな人間はきわめて稀で貴重な存在です。

したがって、集中して成長環境を用意すべきです。



一方、異次元を渡り歩くことができない人間に対して、長期間それを要求して

しまうと、混乱をきたすか、とことん白けてしまうか、あるいは強い反感を持つ

など、いずれにしても成長をストップさせてしまいます。



ただし、異次元を渡り歩くことができる貴重な人間に対して、持てる力を発揮

できる環境をつくるにしても、「相当な忍耐力」が必要です。



「相当な忍耐力」と「」をつけたのは、次元を超えて渡り歩くことはほんとうに

大変なエネルギーを要するからです。前々回にお話した「ミンコフスキー時空」

や相対性理論からも言えることですが、平面上を移動することに比べて、跳び

上がったり、空中で動くことには大変な才能と努力とエネルギーが必要です。



だからこそ、体操競技やフィギアスケート、その他の多くのスポーツで、空中

での動きに大きな感動と賞賛が集まるのです。



また、何千年という歳月を経て、ライト兄弟が飛行機を発明するに至りました。

大げさですが、三次元経営すなわち世界全体を上空から俯瞰するような空間

経営力を身につけさせるには、人類が、飛行機を飛ばすに至ったほどの才能と

努力とエネルギーが要求される、と思うべきでしょう。それを見守る側には、

間違いなく「相当な忍耐力」が必要です。



一方で、当面は異次元を渡り歩くことは不可能だと「見極めた」人間には、どの

ように対処すべきでしょうか。



基本は同じです。「今の次元の中で」本人がその気になって、持てる力を最大限に

発揮できる環境をつくってあげなければならないでしょう。



ただ、「見極め」の判断基準は、何回も申し上げているように、「本人がその気に

なって」という部分です。本人の強い思いがなければどうしようもありません。

ですから、やはり常に異次元への挑戦意欲をもたせるようにな仕掛けは、繰り返し

繰り返し必要だと思います。

■ 3. 法の広場

<巷で話題のコンプライアンスについて>


最近よく耳にする「コンプライアンス(compliance)」なる言葉ですが、

単語本来の意味は「法律や倫理など(の要求・命令)に従うこと」となります。



世間一般でこの語が用いられるのは主にビジネスや経営の分野。

その場合「企業が法律や企業倫理を遵守すること」といった意味で使われて

います。



ちなみに医療の世界では「処方された薬剤を指示に従って服用すること」を

意味し、医師の指示に従わない患者の態度をノンコンプライアンスなどと

言ったりします。



最近この言葉が頻出する背景には、食品の偽装表示など、まさに企業倫理を

問われる不祥事が相次いだことにも関係しているようです。



このような事態が企業に与えるダメージは、行政処分などの社会的制裁を

はじめ、消費者・銀行からの社会的信用の失墜、ブランド・イメージの低下、

損害賠償請求など、決して小さいものとはいえません。



ところで、一口にコンプライアンスと言ってもその内容はさまざまです。

上述のように企業を倒産に追い込むほど深刻なものもあれば、知らず知らずの

うちにコンプライアンス違反をしているようなケースも見受けられます。



たとえば顧客から集めたアンケート情報を他部署で利用する場合などは

注意が必要です。事前に説明した目的以外に利用すればコンプライアンス違反と

なります。



また副業は、公務員の場合、法律で禁止されているのでコンプライアンス違反と

なりますが、民間企業の場合は就業規則で制限が課されているかどうかが問題と

なります。



このようにコンプライアンスは個人情報保護法や就業規則などとも密接な

係わりをもっています。



欧米の企業では以前より普及しているこの概念ですが、日本の企業でもその

重要性は、今後ますます高まりつつあるといえるでしょう。



一方、現場では過剰すぎるコンプライアンス対応が問題になることがあります。

行き過ぎたコンプライアンスの意識や制度は、かえって事業活動の足かせにも

なりかねません。

また社員の主体性や組織への信頼を奪ってしまうということも考えられます。



ただ一つ言えることは、行動規則・行動基準を決めて満足というのではなく、

実際に現場で活用され、機能してはじめて意味があるということです。



一人一人が高い意識を持ち、信頼関係を築いていける組織づくりをすること、

それこそがコンプライアンスの第一歩といえるのではないでしょうか。

■ 4. おしらせ

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次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 今月の本棚
  • 4. おしらせ

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