中堅・中小企業の発揮能力最大化支援

㈱トップ支援 03-3256-4101
㈱アウトオフィス 06-6300-1787

メールでのご相談はこちら

いーかわらばん vol.429

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2015/04/07
  • vol.429

▼INDEX▼

■ 2. 時の話題

「ウェアラブル」なるもの

■ 3. 山崎発、経営を考える

効用的修羅場の買いつけ(その95)・・・今までの振返り

■ 4. 今月の本棚

『じゅうぶん豊かで、貧しい社会』 筑摩書房

■ 5. おしらせ

株式会社トップ支援より

■ 1. いーかわらばん再開のお知らせ


4年ほど空きましたが、いーかわらばんを再開することとなりました。
一昨年、株式会社日経システムズと株式会社アウトオフィスを合併し、

株式会社アウトオフィスになってからの第1号となります。
これからも末永くご愛読いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。


実は昨日、一斉に配信をさせていただいたのですが、メールソフトの
不具合により、届いていないと思われる皆様に、本日、再度配信させて
いただきます。二重の折には、なにとぞご容赦いただきますようお願い
申し上げます。

■ 2. 時の話題

<「ウェアラブル」なるもの>

いよいよ今月24日にアップルウォッチが発売になります。それが売れるか

どうかは別として、さまざまなところで「ウェアラブル」なる言葉を見聞き

するようになりました。



実は、ウェアラブル情報端末機器はすでに1990年代から、マサチュー

セッツ工科大学などを中心に研究が進められていました。



ところが、昨年、グーグルがメガネ型の情報端末「グーグル・グラス」を

発表してから、急に認知されるようになったのです。



今後、ビジネス、プライベートを問わず、さまざまな領域で普及していく

だろうと思われます。



その理由としては三つほど考えられるでしょう。



一つは、身体に密着していることにより、装着者の記録レベルを上げる

ことができるという点です。健康管理はもちろん、行動記録、視覚、聴覚

の補助記録など、スマホよりも明らかに精密さが増します。



二つ目は、リアルタイムのレベルがアップすることです。位置情報がその

典型でしょう。ゴルフ場におけるピンまでの距離把握などは、すでに

ポピュラーになっていますが、ビジネスにおいても、たとえば、物流業務や

医療現場などには大きなメリットをもたらすはずです。



三つ目は、上記と関連して、情報共有がスムーズになることです。スマホと、

あるいは外部のパソコンと、さらにはクラウドと自動的に接続させておく

ことで、たとえば話相手の顔の認識などは、複数の人たちとの情報共有が

一瞬にして可能になるわけです。



もちろん、プライバシーの問題などをどのように解決するかは依然課題ですが、

いずれにしても、人工知能技術とあいまって、今後の進化に注目しておく必要

があるでしょう。

■ 3. 山崎発、経営を考える

<効用的修羅場の買いつけ(その95)・・・今までの振返り>

前回の記述から数年を経て、その続きということになりますので、書く側の私も

すっかり記憶が薄れてしまっています。



そこで、最後の1年間くらいに記述した中身をざっとおさらいしてみましょう。



まず、コアになるのは、次の理念31です。



 理念31: 「人を育てる」=本人がその気になって、持てる能力を最大限に

発揮できる環境をつくること



では、持てる力を最大限に発揮できる可能性が高くなる条件とは何だろう、という

ことで、次の三つに到達しました。



条件1 成長心を修得する機会

条件2 成長心あふれる空気

条件3 成長実感のしくみ



さらに、その中の「条件1 成長心を修得する機会」とは、という議論に入り、

座学的(理論的)なものと、実践的なものとが、有機的に結び付いた、

 

  「レベル4:実践養成塾」型



が大事である、ということになったのです。

(ちなみに、レベル1は「読んでおけ!」型、 レベル2は「講義1回ポッキリ」

型、レベル3は「メンテナンスチーム」型、でした。)



そして、この実践養成塾型を社内にビルトインする際に、欠かしてはならない

四つの原則は以下のようなものでした。



第1原則 個人ごとへの落とし込みと複数議論

第2原則 役割(存在価値):ゴールとその期限、計画

第3原則 タイムリーかつ継続的な振り返り

第4原則 トップ関与



実際の流れは、第4原則からスタートして、第1原則に戻りました。



すなわち、 トップ関与の重要性から始めて、個人ごとへ落とし込むことの大事

さ、さらに複数議論の必要性に言及したわけです。



そこでは、次の理念が追加されました。 



理念37: 「客観的にみる」その1

    事実と判断を可能な限り峻別し、その連鎖の背景にある価値観を探る!



理念38: 「客観的にみる」その2

   「虫の目」「鳥の目」を超えた「宇宙の目=時空的位置眼」を養う!



さらに「宇宙の目」の中の、「時間的位置」の把握について、"見逃しやすい"、

あるいは"欠かせない"ポイントとして、次の4つをピックアップしました。



  ポイント1 因果関係を疑う(例外察知)能力を持つこと

  ポイント2 善悪、強弱、大小などを測る"ものさし"を持つこと

  ポイント3 未来創造の方向性を持つこと

  ポイント4 「空間的位置」との融合



そのお話の中で追加された理念は、以下の4つです。



理念39: 例外に着目せよ! 例外は変化の予兆察知の道具である!

理念40: 未来は、予測する対象ではなく、自らの意志により創造するものである!

理念41: しくみづくりの極意は、「上位のパターン化+パターンの中位化」にある!

理念42: 想い=言霊力×体現力



そこから、議論は、経営者の思考や行動に違いをもたらす"おおもと"(源泉)へと

進んで行きました。



その"おおもと"とは、

どこから、何を、観ているか

でした。



しかも、より重要なのは、「どこ」であって、「どこ」の結果として「何」が決まって

くることを述べました。



さらに、この「どこ」には、詳しく説明をしてきた「時間的位置」、のほかに、

「立場的位置」「空間的位置」の三つがあり、その中の「立場的位置」のところ

まで、話が進んできていたのです。



今までの記述をまとめますと、



<能力最大発揮の3条件>

条件1 成長心を修得する機会

   「レベル4 実践養成塾型」を効果的にする4原則

 第1原則 個人ごとへの落とし込みと複数議論

  → 客観的に観る!

「時間的位置の把握」をするための四つのポイント

            ポイント1 因果関係を疑う(例外察知)能力を持つこと

            ポイント2 善悪、強弱、大小などを測る"ものさし"を持つこと

            ポイント3 未来創造の方向性を持つこと

            ポイント4 「空間的位置」との融合 ←←←

 第2原則 役割(存在価値):ゴールとその期限、計画

 第3原則 タイムリーかつ継続的な振り返り

 第4原則 トップ関与

条件2 成長心あふれる空気

条件3 成長実感のしくみ



のようになり、「←←←」の途中まで、議論が進んできたことがわかります。



ということで、理念43を追加したうえで、次回の議論につなげていきましょう。



理念43: 「どこから何を観ているか」によって、思考と行動に差が生まれる!

■ 4. 今月の本棚

<『じゅうぶん豊かで、貧しい社会』 筑摩書房>

ロバート・スキデルスキー、エドワード・スキデルスキーという親子が

著者です。親は経済歴史学者、特にケインズ研究の世界的第一人者、

子はドイツの哲学者です。



副題には、「理念なき資本主義の末路」、帯には、「必要」と「貪欲」とを

分かつ叡智を経済学に取り戻す、と記されています。



そこからわかるように、「飽くなき欲望」を前提とした経済学が、金融

資本主義を生み出し、それがリーマンショック、ひいては資本主義の

疲弊を招いている、と警鐘を鳴らしている本です。



ケインズが論文で予言したことの一つに、生産性の向上により、先進国の

住人は、1日3時間以上働かなくても「十分に」ニーズを満たせる時期が

来るだろう、というのがあります。



しかし、現実にはそうなっていない、すなわち所得の伸びに対して平均労働

時間は減っていない、それは、「十分」の考え方にも問題があるが、

・働くのが楽しい

・働かざるを得ない

・もっともっと働きたい

という3種類の人種がいなくならないから、言い換えれば欲望は次から次へと

生み出される、という現実をケインズが認識していなかったという、興味深く、

現実味のある仮説を提示しています。



確かに、3か月ごとの数字に追われ、増収増益を余儀なくされる株式市場に

おいて、増収増益にいかなる意味があるのか、本心からその必要性を明確に

説明できる経営者は何人いるでしょうか。



数年前に、ドイツのボッシュ社に視察に行った際、売上が数兆円に達している

にもかかわらず、なぜ上場しないのか、という質問に対し、経営陣から次の

ような回答があったことが印象に残っています。



変化のきわめて激しい自動車という業界に身をおいているわれわれにとって、

短期間の利益に追われることは、適切な設備や研究開発への投資機会を失い、

ひいては、企業の体質を弱体化させる可能性がある。変化が激しいからこそ、

足が地についた中長期的視点で投資を行わなければならないのだ。



この本は、資本主義の問題の奥底を、深く考えさせてくれるように思います。

■ 5. おしらせ

<株式会社トップ支援より>

◇第3期生『取締役検定講座 財務コース』(オープン)

   

   4月15日(水)よりスタートいたします。

 



◇第23期生『ビジネスカレッジ・エグゼクティブコース』(オープン)



   2015年2月よりスタートいたしました。



  今回は4社から一人ずつ4人の経営者、経営幹部が参加し、それぞれの

  “後見人”と、弊社山崎、高橋を加えて、合計10名のチーム編成と

  なりました。



  この『ビジネスカレッジ・エグゼクティブコース』は、1991年に始まり、

    第1期生~第3期生 1泊2日×12回

    第4期生~第6期生 1泊2日×3回+1日×6回

    第8期生~第22期生 1泊2日×3回

  というような変遷をしてまいりましたが、今回からは戦略策定を強化し、

    第23期生~   1泊2日×2回+1日×3回

  となりました。



  1回目の2月は、1日目が夜中の12時近くというハードな状況でしたが、

  2回目の3月は、何とか1日目を10時に終了することができました。



  1回目は従来どおり、アンケートに基づき、一人2時間余りを要する

  自己革新、2回目は、組織革新がスタートし、最高レベルのゴール設定を

  睨んだ環境分析が中心でした。



  今後の皆様の課題の進展が楽しみです。







いーかわらばんのバックナンバーをホームページに掲載しております。

途中購読の方で興味のある方は弊社ホームページをご覧下さい。

 http://www.nksy.co.jp   

次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 財務ホット情報
  • 4. おしらせ

【web】 https://www.nksy.co.jp
【mail】 mail@nksy.co.jp

☆弊社お客様並びに名刺を頂いた方にもお送りさせて頂いております。
突然の配信をお許しください。
☆展示会等のご案内を掲載させて頂きます、ご一報下さい。
☆メールマガジンの登録・解除は自由です。配信の解除・送信先メールアドレスの変更はお手数ですが、
mail@nksy.co.jp
にご連絡ください。
☆無断転送はご遠慮願います。

いーかわらばん
著者・論文