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いーかわらばん vol.413

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2010/04/19
  • vol.413

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

『生き残る企業の条件 ①リーダーシップ』

■ 2. 山崎発、経営を考える

効用的修羅場の買いつけ(その80)・・・ “想像”の奥底に“ものさし”あり!

■ 3. 今月の本棚

『なぜ伊右衛門は売れたのか。』 峰如之介著 日経ビジネス人文庫

■ 1. 時の話題

<『生き残る企業の条件 ①リーダーシップ』>

昨年の「いーかわらばん」、「2009/4/1 vol.365」及び「2009/5/15 vol.369」
において、 『不況を乗り切る人材戦略 前編・後編』という形で、株式会社
アイデム発行のWEB情報誌『現場イズム』に記載された記事を紹介いたし
ました。

今回、同じ『現場イズム』2010年4月号に、
 「生き残る企業の条件 ①リーダーシップ」
というタイトルで、山崎の書いた記事が載りましたので、その導入部分の
お話をしておきたいと思います。

まず、適材適所の定義です。

適材適所とは、
 ① 自分が本当にやりたいこと、なりたいこと、得意にしたいこと・・・「たい」
 ② (世の中やお客様、会社など)周りが、意識的、無意識的にこうしてほしい
    と感じていること・・・「べき」
この二つがマッチングしている状態、すなわち「たい」と「べき」のマッチングです。

そして、②は当然のこととして、①を強く持っている人が少ないことを大きな問題
として提起しています。

なぜそれが問題なのでしょうか。

勝ち残る企業にとって、最も重要な条件のひとつが「やりきる風土」ですが、その
「やりきる力」は、ただ与えられ、あるいは頭で理解しただけでは、なかなか身に
つかないのが、人間の本質だからです。

したがって、「たい」を強く持っている人が少ない企業は、必然的に、「やりきる」
ことができない企業になり下がってしまうのではないか、それでは、今の厳しい
時代、勝ち残ることは至難の業といえるだろう、というわけです。

とすると、いかにして、「たい」状態に持っていくべきか、そのためにリーダーの
果たすべき役割は・・・、そして、それを実現するための「場」は、と話は展開して
いきます。

この続きは、どなたでもインターネットで見ることができますので、ご一読
いただければ幸いです。
http://workium.aidem.co.jp/webmagazine/

■ 2. 山崎発、経営を考える

<効用的修羅場の買いつけ(その80)・・・ “想像”の奥底に“ものさし”あり!>

前回は、「宇宙の目」の中の、「時間的(歴史的)位置」の把握について、
“見逃しやすい”、“欠かせない”、下記の4つの論点のうち、最初の論点に
ついて、「例外に着目せよ、例外に逃げ込むな!」というタイトルをつけて
お話をしました。

  ・因果関係を疑う(例外察知)能力を持つこと
  ・善悪、強弱、大小などを測る“ものさし”を持つこと
  ・未来創造の方向性を持つこと
  ・そして、「空間的位置」との融合

これは、言い換えれば、
  事実の前に謙虚であること
の必要性を言っていることにもなります。時代の変化を把握するためには、
従来の楽なほうへ逃げてはならない、変化を直視することが必要である、と
いうことなのでしょう。

さて、時間の流れの中で、変化の兆しという事実の前に謙虚になるためには、
その変化を感じる感性を、ひとりひとりが持たなければならないことになります。

大事なことは、その感性の中身です。というのも、「感性を持て、感性を持て」と
ただ口うるさく言っただけでは、感性をもつことはできない、言わないよりはまし
程度だろうと思えるからです。

では、時代の変化を察知する感性を持つには、何が必要でしょうか。

それは、その変化に直面した時に、まず最初に、「あれっ!、おやっ!」と
感じる力です。そして、次に、その「あれっ!、おやっ!」と感じたことに
「なぜ?」と思い巡らす力です。

私の親しいお客様に、
  !×?=∞
という理念を掲げている会社がありますが、上記の「あれっ!、おやっ!」から
次の「なぜ?」に至るプロセスがまさに無限大の価値を生み出す一つの可能性
を秘めているのでしょう。

さて、さらに深めて考えてみましょう。

そもそも、最初の、「あれっ!、おやっ!」と感じること、それ自体がまさに感性
そのものなのですが、その感性はどのような条件が満たされたときに生まれて
くるのでしょうか。

心理学的には、多くの条件があるといわれていますが、その中でも絶対的に
重要なものに絞ると、私は、次の二つだと考えています。

 ① その対象に興味、関心を持っていること、あるいは好きであること
 ② その対象に関する何らかの“ものさし”を持ち、それを認識していること

前回の織田信長の槍の例を再び引用するとすれば、信長は、槍合戦の勝敗に
ほかのだれよりも興味を持っており、そして、勝ち負けの“ものさし”を持って
眺めていたからこそ、「あれっ!なんで?」という疑問が湧いたわけです。

もっと、理屈っぽく言えば・・・、

ほんとうに好きで、あるいは興味を抱いて、“ものさし”を持っていると、そこに
意識的か、無意識的かはともかく、人間は、未来に対して、おのずと何らかの
“想像”を働かせるようになります。信長の例でいえば、強いほうが勝つのでは
ないだろうか、という“想像”だったのです。

そして、その何らかの“想像”と異なる現象が目に飛び込んできたとき、
「あれっ!、おやっ!」という感性が生まれることになるわけです。

この“想像”を、さまざまな論理的要素も組み入れて、レベルアップさせた
形態の一つが、「仮説」と呼ばれるものです。

仮説は、きわめて論理的な要素から組み立てられていると思いがちです。
もちろんそれは間違いではありませんが、その仮説自体を思いつく奥底には、
人間本来の“想像”という感性的な要素があり、その“想像”を生み出すため
には、上記の①②が欠かせないのです。

これが、「時間的(歴史的)位置」の把握について、“見逃しやすい”、
“欠かせない”論点の一つ、
 ・善悪、強弱、大小などを測る“ものさし”を持つこと
の意味するところです。

■ 3. 今月の本棚

<『なぜ伊右衛門は売れたのか。』 峰如之介著 日経ビジネス人文庫>

帯には、
 
 知られざる製品開発ストーリー
 1,000億円ブランドはこうして生まれた!

と記されています。

ご存知サントリーが放った大ヒット商品の一つです。サントリーといえば、
最近キリンとの統合の話が決裂したことでも、マスコミを賑わせましたが、
確かに、両者の風土は大きく違うことがこの本の中からも伺うことが
できるかもしれません。

この前後で、ノンアルコール飲料の分野で、「なっちゃん」「DAKARA」
「BOSS」と立て続けにヒット商品をうみだしたサントリーの風土と、その
開発に携わった人々の情熱には、学ぶべき部分があります。

全7章の構成は、以下のようになっています。

 第1章 「伊右衛門」ブランドの世界観を表現するために
 第2章 お茶は工業製品じゃない、日本人の心―
 第3章 若い挑戦者たちに芽生える、ものづくりの魂
 第4章 失敗から学んだ、とても大切なこと
 第5章 本物の味を求めて、あらゆる壁を突き崩す
 第6章 すべてが響き合ったとき、メガブランドが誕生した
 第7章 100年ブランド構想の実現は絶え間ない変化とチャレンジにある

ぜひ、ご一読ください。

■ 4. おしらせ

いーかわらばんのバックナンバーをホームページに掲載しております。
途中購読の方で興味のある方は弊社ホームページをご覧下さい。
 http://www.nksy.co.jp   

次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 事業承継の真視点
  • 4. おしらせ

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