いーかわらばん vol.409
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2010/03/18
- vol.409
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
今、“鉄”が熱い!
■ 2. 山崎発、経営を考える
効用的修羅場の買いつけ(その76)・・・ “探求眼”、“風景眼”、そして・・・
■ 3. 今月の本棚
『世界を知る力』 寺島実郎著 PHP新書
■ 1. 時の話題
<今、“鉄”が熱い!>
「鉄は熱いうちにうて」とは、昔からのことわざですが、今、まさに、“鉄”が熱く
燃えているようです。
というのも、
・ママ鉄
・子鉄
をはじめとして、
・鉄子
・ソロ鉄
・ソフト鉄
などといった言葉が、マスコミやネットでおおにぎわいの状況になっているからです。
もうご存知の方も、多数おられると思いますが、「子鉄」は子供の鉄道ファン、
「ママ鉄」とは、母親の鉄道ファンのことです。
元祖ママ鉄は、元タレントの豊岡真澄さんといわれており、出産後、始めたブログが
大ヒットしています。
(豊岡真澄さんのブログは、http://ameblo.jp/masumi-toyooka/ )
ちなみに、「ママ鉄」をキーワードとして、グーグル検索をすると、なんと、176万件が
ヒットします。
一方、「鉄子」は、女性の鉄道ファンのことで、菊池直恵さんの漫画、『鉄子の旅』が
その発端ではないか、といわれています。実は、2007年のユーキャンの新語流行語
大賞にもノミネートされていたそうです。
さらに、想像がつくと思いますが、「ソロ鉄」とは、独身女性の鉄道ファン、「ソフト鉄」
とは、それほど熱くなく、温泉旅行や駅弁を楽しむ程度の軽いファンのことで、最も
多数を占めている状況です。
リアルに鉄道を体験することと、それらをブログなど、バーチャルの世界にリンクさせて、
多くの直接に面識のない人たちの間に、趣味のコミュニティが成立していく典型的な例
といえるでしょう。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<効用的修羅場の買いつけ(その76)・・・ “探求眼”、“風景眼”、そして・・・>
前回は、「客観的にみる」ためにはいかなる姿勢が必要か、に関する二つ目の項目、
その2 「虫の目」「鳥の目」「宇宙の目」
に入りかけて、少し回り道のお話を、二つさせていただきました。その一つは、
『ゾウの時間 ネズミの時間』、もう一つは、傲慢なネズミの童話でした。
前者からは、みる「目」が変われば、「事実」も変わる、ということを、また後者
からは、「井の中の蛙、大海を知らず」の怖さを、私が学んだことを申し上げました。
それでは、本題に入りましょう。
まず、「虫の目」と「鳥の目」ですが、これはさまざまなところで、語られているので、
あえて私が詳しくご説明をする必要はないと思います。
ただ、私なりに強調したいポイントを指摘させていただきますと・・・、
私は、「虫の目」を、“探求眼”ととらえています。すなわち、狭い範囲にフォーカス
して、「なぜ、なぜ、なぜ」と深く追究していき、そこから何らかの原因を突き止める
目、です。
言い換えると、ものごとの因果関係などを論理的に把握するときに必要な目で、
“深さの客観性”といってもいいでしょう。
一方、「鳥の目」を、私は、“風景眼”ととらえています。すなわち、自分をとりまく
周辺に大きく目を配って、全体がいかなる状態にあるかを把握する目、です。
言い換えると、ものごとの全体像を直観的にみるときに必要な目で、“広さの客観性”
といってもいいでしょう。
整理すると、
「虫の目」 ≒ 探求眼 ≒ 因果関係の論理的把握 ≒ 深さの客観性
「鳥の目」 ≒ 風景眼 ≒ 全体像の直観的把握 ≒ 広さの客観性
という図式になる、というのが私の考えです。いずれにしても、「客観的にみる」
ために必要不可欠な“目”であることに間違いありません。
しかし、「客観的にみる」ために、もっと重要な“目”があります。それが、私の言う
“宇宙の目”です。
なぜ、私が“宇宙の目”と名付けたのか、と申しますと、やさしく言えば、ナビ衛星の
イメージであり、むずかしく言えば、一般相対性理論や量子力学でいうところの
「時空連続体」をイメージしたからです。
急にアインシュタインが登場してきたので、びっくりされたと思いますが、「虫の目」の
“探求眼”、「鳥の目」の“風景眼”に対して、「宇宙の目」を、私は“位置眼”ととらえて
います。
車の運転をする際に、従来の地図とナビの大きな違いは、自分の位置がわかるか
否か、にあります。「鳥の目」=“風景眼”=大きな地図、では、全体的、直観的
把握はできても、自分がどこにいるかはすぐには把握できないのです。自分の置か
れている位置を把握する目、それが「宇宙の目」です。
そして、その「位置」には、「時空連続体」の概念どおり、一体化した「空間的位置」と
「時間的(歴史的)位置」があります。
次回以降、「宇宙の目」が、「客観的にみる」ことにいかに重要な意味をもつかに
ついて考えていくことにしましょう。
■ 3. 今月の本棚
<『世界を知る力』 寺島実郎著 PHP新書>
帯には、
いま最も注目されるキーマンが説く、世界認識とは?
<全体知の巨人>
という文章が記載されています。
ご存知の方も多いと思いますが、著者の寺島氏は、三井物産出身で、
日本総合研究所の会長職などの要職にあります。
第1章 時空を超える視界
― 自らの固定観念から脱却するということ
第2章 相関という知
― ネットワークのなかで考える
第3章 世界潮流を映す日本の戦後
― そして、いまわれわれが立つところ
第4章 世界を知る力
― 知を志す覚悟
の4つの章から成り立っています。
ロシア、ユーラシア、中華圏、ユニオンジャック、ユダヤ、アメリカ、アジアの視点に
加え、さらに歴史的、技術的視点からも日本の位置づけと世界の行く末を整理した
本です。
「アメリカを通じてしか世界を見なくなった戦後日本人」が、「戦後」という固定観念、
アメリカという限定的視点を超えて、いかに世界と日本をみるべきかを考えさせて
くれます。
ぜひ、ご一読ください。
■ 4. おしらせ
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次回のテーマは以下の通りです。
- 1. 時の話題
- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 事業承継の真視点
- 4. おしらせ
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