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いーかわらばん vol.397

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2009/12/14
  • vol.397

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

効果大?マルシェ・ジャポン・プロジェクト

■ 2. 山崎発、経営を考える

効用的修羅場の買いつけ(その65)・・・ いわゆる「文句言い」のレッテル?

■ 3. 今月の本棚

『金本位制復活』 高橋靖夫著 東洋経済新報社

■ 1. 時の話題

<効果大?マルシェ・ジャポン・プロジェクト>

 たしかな食の時代に、生産者と消費者を結びつける新しいライフスタイル!
 「おいしさ 手わたし わくわく市場」都市住民参加型の市場(マルシェ)開幕。
 2009年秋、日本晴れの空の下、「マルシェ・ジャポン」が始まりました!」

上記は、「マルシェ・ジャポン」のホームページのトップにある文言です。

農林水産省の肝煎りで始まった「マルシェ・ジャポン・プロジェクト」に、今、大きな
期待が寄せられています。

マルシェ・ジャポンは、生産者と消費者を直接に結び付けることを支援する新しい
取り組みで、現在は、農林水産省が助成する民間企業11社が、全国13か所の
都市部で、毎週末、仮設テントを設けて農産物を直売しています。

イメージとしては、各地で開催されている「朝市」を思い起こしていただければ
いいでしょう。

上記のホームページに掲載されている、「マルシェ・ジャポン開催マップ」をちょっと
のぞいてみましょう。
http://www.marche-japon.org/

札幌では、大通公園、サッポロファクトリー、道庁赤れんが前庭など、東京では、
赤坂、六本木、青山・表参道、お台場、池袋、浅草など、また横浜ではみなとみらい、
名古屋の若宮大通公園、大阪では、新梅田シティ、茶屋町MBS、中之島公園、鶴
見緑地などで開催される予定がうかがえます。

そこで提供される野菜も、普段はなかなかお目にかかれない産直のニンジンや
ジャガイモであったり、また、近くのカフェから専用メニューが登場したり、また、
六本木ヒルズマルシェでは、ヨガ教室があったり・・・と、老若男女を問わず、休日を
友人や家族で楽しく過ごすことができる空間が演出されています。

大手の百貨店やスーパーが売り上げ低迷に苦しみ、また、ショッピングセンターも
壁にぶちあったっている一方で、新しい消費の空間が生み出されています。大きな
時代のうねりを感じさせる光景です。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<効用的修羅場の買いつけ(その65)・・・ いわゆる「文句言い」のレッテル?>

前回は、他人の経験、他社の成功体験等を、自分自身のものとしてとらえ、実践
できるようになるために必要なノウハウである、「具体の抽象化、抽象の具体化」
に関する、二つの注意点をお話いたしました。

今回は、そのそれぞれの注意点に直結している「成長学」への取り入れ方の
ポイントについて整理していきましょう。

一つ目は、「具体の抽象化」と「抽象の具体化」の二つの項目をワンセットにして、
初めて意味を持つにもかかわらず、往々にして、前半の「具体の抽象化」だけで、
思考が終わってしまうことに対する注意点でした。

瞬間的に自社と結びつけて考える習慣がついてこそ、経営者であって、悪い意味で、
学者的、評論家的になってはいけないという、当たり前のことをご指摘しました。

しかし、経営者になりきっている人にとっては当たり前のこのことが、実は成長途上
にあってまだ経営者になりきっていない人たちにとっては、なかなか実行できない
ことが多いのです。

実際、企画部門にいて、きわめて鋭い分析等をする人の中に、学者的、評論家的
思考に終始してしまう例は、数多く見てきました。

また、会社に対して意味のある指摘をしているにもかかわらず、その指摘だけで
終わっているために、いわゆる「文句言い」のレッテルを貼られている人も少なからず
います。

もちろん、その分析、その指摘こそが仕事だ、長所だ、と割り切っていれば、それも
一つの価値観ですから、それ自体、全く悪いわけではありません。

しかし、“もったいない”あるいは、“惜しい”と感じることだけは事実です。そのレベル、
その視野の範囲で、その人の成長は終わるからです。

そういう人たちに対して、世の中の多くの経営者は、
  「だから、当社はどうするの? あなたはどうしたいの? 何をするの? 
  考えてみてよ!」
と、思わず、叫びたくなるでしょう。

そして、「それは、経営者の考えることでしょ!」というような返答を聞いて、また
ショックを受けるわけです。

頭がいいことと、優秀なことと、経営者的思考で実践していくこととは、違う種類の
能力なのだと、つくづく感じます。

これは、そのまま「成長学」に取り入れる際の注意点に当てはまります。

成長学のテキスト、先人たちの姿を学ぶということを研修スタイルで行うか否かは
ともかくとして、「お勉強」や「分析」「指摘」と考えてもらっては困るのです。

先ほどと重なる表現になりますが、
 「自分はどう考えるの?」
 「自分はどうなりたいの?」
  「自分は何をしたいの? 何をすべきだと思うの?」
 「会社の中で、どう活かしていきたいの?」
 「会社のどの部分を、自分は、どう変えていきたいの?」
   ・・・・・
というように、自分を主体とした「具体化」ができるかどうかが勝負です。

しかも、これも独りよがりではなくて、成長学を参考にして本質をとらえ、視点を
広げたうえで、即実践に結び付くものを設定する必要があります。

そういったことを考え議論できる場が必要で、それが各社が自ら持つべき「成長
学講座」の場なのです。

この自分を主体とした「具体化」に関しては、重要な二つの理念があります。
追加の説明は次回に譲ることとして、今回はまず先にこの理念を示しておきましょう。

理念34: 「文句言い」は、自ら解決に導いてこそ、価値ある「文句言い」である!
理念35: 自ら発する「会社・・・」ということばの中に、自分の占有率がどれだけ
       あるかが勝負!

理念34は、すでにご説明済みで、意味はすぐにわかっていただけるでしょう。

理念35については、かなりご説明が必要だと思います。次回は、この理念について
さらに深めたうえで、「具体の抽象化、抽象の具体化」の二つ目の注意点を、「成長
学」にいかに取り入れるかについて、考えていくことにしましょう。

■ 3. 今月の本棚

<『金本位制復活』 高橋靖夫著 東洋経済新報社>

高橋氏は、「ドル、石油、金」の関係を40年間にわたり研究してきたこの道の
権威です。

今年の11月に、東京のある講演会でお話を聞いたのが、高橋氏を知るきっかけ
でした。そこで、初めて金本位制復活の可能性についてお話を聞いたのですが、
最初は「そんなことがあるはずがない・・・」と思いながらも、最後のほうでは、確
かにその可能性は少なからずある、と考えるようになりました。

高橋氏によれば、「リーマンショック」は、顕在的な要因に基づき、どうしようもなく
起こってしまったものではなくて、、むしろ、ある政治的目的のもとに、半ば意図的
に起こしたものであるととらえています。

そして、その目的とは、
  「アメリカの21世紀の覇権維持のための国家戦略」
であり、リーマンショックは、そのために「肉を切らせて骨を断つ」という手段であった
と記しています。

アメリカが、21世紀の覇権を維持するために、最も邪魔になるものがあり、これを
高橋氏は、「三つのフランケンシュタイン」と称しています。

  第一 「アメリカ金融業のフランケンシュタイン」
 第二 「ロシアというフランケンシュタイン」
  第三 「中国というフランケンシュタイン」

そして、その三つのフランケンシュタインを叩き潰すためにリーマンショックが起こり、
結果としての第二次パクスアメリカーナを実現する最も強力な手段が「金本位制」
である、という主張です。

既に中国は、このアメリカの金本位制の復活に備えた動きをしていると言われて
います。では、日本はどうか? 2010年以後の世界を見るうえで、考えさせられる
視点を数多く提供してくれます。ぜひ、ご一読ください。

■ 4. おしらせ

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次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 事業承継の真視点
  • 4. おしらせ

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