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いーかわらばん vol.386

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2009/09/18
  • vol.386

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

リモートで、“ぬくもり”を感じる?!

■ 2. 山崎発、経営を考える

効用的修羅場の買いつけ(その54)・・・ 成長するための心の持ち方、姿勢

■ 3. 事業承継の真視点

持株会社について(その14)・・・ 新設分割よる持株会社化

■ 1. 時の話題

<リモートで、“ぬくもり”を感じる?!>

今年の7月に東京のビッグサイトで「ワイヤレスジャパン2009」が開催されました。
そこで、大きな注目を浴びたのが、NTTドコモが展示した「触力覚メディア」です。

これは、離れた場所にある物質の感触を、通信によって感じ取ることができるという
装置です。

しくみはどうなっているのでしょうか。

まず、手元で操作をする「マスター装置」と呼ばれるものと、リモート操作で遠隔操作
される「スレープ装置」という、二つの金属製の四角の箱型の装置から構成されて
います。

それらの箱の下の一部に隙間があいていて、どちらの装置もそこから内部のセンサー
やモーターに直結したレバーが伸びています。

マスター装置のレバーを操作すると、位置や加速度やその他さまざまな情報が
スレープ装置に流れ、そちらのレバーも同じ動きをすることにより、同じ感覚を
伝えるということです。

使用するセンサーの種類を交換することで、物の柔らかさ、ツルツル・ザラザラ感、
ぬくもり感といったものまで伝えることができるということで、この応用範囲は非常に
大きいと思われます。

たとえば、
 ・ 遠隔医療での触診
 ・ 救急車の搬送段階での診断
といった医療の分野はもちろんのこと、
 ・ 通信販売において実際に生地の表面の感触を確かめてからの購入
 ・ 警備ロボットに鍵を使って扉を開けさせる
というような分野に活用することが可能だと言われています。

もちろん、まだまだ商用化には相当な時間がかかるとは思われますが、通信技術の
発展も日進月歩で動いていることを実感します。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<効用的修羅場の買いつけ(その54)・・・ 成長するための心の持ち方、姿勢>

前回は、

理念31: 
   「人を育てる」とは・・・
     本人がその気になって、持てる能力を最大限に発揮できる環境をつくること
を前提として、三歳児でも持っているはずの本能を、大人の社会、企業に置きなおすと、

 ① 成長心を修得する機会
 ② 成長心あふれる空気
 ③ 成長実感のしくみ

の三つが必要であることを申し上げました。今回から数回にわたり、これらの内容に
ついて検討を加えていくことにしましょう。

まず、「成長心」という言葉ですが、一般的にあまり使われることがありません。実は、
私自身がいろいろと考えている中で勝手につくった造語で、
 
 「成長心=成長していくための心の持ち方、姿勢」

といったような意味だ、ととらえていただければ結構です。

その「成長心=成長していくための心の持ち方、姿勢」を修得する機会が、まずもって
必要だ、というのが私の考えです。

前回の繰り返しになりますが、この成長心は、本来三歳時でも持っているはずの本能
に近いものでした。その本能に近いものを、なぜ、また、あらためて修得する機会を
持たなければならないのでしょうか。

まず、一つ目の理由として、大人になっていく過程で、さまざまな経験をし、その本能に
磨きがかかる場合もあれば、押しつぶされて失っているケースも多い、ということがあげ
られます。

たとえば、前回の積木にしても、ママがニコニコして、すごいねぇと喜んであげるから、
本能に磨きがかかるのであって、もし、無関心であったり、あるいは、
 「そんなもん作ってどうするんだ、そのあたり散らかすなよ・・・」
なんて言い始めると、もうそこで本能は押しつぶされていってしまうわけです。

したがって、社会人になってできるだけ早い段階で、押しつぶされて失っている部分が
あるならば、修復して、本来持っているはずの純粋な本能を呼び起こしていかなければ
なりません。

二つ目の理由は、「成長心=成長していくための心の持ち方、姿勢」は、人によって、
さまざまである、というものです。

もちろん、その成長心を統一しよう、などと言っているわけではありません。人によって
さまざまであっていいのです。

むしろ、さまざまであるがゆえに、お互いにその心の持ち方、姿勢を学び取ることに
よって、より視野が広くなって、もっと飛躍的に成長できるのではないか、これをしない
手はない、もったいない、というのが私の考えです。

三つ目の理由は、最も重要です。三歳時でも持っているはずの本能ですが、本能という
次元のまま放っておくと、人に伝えることが難しく、結果として、人を育てることにはなり
にくいという点です。

たとえば、好きなこと、やりたいことがあれば夢中になる、というのはどんな子供でも、
ある程度持っている本能です。しかし、本能に任せっぱなしにしていると、好きなこと、
やりたいことがなければボーッとしてしまいます。これもまた本能です。

そこで、
 さまざまのものに興味をもって挑戦してみて、自分が好きなこと、やりたいことは
 何だろう、と追究していく姿勢が大事だよ
と繰り返して意識し、考える機会があれば、本人次第ですが、また本能が呼び戻されて
いきます。これが人に伝えること、育てることの意味合いです。

よく、営業などで、センスは大事だと言われます。その通りですが、
 センスだからどうしようもない
と言って本人任せにしている会社と、
 各人が、どうしたらセンスが身に着くか常に考え、試行錯誤してみることが大事だよ
と意識し、実践する機会がある会社とは、その後の各人の成長に雲泥の差があります。

まさに、成長心を修得する機会の有無がはっきりしているひとつの例と言えるでしょう。

このような理由で、成長心を修得する機会の必要性があることはご理解いただけたと
思いますが、では、実際に皆さんの会社で、この
 成長心=成長していくための心の持ち方、姿勢
を習得する機会を、実際にどれほどお持ちでしょうか。

これこそ本人の問題だから、ということで本人任せになっていないでしょうか。もちろん、
放っておいてもやる人はやるのですが、それでは、環境をつくることになりませんし、
底上げにもつながりません。

あるいは、
 「そういった研修を入社時、あるいは、役職就任時にはちゃんとしているよ」
とおっしゃるかもしれません。

私どもの会社は研修でも収益を上げさせていただいておりますので、それは大変あり
がたいのですが(笑)、はっきり申し上げて、研修ではほんのわずかな機会になる程度で、
一般的に数か月もすれば、ほとんど効果はなくなるでしょう。その研修をきっかけにして、
そののち、何をするか、そこが勝負なのです。

要は、会社の日常にビルトインされていかなければならないのです。言い方を変えれば、
かなりの頻度で、意識せざるを得ない状況があって、はじめて「修得する機会」ということ
ができます。

次回以降、成長心を習得する機会の具体的な要素について、お話を進めていくことに
します。

■ 3. 事業承継の真視点

<持株会社について(その14)・・・ 新設分割よる持株会社化>

前回は、典型的なぬけがら方式である会社分割の一つ目として、吸収分割と呼ば
れる持株会社化の方法についてお話をいたしました。

今回は、会社分割の二つ目として、新設分割についてご説明をしましょう。

新設分割はぬけがら方式のほんとうに典型ですので、すでにご説明済みと言っても
いい方法です。

基本的な部分をいつものように図に表わせば、

   A社株主    A社株主
     ↓         ⇒          ↓
   A   社    A社の事業を     A 社 
             B社に移転   ↓
             B社株式を交付    B   社

というすでに何回かご説明をした復習になります。

前回の吸収分割が、既存の会社間で親子関係を作り上げるものであったのに対し、
この新設分割は、現在の一つの会社から新たに子会社を作りだす方法である、と
考えていただいてよいと思います。

これで終わってしまうと、同じことでつまらないので、少しだけ、補充します。

新設分割は、新しく設立する会社が複数ある場合が多いのが現実です。すなわち、
複数のA社の事業を移転するというわけです。

たとえば、A社には、甲、乙、丙という三つの事業部門があって、それらをそれぞれ
新設分割によって、B社、C社、D社に分割すれば、100%株式所有の完全子会社が
三つできあがることになるわけです。

図解すれば、

   A社株主        A社株主
     ↓         ⇒               ↓
   A   社    A社の甲乙丙事業を      A   社 
             B社、C社、D社      ↓  ↓ ↓
             に移転    B社 C社 D社
             それぞれの株式
             を交付   

となります。

その結果、完全親会社であるA社が、ほんとうに空っぽのぬけがらで何の事業もし
ない会社になれば、これは、純粋持株会社です。もし、一つでも事業が残っていれば、
事業持株会社となるわけです。

やる気と能力のある社員を、それぞれの子会社の社長にして、事業部制や社内
カンパニー制を超えた真の分社を実現するための方法として、使われることが多い
のがこの方法です。

次回は、これも実際によくつかわれる、共同新設分割について、ご説明をすることに
しましょう。

■ 4. おしらせ

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次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 財務ホット情報
  • 4. おしらせ

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