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いーかわらばん vol.376

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2009/07/02
  • vol.376

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

通販拡大、とどまるところなし!

■ 2. 山崎発、経営を考える

効用的修羅場の買いつけ(その44)・・・ 「玄人受けはするが・・・???」

■ 1. 時の話題

<通販拡大、とどまるところなし!>

先週の金曜日6月26日、
 「通販、コンビニ・百貨店抜く 市場、8兆円強に」
という見出しが日本経済新聞朝刊の第一面を飾っていました。

通信販売には、大きく分けて、カタログ通販、テレビ通販、ネット通販の3種類が
ありますが、時代を反映して、ネット通販が全体の7割以上を占める状況になって
います。

同上の記事によれば、2000年度には、通販市場全体が2兆4500億円、うちネット
通販は2割弱だったということで、この間の伸びは想像を絶するものがあります。

もちろん、解約や返品、あるいは支払などに関するトラブルは後を絶ちませんが、
消費者自身も学習をし、法的規制も厳しくなっていくでしょう。

さらに、商品自体をネット上で、よりリアルに見ることができるような技術も進んで
いることから、この市場拡大の傾向は、しばらくは確実に続くものと考えられます。

ネット通販なんて、当社には全く関係ないと思っていた会社でも、間違いなくどこか
で、利用しているというのが実態になってきています。自社の商品は、通信販売
していなくても、旅行や出張をネットで予約し、文房具はアスクルで注文し・・・、と
いったことはどこの会社でも当たり前になってきているからです。

買う側からすれば、時間節約、価格比較、キャッシュレスが三大メリットです。
したがって、品質の安定を前提に、必需品を買う場合には、極めて効率的です。

一方で、ショッピングを楽しむ、という点からは、モールなどとの使い分けが、進んで
きています。

また、売る側からすれば、コスト削減、24時間地球規模の販売、エンドユーザーの
ダイレクト把握が三大メリットです。

BtoCのみならずBtoBにおいても、非常な勢いで進んでいるわけで、今後自社の
商品は無縁と考えていた会社も、何らかの形で考慮すべき段階にきているといえる
でしょう。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<効用的修羅場の買いつけ(その44)・・・ 「玄人受けはするが・・・???」>

前回は、「任せる」側の体系把握の中身として、     
 ① ゴールに至るために検討すべき項目把握    
 ② ある項目のあるプロセスがゴールに至るルート把握     
の二つをあげました。

さらに、これらの体系把握に必要なものとして、
 ・ 最小限の知識
 ・ 深く、広く、(よい意味で)懐疑的な思考力
 ・ 「引っかかり」の感性
についてご説明をしました。

このテーマについて、ある経営者の人とお話をしたのですが、彼はしみじみと
おっしゃっておられました。

  「引っかかり」の“感性”といいながら、結局は、常日頃から、
   これでいいのか、他にないのか、ほんとうにそうか
  と、よい意味で、懐疑的に考えていなければならないんだよな、
  要は、感性は、常に考えているから身につくんだよな、
  あたりまえといえば、あたりまえだけど、うちの会社に普段から
  そういうふうに考えている人間が何人いるかな?

かなり前のこの『経営を考える』で取り上げたテーマに、
 「気づきは論理か、感性か?」
というものがありました(2004/9/29 vol.147)。

そこでは、
 「考えて、考えて、考え抜いたその先に、感性が芽生える!」
と表現していますが、生まれついたものが少しはあるにせよ、そういった考え抜く
訓練を繰り返してきている人に身につくのが「引っかかり」の感性だと思います。

さて、体系把握の本筋に戻りましょう。私の体験談からスタートします。

私がある会社の新規開発のお手伝いをしていて、そのパンフレットをリアル、
バーチャル(ネット)の双方で作ろうとした時のこと。社長とご相談をして、その道
では、かなり評判のS氏というデザイナーにお願いをしたのですが・・・。

社長も私もできあがって来た“作品”を一目見て、
 「へぇー、なんかすごいなあ、でもこりゃダメだ!」
が第一感でした。何がダメなのかというと、どう見ても“S氏ワールド”なのです。

彼の“作品”をモニター消費者に見せると全員が口をそろえて、
 「何これ? わからない! かっこはいいようだけど・・・」
と言われてしまうわけです。

ところが、その“作品”を数人のデザイナーに見せると、
 「すごいね、これ、こんな発想なかなか出てこないよ!これこそ芸術だな!」
と高い評価になるから、おもしろいものです。

要は、「玄人受けはするけど・・・???」という状態が生まれたわけです。ただ、
われわれの顧客ターゲットは、決してデザイナーではなく、一般の素人の消費者
なのです。

もちろん、「わからないから、消費者が気になって、売上につながる」といった
効果を狙うこともあるのですが、これはどうもそうでもない、ということで結局、
“ボツ”にしました。

このことから、私は、二つのことを強烈に学びました。

一つは、ゴールの重要性です。

私たちのゴールは、当たり前ですが「ビジネス効果」でした。しかし、
有名デザイナーであるS氏のゴールは「芸術的インパクト」だったのです。

二つ目は、「任せる相手」の選別です。

もちろん、S氏にもビジネス効果を狙ったものを再度お願いしましたが、結局、
彼にはそれは無理でした。最終的に、デザインに長けた社内スタッフ(素人)に
任せて、それで大成功をおさめたのですから、皮肉なものです。

ここに、プロフェッショナルとスペシャリストの違いの一端を見ることができます。

「任せる側」は、絶対に全体把握ができるプロフェッショナルとしての能力を持って
いなければなりません。

「任される側」が、ある分野ですばらしい能力を持つスペシャリストであれば、
その場合は、ゴールをしっかりと把握してもらうか、それが不可能ならば選別が
必要だということです。

それでは、次回、いくつかの短い事例をあげて、社内外を問わず、
プロフェッショナルとスペシャリストは、どこが違うかをもう一度整理した上で、
「任せる側」の考慮点をさらに深めていきましょう。

■ 3. 今月の事務

●健康保険・厚生年金の被保険者報酬月額算定基礎届の提出

被保険者報酬月額算定基礎届の提出期間は、今年は7月1日~7月10日です。
(但し、会社ごとに提出日を指定している場合もあります。)
対象となるのは、7月1日現在の被保険者全員で(6月1日以降に資格取得した
人を除く)、本年4月~6月の3か月に支払われた報酬額を記載して提出します。
又、4月に昇給があり、標準月額等級が現在と2等級以上の差がある場合には、
算定基礎届にかえて月額変更届を提出します。


●賞与支給に伴う健康保険・厚生年金の保険料の納付

6月に賞与を支給し、社会保険事務所に「健康保険・厚生年金保険賞与支払届」
を提出した会社では、7月の納入告知書に、賞与に係る負担分も加算された金額
が記載されています。保険料の計算基礎となる賞与の上限は、健康保険の場合
年度(4月1日~翌年3月31日)で540万円。厚生年金の場合、支給ごとに150万円
です。記載金額に注意し、期日までに納付しましょう。


●固定資産税・都市計画税の第2期分の納付

固定資産税(特定の市町村では都市計画税も含む)の第2期分の納付時期です。
分割で納付している場合は、納税通知書にて納期を確認の上、期日までに納付
しましょう。


●納期の特例の適用を受けている所得税源泉徴収額の納付

納期の特例の適用を受けている会社(従業員が常時10人未満)では、1月~6月に
支払った給与・退職金などから徴収した源泉徴収額を納付します。
納付期限は、7月10日です。


●労働保険の年度更新

今年度から、労働保険概算・確定保険料申告書の提出・納付の期限が7月10日に
かわっています。まだの場合は、お急ぎ下さい。


●中元・暑中見舞状の発送

中元・書中見舞状の発送時期です。地域によって異なりますが、中元は7月中旬
までに、暑中見舞状は立秋までに相手先に届くように手配しましょう。

■ 4. おしらせ

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次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 今月の本棚
  • 4. おしらせ

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