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いーかわらばん vol.375

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2009/06/26
  • vol.375

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

息の長~いお菓子

■ 2. 山崎発、経営を考える

効用的修羅場の買いつけ(その43)・・・ 「引っかかり」の感性を持つには?

■ 3. 財務ホット情報

欠損金の繰戻し還付制度の復活

■ 1. 時の話題

<息の長~いお菓子>

息の長~い商品の代表といえば、真っ先に上がるのが養命酒です。
「江戸は300年、養命酒は400年」
というキャッチフレーズがあるくらいで、細かいスタート年はもちろんわからず、
1600年頃・・・となっています。

養命酒は、数年前に大正製薬との業務提携で話題となりました。

先日、ある会合で、小さいときから食べていて、今でも十分にその存在価値を示して
いるお菓子に何があるか、という話になりました。そこで、何人かの人が挙げていた
のが、「うなぎパイ」でした。

調べてみると、うなぎパイが世に出たのは、昭和36年、まさに日本が高度成長路線を
ひた走り始めた時代です。当時は、パイというお菓子そのものが、それほどあるわけ
ではなく、けっこう珍しかったようです。

「うなぎパイ」の商品名は、ほとんどの人が知っているのですが、実はその製造元と
なると、地元の人以外、あまり正確には知りません。「春華堂」という、浜松にて明治
20年に創業した和菓子のメーカーです。

ではここで質問です。うなぎパイには、うなぎは入っているのでしょうか。

答えは少し難しい・・・。うなぎそのものは入っていませんが、うなぎエキスが入って
いるとのこと。むしろ、浜松名産という意味と、その「形状」をうなぎに似せようと、串
刺しなどを試したりして、最初の頃は苦労したそうです。

おもしろいのは、隠し味として、苦労の末に加味されたのがガーリックで、そういえば
そんな気がしてきます。

また、どういうわけか「夜のお菓子」が、最初の「うり」だったようで、今でもその頭文字が
ついています。

そう聞いて、“よからぬ”想像をする輩がいて、むしろそれをヒントに、最初の青色の包装
から、まむしドリンクを連想する今の赤黄基調のカラーに変更し、これが爆発的ヒットの
きっかけになったといいますから、おもしろいものです。

うなぎパイの兄弟商品として、うなぎパイVSOP、うなぎパイミニ、うなぎパイナッツ入り、
それに、昼のお菓子しらすパイ、等がこの50年近い間に発売されています。

時代とともに衰退していくものもあれば、伝統を守りながらも、時代に対応しながら
長期間ヒットを続ける商品もある・・・、ただ、息の長い商品から学ぶ点は、間違いなく
あるような気がします。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<効用的修羅場の買いつけ(その43)・・・ 「引っかかり」の感性を持つには?>

前回は、得意な(できる)部分、不得意な(できない)部分を問わず、
任せる側になくてはならない“二つの要素”、
 
 第一の要素、「ゴール(目的と成果)」
 第二の要素、「進行状況の是非の判断」

のうち、第二の要素「進行状況の是非の判断」について考えてみました。

そして、“逃げ”“侮り”に陥らないために、任せる側が、すべきことはたった一つ、
 
  必要十分な経過報告の機会を持って、その場で、
   「今のまま進んで行って、求めるゴール(目的や成果)に確実に結びつくのか?」
  を納得するまで(「肚の奥底に落ちる」という感覚に至るまで)、
  任される側から、聞いて、聞いて、聞きまくること

だと結論付けました。

長い復習になりましたが、この、プロセスとゴールの体系把握が、任せる側にとって、
圧倒的に重要なポイントです。

この体系把握の中身を、もう少し、具体的に整理していくことにしましょう。

まず、この体系把握は、

 ① ゴールに至るために検討すべき項目把握
        ゴールに到達するために、やるべきこと、考慮すべきこと、用心すべき
        ことは何か、という項目を見極めること
 
 ② ある項目のあるプロセスがゴールに至るルート把握
        ある項目のあるプロセスが、確実にゴールに近づくものかどうかを見極める
        こと

という、これまた二点から成り立ちます。

前回の例に当てはめて考えてみると、
 「これは法律的に手を打っておいたほうがよさそうだ」
ということに気がつく、というのが、①の項目把握です。

また、その法律的なことをスタッフや専門家に任せた場合、そこでの報告を聞きながら、
確実にゴールに近づくかどうかと判断するのが、②のルート把握です。

これらは、どちらかというと多分に感性的なものだと言われています。

たとえば私どもコンサルタントに、確認あるいは相談しておくべき項目については、
ほとんどの経営者のかたが、本能的に把握しています。

あるいは、このまま進んでいってよいかどうかも、ゆっくり考えてどうのこうのではなく、
感覚的に、把握されているように思います。だからこそ、上記のように、
 「(「肚の奥底に落ちる」という感覚に至るまで)」
という表現をしたのです。

また、われわれコンサルタントも、明確に相談をいただかなくても、経営者のかたと
さりげなく話をしているなかで、  
  「ん?、それ大丈夫かな?」
  「今のままで、OKかな?」
と考慮すべき問題点などに、瞬間的に気づかなければ、コンサルタント失格です。

このような「気づき」を、私は、「引っかかり」と呼んでいますが、やるべきこと等の重要な
項目を逃さないためにも、また、このままでゴールに近づくかどうかも、この「引っかかり」
の感性が、必要不可欠です。

しかし、感性的だと言いながら、先ほどの例でみれば、やはり、法律の最小限の知識が
なければ、引っかかりようがありません。引っかかるための知識は、絶対的に必要です。

さらに、重要なことは、自問自答する能力が要求される、という点です。しかも、
この自問自答能力も、“適当(いい加減)”ではダメです。

“適当(いい加減)”にならないためには、
  大丈夫か、他に問題ないか、ほんとうにそうか、を10回繰り返すような、
  深く、広く、(よい意味で)懐疑的に考える能力
が要求されます。

そして、この、
 ・ 最小限の知識
 ・ 深く、広く、(よい意味で)懐疑的な思考力
 ・ 「引っかかり」の感性
にもとづくプロセスとゴールの体系把握ができているかどうかが、プロフェッショナルと、
単なるスペシャリストとの違いとなるのです。

次回、この点をさらに深めていきましょう。

■ 3. 財務ホット情報

<欠損金の繰戻し還付制度の復活>

平成21年度の税制改正法案が国会で成立したことで、以前の財務ホット情報でも
ふれましたが、欠損金の繰戻し還付制度が中小企業に限って復活することになり
ました。

これは、世界的な経済悪化の影響をうけての措置であり、対象は資本金の額が、
1億円以下の法人で、平成21年2月1日以後に終了する事業年度からの適用となり
ます。

制度の概要は、前年度に黒字で法人税を納付したが、今期になって赤字になって
しまった場合に、前年度の所得金額に対する法人税額のうち欠損金に対応する税
額を還付請求することができるというものです。

この制度の適用を受けるためには、申告期限内に「欠損金の繰戻しによる還付
請求書」を提出することが要件となっています。期限を過ぎると適用をうけることが
できませんので、ご注意ください。

この制度と欠損金の繰越控除とのちがいですが、適時性・即金性の重視という点に
なります。欠損金の繰越控除は、将来的な税額の控除をうけるものですが、欠損金
の繰戻し還付は即時的に法人税の還付をうけ、資金繰りの援助をうけるというもの
です。この2つの制度は併用することもできます。

例えば、欠損金の繰戻し還付制度の適用を受けても、控除しきれなかった欠損金
については、その上回った部分の欠損金額を、翌期以降7年間において欠損金の
繰越控除制度をうけることができます。

ただ、欠損金の繰戻し還付制度の適用を受けた場合は、必ず税務調査が行われる
ということは、ご留意ください。 

■ 4. おしらせ

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次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 今月の事務
  • 4. おしらせ

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