いーかわらばん vol.356
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2009/02/05
- vol.356
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
< 「AED」とは?>
「AED」と呼ばれる機器が、空港はじめ、駅やホテル、各種店舗などで、よく
見られるようになりました。
AEDとは、Automated External Defibrillatorの頭文字を並べたもので、日本語に
訳すと「自動体外式除細動器」という難しい名前になります。
以前は、いわゆる医師しか使用することは認められていませんでしたが、2003年
に救急救命士が医師の指示がなくても使用できるようになり、さらに2004年に一般
市民も使えるようになりました。その結果、上記のような公共施設に、順次設置
されるようになったのです。
2005年の愛知万博では、この機器が多数設置され、これによって命拾いした人も
少なくなかった、と言われています。また、2006年には、都営地下鉄全駅に設置
され、東海道・山陽新幹線は、2008年12月以降、全編成車両でAEDを配備すると
発表しています。
ところで、除細動器というのは、心臓が痙攣を起こした時に、電気ショックを与える
ことにより、正常なリズムに戻すための機器です。
そんな医療機器を、一般市民が本当に使えるのか、と不安になりそうですが、
AEDは、電源を入れると、操作方法を音声ガイドで指示してくれるため、それに
したがって使用すればいい、という簡単なものです。また、心電図などを自動解析し、
電気ショックが必要な人だけに流す仕組みになっているので、この点でも安心です。
一般に電気ショック療法が成功するかどうかの可能性は、1分遅れるごとに、
7~10%ずつ低下していくといわれています。日本の救急車到着時間は、平均して
6~7分といわれていますから、それを待っていると、可能性は30%近くまで落ちる
ことになります。
その意味で、このAEDを使用した市民による救助が意味を持ってくるわけです。
これは、ある意味で消防車と消火器の関係と同じようなものですので、今後、消火
器のように、さまざまな単位で、最小限の市民のための訓練などが必要になって
くるのではないでしょうか。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<効用的修羅場の買いつけ(その24)・・・異なる「道」「流」「派」に触れる!>
前回は、「体験視野マトリックス」が、興味の範囲、体験の範囲、体験の深さ、体験
視野の成長などをあらわしていて、トップとトップ以外との間に大きな差があることが
多いことを指摘しました。
もともとこの話は、「一流人材への成長連鎖のしくみ」というテーマに始まり、そこから
理念10: ひと月に月給の10%、1日1時間を「一流の体感」に投資せよ!
という理念が生まれてきました。
そして、その一流と接することの重要さは、かわらばん「2008/12/4 vol.348」に示し
ましたように、成長するための心の持ち方やプロセスを一流のものから体で感じ取り、
自ら試してみることができるからではないだろうか・・・、という問題提起をしました。
そこに、前回お話をした「体験視野マトリックス」を重ねていきますと、一流と接する
ことの重要さ、意味合いがさらに深められていくように思います。
それでは、「体験視野マトリックス」において、多くの濃い印が付いているということの
本質はどこにあるのでしょうか。
それは、究極的には、さまざまな分野で、先ほど示しましたように、やはり、
「成長するための心の持ち方やプロセス」
を、本能的に比較検討しながら、体で感じ取っている、ということではないでしょうか。
この「成長するための心の持ち方やプロセス」を、長い長い歴史の中である程度まと
まった型(スタイル)に仕上げていったものが、いわゆる「道」とか「流」あるいは「派」と
呼ばれるものだと思います。
「道」は、たとえば柔道、剣道、茶道、華道、書道などといった表現に見られますし、
「流」はたとえば華道ならば未生流と言われたりします。「派」もさまざまな分野で表現
されます。たとえば、絵画の印象派などはその代表です。
そして、この「道」「流」「派」には、必ず、共通点があるとともに、違いや対立点があり
ます。
体験視野マトリックスが広くて深いということは、さまざまな一流の「道」「流」「派」と
いったものに、
①触れて、
②比較検討して、
③共通点や違いを見出して、
④それを自分の分野で試して新しい価値に結びつける
といったことを、前述したように、おそらく本能的実践する能力が身についていく、と
いうことだと思うのです。
たとえば、野球で成果を残した一流の監督が言っていることと、経営で一流の業績を
残した人が、本質的に同じことを言っているな、と感じることは頻繁にあると思います。
極めた人の行きつくところは共通点がいっぱいあります。
同じように、この世の中に数多く存在する宗教も、その奥底の教えは、かなり共通して
いるのではないかと思いますし、その反面、多くの異なる主張もあります。
いずれにせよ、大事なことは、「異なった」多くの一流に触れて、その共通点や違いを、
感じ取るという点にあるのです。「体験視野マトリックス」が広く深い人は、この体験を
たぶん広く深くしてきているだろう、と推測できるわけです。
この「異なった」多くの一流に触れて、その共通点や違いを感じ取り、それを自分や
自社の新しい価値に結びつける、といった機会が大事だとすれば、皆様の会社に
そういった機会は、どれくらいあるでしょうか。
次回、その点を具体的に考えてみたいと思います。
■ 3. 今月の事務
●平成20年分の所得税・個人住民税の確定申告と納付の受付が2月16日から
始まります。
確定申告をする必要のある人は、給与所得者でも昨年末に年末調整をしな
かった人、平成20年中の収入が2,000万円を超える人、2か所以上の会社から
一定額を超える給与をもらっている人などです。申告の必要がない人でも、
医療費控除の適用がある人、新たに住宅を取得した人などは、還付申告を
すれば税金が戻ってくる場合があります。
●平成20年度に新設された所得税の税額控除
“ふるさと納税制度”と“住宅の省エネ改修促進税制”が新設され、所得税の
確定申告をすれば、控除を受けることができます。
“ふるさと納税制度”で税金の控除を受けるには、寄附をした翌年に確定申告
をしなければなりません。申告の際に寄附先の地方団体から受け取った「寄附
金受領証明書」の添付が必要です。確定申告を行わない場合にも住民税のみ
の控除を受けることができます。その際は、住所地の市区町村に申告をします。
「寄附金受領証明書」の添付が必要なのは、同様です。
“住宅の省エネ改修促進税制”で税金の控除が受けられる対象は、平成20年
4月1日から12月31日までの間に、既に居住している住宅について一定の要件を
満たす省エネ改修工事を行った場合です。現行の住宅ローン減税制度との選択
によるものですので、両方に該当する場合は、どちらかを選択することになります。
申告の際には、建築士法に基づく建築士事務所に属する建築士・指定確認検査
機関・登録住宅性能評価機関等が発行した「増改築等工事証明書」が必要です。
●固定資産税・都市計画税の第4期分の納付
2月は、固定資産税の第4期分の納付月にあたります。
各市町村から送付される納税通知書で、税額や期日を確認しましょう。
●3月決算法人の決算と申告の準備
法人では、3月決算の企業が多いと思います。
関係部署へ事前に通達し、協力をしてもらえるように準備を進めましょう。
実地棚卸の必要がある企業では、棚卸のスケジュールも忘れずに組んでおきま
しょう。
■ 4. おしらせ
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次回のテーマは以下の通りです。
- 1. 時の話題
- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 今月の本棚
- 4. おしらせ
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