いーかわらばん vol.339
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2008/10/02
- vol.339
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
10月スタート! いろとりどり・・・
■ 2. 山崎発、経営を考える
効用的修羅場の買いつけ(その8)・・・「ダイエット能力」とは?
■ 3. 財務ホット情報
残業手当を過去に遡って払ったときには?
■ 1. 時の話題
< 10月スタート! いろとりどり・・・>
10月1日は、暦のうえでは、4月1日、1月1日に次ぐ、さまざまなスタートの日、
区切りの日となっているようです。
たとえば、日本経済新聞の1日付朝刊では、全面を使って、多くのスタート
広告が掲載されていました。
そのいくつかを拾ってみましょう。
8面では、
「本日、商工中金は、株式会社に変わります。」
という全面広告が目に飛び込んできます。
同じ種類のものとして、34面には、
「本日誕生、株式会社日本政策金融公庫。」
が現れます。
これらは、政府系金融機関の大改革にかかわるもので、今後、国民生活金融
公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫など、慣れ親しんできた各種
金融公庫の名称を目にすることは、なくなるわけです。
一方、22面、23面の二面を使って、
「本日、新たに。 パナソニック株式会社です。」
との記載がみられます。
松下電器産業という名前が消えるとともに、子会社の松下電工もパナソニ
ック電工と社名が変わり、さらに、「ナショナル」ブランドも来年いっぱいで
廃止される予定です。
その他、全面広告としては
・本日10月1日、JVC・ケンウッド・ホールディングス 新発足
・本日10月1日、新日本石油と九州石油は経営統合し、新しい「新日本石
油株式会社」としてスタートします。
・10月1日、バイオの力で、薬の可能性を広げる「協和発酵キリン」誕生
・本日、富士電機ホールディングス株式会社とシュナイダー・エレクト
リック・インダストリーSASは、新たな合弁事業として、生まれ変
わった「富士電機機器制御株式会社」をスタートさせました。
・本日、新「スカパーJSAT」誕生
・本日10月1日、日清食品ホールディングス株式会社、誕生。持株会社制
に移行し、私たちは「日清食品グループ」として新たなスタートを切り
ます。
等々がありました。
関西の人にとっては、「株式会社阪急阪神百貨店」という10年前には想像も
つかなかった会社が誕生するのも10月1日です。
弊社日経システムズグループにおきましても、10月1日をもって、「株式会社
トップ支援」という会社が、東京を本拠地として誕生しました。その名のとおり、
対象を企業のトップ、後継者、オーナーのかたに絞って、研修、事業承継等の
ご支援をすることを主目的とする会社です。
最後は、ちょっぴりコマーシャルになりましたが、今後ともよろしくお願い申し
上げます。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<効用的修羅場の買いつけ(その8)・・・「ダイエット能力」とは?>
前回は、「理念4:善悪>好き嫌い>損得」の意味するところについて、
「もうひとつの目」と「結果」という視点で、ご説明をしました。
特に、再度ここで強調させていただきたいのが、原因と結果の関係、
すなわち因果関係についてです。
たとえば、ある会社では、能力というものに対して、
結果を生み出す原因が何かを正しく把握し、その原因に働きかけて、
結果を動かすことができる力
という定義を与えています。
一見禅問答のような難しい表現に見えますが、考えさせられる重要な視点が
含まれています。
ビジネスとは離れた例を、ひとつあげてみます。
理想体重65キロの人が、現在の体重が80キロあって、
「これはよくない、メタボそのものだ」
と医者から指摘され、最低10キロのダイエットをしなければならない、と
しましょう。
80キロになってしまった、というのは結果です。それを10キロ減らす、
すなわち、結果を10キロ動かさなければならないことになったわけです。
そのためには、体重がかなりオーバーした、という結果を生み出した原因が
何であるかを、まず、正確に把握するところから始めなければならない、と
上記の定義は語っているわけです。
それが運動不足によるものか、糖分や脂肪分の取りすぎという食事内容
なのか、それとも、夜遅く食べるといった、食べる時間帯の問題なのか・・・
そういった原因を正確に把握して、その原因に働きかけをして、結果として、
10キロ減らすことができる人、すなわち結果を動かすことできる人が、
「ダイエット能力」のある人だ、ということになるわけです。
これは、先が見えないことに対するビジネスの分野でも同様です。
たとえば、新規の顧客をなんとか半年間で10件開拓しなければならない、と
しましょう。
「とにかく1か月に2件開拓だ」と行き当たりばったり、やみくもに結果のみを
求めて動き出しても、それほどの成果は上がらないでしょう。
「10件開拓」という結果を生み出す原因が、何であるかを正確に把握する
ところから始めなければなりません。
どのような顧客を開拓すべきか、ターゲットになる顧客は何で困っている
のか、その顧客に対して、われわれは何が提供できるのか、そのできる
ことを顧客にわかって喜んでいただくには、どのような方法が最も早いのか、
そもそもそういった顧客に接触するには、何が必要なのか・・・
10件開拓という結果を生み出す原因が、どこにあるのかをすばやく探り、
スピーディにその原因とおぼしきものに働きかけて、0件を3件に、3件を5件
にと、結果を動かしていける人が、開拓能力のある人だと言えるわけです。
ここで、気をつけるべき大事なことは、
・原因と結果をできるだけシビアに区別する、混同すべきではない
・結果は見えやすい
・したがって、数字など表面にあらわれるものは「結果」だと認識して
その奥にある見えにくいものが何かを考えることによって、正しい原因
に近づく
・その原因が正しいかどうかは、働きかけてみないとわからない、要は
動かなければ何も結果は出ない
・原因を自社または自分に求める(「他」や「運」に求めない)
といったことでしょう。
よく「売上は上げるものではない、上がるように動くものだ」と言われます。
善悪>好き嫌い>損得という理念は、一方で、原因と結果についてきちんとした
視点を持つこと、目先の利益に左右されないで、その奥にある本質を見極める
ことの重要性を示唆したものでもある、そう考えていただきたいのです。
■ 3. 財務ホット情報
<残業手当を過去に遡って払ったときには?>
近頃、新聞紙上でもよくとりあげられていますが、「名ばかり管理職」が社会
問題化しています。ご存知のように、「名ばかり管理職」とは小売業、飲食業を
中心として、店長など管理監督者の肩書きが与えられているにもかかわらず、
実質的な権限や相応しい待遇等が、なされていない管理職をいいます。
この「名ばかり管理職」をめぐっては、未払いの残業代を求めての店長らの
訴訟が相次いでおり、また厚生労働省も管理監督者の権限を明示して、
管理者としての適正な処遇を求める通達をだしています。
そのような状況のなかで、過去に遡って残業手当を支払った場合の取り扱いに
ついてはどのようになるのでしょうか。
これついては、国税庁がホームページ上の質疑応答事例で取り扱いを示して
います。
それによりますと、この場合、過去に遡って、実際に支払った残業手当と本来
支払うべき残業手当との差額を一括して支払ったものと認められるので、本来
支払われるべき年分の給与所得として取り扱うとしています。
これにより、所得税法上は、過去の年分の所得税額に不足があったことになる
ために過去に遡って所得税の計算のし直し、つまり年末調整のやり直しが、
又、確定申告をしている場合は修正申告が必要になります。
なお、給与規定等の改訂が過去に遡って実施されたために、残業手当の差額が
一括して支給された場合は、その差額について支給日が定められている時は、
その支給日が、支給日が定められていない時は、その改訂の効力が生じた日が
給与所得の生じた年分となります。
■ 4. おしらせ
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次回のテーマは以下の通りです。
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