いーかわらばん vol.335
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2008/09/04
- vol.335
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
<「観光庁」の発足をどうみるか?>
いーかわらばんの2008/5/15号(vol.321)では、統計に見る訪日外客数と題して、
日本の観光客数についてお話をしました。
その中で、日本の観光行政についても若干触れて、2010年までに、「ビジット・
ジャパン・キャンペーン」を通じて、訪日外国人旅行者1,000万人を達成することを
目標としている旨のお話をしました。
実は、2008年1月29日に国会に提出され、4月25日に可決成立した法案に、「観光庁」
の創設法案があります。その発足が2008年10月1日という予定になっています。
この観光庁は、現在の国土交通省内の組織である総合政策局というところに設置
されている6つの観光部門(観光政策課、国際観光課、観光経済課、観光資源課、
観光事業課、観光地域振興課)に所属している約80名が移管されることになって
いますが、すでに、110名まで増員する計画になっているようです。
多くの国には、観光庁があって、それぞれのアピールをしていますので、決して
日本にあっても不思議ではありませんが、それにしても、2000年の金融庁の発足、
来年に予定されている消費者庁の発足など、「庁」がもてはやされている、といった
感があります。
問題は、たとえば、上記の観光庁しかり、また、金融庁もしかりで、発足当時の人員が
数年の間に、大きく増員しているという事実です。
したがって、この財政難の折、ほんとうに行政としての必要性を考えたときに、それ
だけの人員増をする必要があるのか、という疑問が多方面から寄せられています。
見方次第では、「小さな政府」「財政緊縮」どころではなく、むしろ「官」の自己増殖の
ための隠れた手段になっているのではないか、という批判もかなり強くなってきている
ようです。
さて、皆さんは、これらについてどれだけの情報を持ち、どのように考えておられるで
しょうか。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<効用的修羅場の買いつけ(その4)・・・やりたいことをやりきる!>
前回、前々回で、「効用的修羅場へまっしぐら」の理念として、
理念1:ダメ・ムリだと思った時がスタート!
理念2:周りが「できない」と言ったらチャンス!
という二つについて、お話をしました。
今回は、三つ目の理念、
やりたいことをやりきる!
という点について、考えてみたいと思います。
もともと「修羅場」は、経営者的人材の育成というテーマの話から生まれてきました。
しかし、この「やりたいことをやりきる!」という12文字の言葉は、経営者に限らず、
大げさにいえば、すべての人生においてもっとも大事な目標になりえる、非常に奥
深いものだと私は考えています。
第一に、「やりたいこと」をその時々で持っているのかどうか、まずこれが非常に
大事になってきます。最近、この「やりたいこと」を持っていない、希薄である、
あるいは真剣に考えない人が増えてきているように感じます。
もちろん人生その時々で、やりたいことが見えない時、迷いのさなかにいる時も
往々にしてあるでしょう。しかし、その先において、「○○したい」という強い欲望を
見つけることは、自分を真に向上させる原動力になる、という価値観は、いまさら
申し上げるまでもなく、最も重要なもののひとつだと思うのです。
このことは、今回のオリンピックで、野球とソフトボールの「勝ちたい」気持ちの差を
みれば一目瞭然でしょう。単に結果だけでなく、そのプロセスにおいて得るものの
大きさが根本的に違っていたのではないでしょうか。
第二に、「やりきる」ことです。これは、「修羅場の効用」のところでも、盛んにご指摘
しましたので、ここではお話しませんが、大変であることは間違いありません。
第三に、やりたいことをやりきった結果、認められる人とそうでない人がいるという
事実です。また、認められるか、認められないかは、さらに、相互に関連する二つの
要素から成り立ちます。
一つ目は、やりたいことが世の中の多くの人にとってどれだけ嬉しくて、喜ばしい、
価値あることかどうか、という「やりたいことの中身」の問題です。
最近の秋葉原の無差別殺人などは、やりたいことをやったのかもしれませんが、
とんでもない罪悪です。
二つ目は、やりたいことをやりきるプロセスにおいて、どれだけ多くの人の力添えを
いただくことができ、それに対してどれだけ大きな感謝心を持っているかという
「やりきるための力の結集力、使命感」の問題です。リーダーシップの問題と言っても
いいかもしれません。
第四に、やりたいことがどんどんレベルアップし、それをやりきったことによってより
多くの人に、より深く認められているかどうか、もっと単純に言えば、自分の社会に
対する貢献度は大きく深くなっていっているのかどうか、と自ら謙虚に振り返ることが
必要だという点です。
したがって、このやりたいことをやりきることも、今まで述べましたように、
・自分のやりたいことを見つけ、
・周りの人の協力を仰ぎ、
・実際にやりきって、
・そのことが周りの人に喜んでもらい、
・さらにその喜びをより多くの人に、より大きくなるようにレベルアップする、
と考えると、これまた、並大抵のことではありません。
これを真剣に考え、実践していくことは、間違いなく、「効用的修羅場へまっしぐら」と
いうことができるでしょう。
■ 3. 財務ホット情報
<地方法人特別税の創設>
平成20年度税制改正では、都市と地方の税収の格差を軽減する目的で、平成20年
10月1日以後に開始する事業年度から、法人事業税の税率が下がり、そのかわりに
地方法人特別税が創設されます。この地方法人特別税は、法人事業税が一部分離
して、これを都道府県の人口と従業員数を基準として都道府県に分配されます。
具体的には、資本金1億円以下の法人の場合、事業税率が9.6%から5.3%へと引き
下げられ、引き下げられた後の法人事業税額に地方法人特別税の税率81%をかけて
税額を算出します。
法人事業税と地方法人特別税をあわせた合計額は、現行の法人事業税額に比べて、
大きく変わらないようになっております(9.6%-5.3%≒5.3%×81%)。
また申告納付も今まで通り都道府県に行います。ただ、申告書の様式が変わることと
なります。
現行の地方事業税は法人税の計算をする際に、損金に算入することができます。
では、この地方法人特別税はどのような扱いになるのかについてですが、法人税法
38条(法人税額等の損金不算入)で、損金に算入されないものが挙げられていますが、
この中に地方法人特別税は挙げられていませんので、現行の地方事業税と同じように
損金に算入できるものとなります。
■ 4. おしらせ
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