いーかわらばん vol.334
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2008/08/28
- vol.334
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
「そこそこでは勝てない」・・・
■ 2. 山崎発、経営を考える
効用的修羅場の買いつけ(その3)・・・周りが「できない」と言ったらチャンス!
■ 3. 事業承継の真視点
持株会社について(その1)・・・持株会社の定義
■ 1. 時の話題
<「そこそこでは勝てない」・・・>
北京オリンピックは、世界中にさまざまな話題を提供しつつ、幕を閉じました。
北島、ソフトボール、陸上400メートルリレーなど、感動的なメダルの物語がある反面、
マラソン、野球など、批判のターゲットになった種目もありました。
特に、マラソンは、男女合計6人出場の予定でしたが、最後まで完走したのがたった
3人、メダルや入賞はまったくなし、という、過去の栄光がプツリと途切れる結果に終
わってしまいました。
8月25日付の日本経済新聞のスポーツ欄では、かつてのマラソンランナー、
中山竹通氏のコメントが、
「そこそこでは勝てない」
という見出しとともに掲載されていましたが、なるほどその通りだと、悲しい現実を
再度確認せざるを得ませんでした。
少し引用してみます。
・・・・・
世界のトップは「夏だろうが、冬だろうが、とにかく全部高速で行くんだ」という
感じでレースを進めている。
いまの日本人は決してこういうレースをしない。もし無理をして途中でつぶれたら
どうしよう、後で何を言われるかわからない、という後ろ向きな気持ちに傾いてし
まう。安全な道を選び、守りのレースばかりをする。
だが、誰かにレースをつくってもらって、それに乗っかっていくという考え方では
もはや世界とは戦えない。レースを自分でつくらなくてはいけない。さらに言えば、
レースを自分でつくれるだけの力を付けておかなくてはいけない。
・・・・・
まったく同じことが多分に企業においても言えるのではないでしょうか。
無理かなと思えることにも挑戦して失敗した人間に対して、浴びせる冷やかな
言葉と視線・・・
従来からのやり方だけに固執して、新しい改善や工夫に真剣に取り組まない
人たち・・・
自分で作れるだけの力がないのに、謙虚さを失い過信をして、単なる無謀を
繰り返すケース・・・
今が、オリンピックの栄光と挫折から得られる教訓を、わたくしたちの企業生活に置き
換えて反省する、絶好の時期なのかもしれません。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<効用的修羅場の買いつけ(その3)・・・周りが「できない」と言ったらチャンス!>
前回は、
理念1 ダメ、ムリだと思った時がスタート!
についてお話をしました。
理念は浸透させてこそ意味があります。
この理念を浸透させていくためには、一部前回の最後にふれましたが、
①『「ダメ、ムリ」だと思った時がスタート』といった趣旨を標語にして、折にふれて
言い続けること
②「ダメ、ムリ」という言葉が出たり、雰囲気が見えたら、「さあ、スタート」という
ことばを必ず周り(特にトップ陣)がかけること
③「ダメ、ムリ」からスタートして、成功に導いた例を数多く意識的に作り上げていくこと
④上記の成功例(他社のものも含む)をちょっとした冊子等にして、その成功経過を
学習する機会をもつこと
といった努力なり、しくみが必要でしょう。
今回は、前回の理念とも関連する、二番目の理念について考えてみます。それは、
理念2 周りが「できない」と言ったらチャンス!
というものです。
ブックオフコーポレーションの創業者坂本氏が、当初自分のアイデアを説明したところ、
ほぼ全員のコンサルタントが、「失敗するからやめたほうがいい」と言った、だから
これはイケル、と思った、という話をお聞きしたことがあります。
また、セブンイレブンを始める際にも、イトーヨーカ堂のほとんどの役員が反対した、
という話は有名です。
周りができない、ということを、言葉どおりに取ってしまったら、ああできないんだ、で
終わってしまいますが、プラス思考で考えると、自分がやり遂げたら、オンリーワン、
ナンバーワンの状態を作り出すことができるのですから、考えてみれば、確かに
これはチャンスです。
ただし、重要な要件が、二つだけあります。
一つは、世の中にそのことを求める強い要求があること、または、近い将来そう
いった要求が顕在化するか、創り出すことができると考えられること
二つ目は、本人が、上記を根拠に、どう考えてもできるはずだ、と心の底から信じて
いること
これも、周りができない、と言っているわけですから、簡単にいくどころか、冷やかな
視線を浴びることは覚悟しなければなりません。やはり、「効用的修羅場へまっしぐら」
の理念です。
この理念を浸透させるのも、上記の①~④と全く同じ方法でいいでしょう。
① 周りが「できない」と言ったらチャンス!を標語にして、折にふれて言い続ける
② 「できない」と多くの人が言った案件については、「チャンスかもしれないよ」と
耳打ちしてあげ、できるだけ密かに応援し、挑戦させる機会をつくる
③ 「できない」が「できた」に変化した成功例を意識的に作り上げていく
④ その成功例を学習する機会をもつ
この理念1、理念2はいずれもプラス思考に基づく逆説的理念ですが、実際、こう
いった考え方が浸透している会社は、ひとりひとりが、しぶとくて粘り強くて、個性に
あふれていて、おもしろい、というのが正直な私の実感です。
■ 3. 事業承継の真視点
<持株会社について(その1)・・・持株会社の定義>
今まで、折にふれてお話をしながら、きちんと整理できなかった持株会社について、
これからしばらくお話を進めていこうと思います。お客さまからも、普段からご質問
が多いことはもちろん、持株会社の設立が大会社はもちろん、中小・中堅企業に
おいても頻繁に実行されています。
持株会社は、英語でいえば、ホールディングカンパニーです。いまさら言うまでもなく、
「○○ホールディングス」という会社名をつけることが多いのですが、もちろん、そう
でなくてもかまいません。
あえて、定義づけをすると、
他の会社の株式を多数所有することによって、その他の会社を支配することを
事業目的としている会社
ということになります。
では、現実にどれだけ多数を所有すれば支配できるか、という点では、会社法は、
第2条の子会社の定義で、総株主の議決権の過半数を有する、あるいは、経営を
支配している状況にある場合と考えられています。
現実には、持株会社は、過半数にとどまらず、より強い影響力を持つことができる
ように、70、80%~100%、というように、発行株式のほとんどを保有する場合が
多いと思われます。
今回は、持ち株会社の“はしり”のみをお話ししましたが、次回以降、持株会社の
中身について、順次整理していくことにします。
■ 4. おしらせ
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次回のテーマは以下の通りです。
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