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いーかわらばん vol.307

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2008/01/31
  • vol.307

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

「東北地区振興計画」

■ 2. 山崎発、経営を考える

修羅場の効用(その11)・・心の奥底を「感じ取る」察知能力があるか?

■ 3. 財務ホット情報

卸資産評価方法の変更の留意点

■ 1. 時の話題

<「東北地区振興計画」>

「東北地区新興計画」といっても、残念ながら日本の東北地方の話ではありません。
中国政府が昨年8月に発表した、2010年には域内の一人当たりGDPを2002年の倍に
する、というプロジェクトです。

中国東北部として一般に言われているのが、遼寧省、吉林省、黒竜江省で、いわゆる
「東北三省」と呼ばれています。人口は、2006年末で、遼寧省が4,271万人、吉林省が
2,723万人、黒竜江省が3,823万人ですから、東北三省だけでほぼ1億人を超え、日本の
人口に近くなるわけです。

それに加えて、今回のプロジェクトでは、内モンゴル自治区の東部地方を対象にして
います。この地域は石炭などの鉱物資源が豊富なことから、東北三省の資源消費型
産業とリンクして発展させることが狙いであると見られています。

この東北三省における主要都市は、黒竜江省のハルピン、吉林省の長春、そして
遼寧省の大連、瀋陽などですが、すでに、ハルピンー大連間では東北三省を縦断する
全長900キロ、工期 5、6年の新幹線が、1兆5千億円の投資額で昨年スタートしています。
時速350キロで2030年には5千万人の乗客を見込んでいます。

また、大連は「北の香港」を合言葉に、煙台などとの間では貨物車両がそのまま搭載
できる鉄道フェリーの開設や、ソフトウェアパークの第二期工事などが着々と実行され
ています。

さらに、ご承知のようにこの地域では、日本語熱が高いことも特徴です。
2006年には前年を24%上回る26,000人あまりが日本語能力試験を受験しました。
1級の受験者は中国全土の20%を占めます。

日本でも有名な大連外国語学院や、吉林大学などが日本語の教育に熱心で、単に語学
だけではなく、日本舞踊や能、その他の歴史、文化に至るまで、相当なレベルに達する
ようです。この点は日本企業にとっても大変ありがたい有利な点とも言えるでしょう。

北京オリンピックの本年、東北地区の一段の飛躍がどのような影響をもたらすのか、
目が離せない状況です。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<修羅場の効用(その11)・・心の奥底を「感じ取る」察知能力があるか?>

前回は、10のうち8聞いているか、すなわち聞くことに、話すことの4倍のエネルギーを
必要とする第一のポイントとして、
  頭を空っぽ(自由)にして聞いているか?
という点をあげてご説明をしました。

今回は、4倍のエネルギーが必要となる第二のポイントについて、考えてみましょう。

それは、
  言葉として表に出ていることだけを聞いていてもダメ! すなわち
  心の奥底を「感じ取る」察知能力があるか?
という点です。

「聞く」という行為は、言葉をしっかりと聞き取ることはもちろん、その言葉を生み出した
背景、心、想い、その他のすべてを把握することまで含みます。この視点からは、
 「聞く」=言わんとすることを「感じ取る」こと=察知すること
と、言い換えるべきかもしれません。

少々専門的になりますが、たとえば心理学の、ある学説では、対人コミュニケーションを、
 ・言語的コミュニケーション
 ・近言語的コミュニケーション
 ・非言語的コミュニケーション
と分けています。

言語的コミュニケーションは、いわゆる通常の「言葉」ですのでわかりやすいでしょう。

でも実際の会話の中では、言葉に近いけれども、その話し方が問題になることがあります。
たとえば、「言い淀む」「言葉に詰まる」、挙句の果ては「何も言わなくなる」などは、
(何も言わなくても)近言語的と呼ばれるコミュニケーションの一種です。

さて、同じ「何も言わなくなる」でも、
 ・涙をぽろぽろ流して何も言わない、のか、
 ・反抗的な目をして何も言わない、のか、
 ・拳(こぶし)を握り締めて下を向いて何も言わない、のか、
 ・あくびをしたいのをこらえて何も言わない、のか、
さまざまなケースがあるわけです。

さらに、同じあくびでも、とにかく眠くてあくびが出そうなのか、馬鹿らしくてやってられるか、
という意思表示であくびをこらえるフリをしているのか、このあたりも微妙な心理の反映
です。

これらの「涙」「目」「握りこぶし」「あくび」などは、非言語的コミュニケーションのカテゴリー
に入ります。それぞれたとえば「悲しさ」「反抗心」「屈辱」「馬鹿らしさ」といった気持ちが
その奥底に潜んでいるわけです。

そのほか、非言語的コミュニケーションには、服装、髪型、化粧の仕方、歩き方などから、
「話す相手との距離」といったようなものまで、かなりの広範囲に及びます。

これらの奥底すべてを感じ取る、察知することが「聞く」ことだといえます。それには、4倍
かどうかわかりませんが、相当のエネルギーが必要でしょう。最近はやりの「KY」は、この
エネルギーや能力の欠如を意味しているのだと思います。

問題は、何が原因で、感じ取ることができる人とそうでない人が生じるのか、という点です。
生まれつきの天性のもの、という人もいますが、それだけではないでしょう。
たとえば、挙動不審な人を察知する力は、警察官は一般の人よりも高いからです
(生まれつき警察官の人は、いないわけですから・・・)。

次回は、この点を解明しながら、10のうち8聞かなければならない、三つ目のポイント
に入りましょう。

■ 3. 財務ホット情報

<卸資産評価方法の変更の留意点>

~申告調整が必要な企業も・・・~

平成20年4月1日以後開始事業年度から「棚卸の評価に関する会計基準」が適用される
ことになっています。これにより、今まで棚卸資産の評価の方法は、原価法と低価法の
いずれかの選択適用が認められていましたが、今後は会計上低価法が適用されること
になります。

低価法を適用すると、原則として仕入原価と正味売却価額とを比べ、いずれか低い方を
期末棚卸資産の評価額とすることになります。

これにより、現行、税法上原価法を採用している会計基準適用対象企業の場合、会計上
は低価法、税法上は原価法という具合に、棚卸資産の評価方法が一致しないために、
申告調整の問題が生じることになります。
その時期は、例えば、3月決算法人であれば平成21年3月期からの決算申告にあたります。


~今後の対応~

現行、税法上原価法を採用している企業の場合で、申告調整の問題が生じないように
するには、税法上の棚卸資産の評価方法を原価法から低価法に変更する必要がでて
きます。

変更には、例えば、3月決算法人が平成20年4月1日以後開始事業年度から低価法に
変更したいのであれば、今年の3月31日までに「棚卸資産の評価方法の変更承認申請
書」を所轄の税務署長に提出して、承認を受けなければなりません。

以前より、低価法を採用している企業の場合、税務署への申請手続きは必要ありません。
その際に気になるのが、会計基準の強制適用による評価方法の変更が、税法上適切な
変更理由として認められるかというところですが、概ね認められることになると推測されて
います。


<個人住宅ローン控除の申告>

以前に、この欄でもとりあげましたが、個人住民税の住宅ローン控除は毎年3月15日、
平成20年度分で適用されるためには、今年は3月17日までに、市区町村等に控除申告書
を提出しなければ適用されません。

やむを得ない理由があると市区町村が認める場合には、納税通知後も税額控除を
認めるとなっていますが、このやむを得ない理由とは、災害等ということで、単に申告を
忘れたからとか、知らなかったからという理由は該当しない模様です。

住宅ローン控除の適用を受けるためには、早めに申告をされることをお勧めします。

■ 4. おしらせ

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次回のテーマは以下の通りです。

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  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 今月の事務
  • 4. おしらせ

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