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いーかわらばん vol.261

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2007/02/15
  • vol.261

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

マインドマップと「ドラゴン桜」

■ 2. 山崎発、経営を考える

着地点も「価値観」によって決定する!?

■ 3. 今月の本棚

『H.ミンツバーグ経営論』 ヘンリー・ミンツバーグ著

■ 1. 時の話題

<マインドマップと「ドラゴン桜」>

マインドマップという言葉が、最近話題になってきています。特に受験生
を持つ母親の間で盛んに語られ、マインドマップコーナーを設ける書店も
出てきているとか・・・。

もちろんこの背景には、三田紀房の漫画「ドラゴン桜」が、阿部寛、長谷
川京子、山下智久らの出演でドラマ化し、その中で、世界史の記憶法
として、メモリーツリーが紹介されたことが大きく影響しているといわれてい
ます。

マインドマップは、1960年代にイギリスのトニー・ブザンという学者が考案
したもので、中央にキーワードを掲げ、そこから連想される言葉やイラスト
を次々にツリー状に記述していくもので、ブレインマップ等の表現で、発想
法の一つとして紹介されることが多いようです。

私も、新規開発の際の発想法の中では必ず取り上げるものの一つであ
り、このかわらばんの「山崎発 経営を考える」の2006/3/23 vol.218
でも「マインドマップ」という言葉を出しています。

欧米では、ボーイング社やIBMなど企業研修にも多々利用されてきまし
たが、日本では今までそれほど注目されていはいませんでした。

ところが、顧客のニーズを聞き出したり、新しい商品やコンセプトを生み出
したり、それらを数人で議論したりする場面で、ひとりひとりの脳の中をペー
パーやボードに見える形にすることで、より創造力をアップさせようという要
求が強くなって、日本でも改めて見直されてきたようです。

しょせん手法であり、道具に過ぎないものです。しかし、自分なりに発想
力をつけたい人なら、一度は真剣に勉強し、実践してみる価値はあるで
しょう。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<着地点も「価値観」によって決定する!?>

前回は、共感的思考力と論理的思考力について、
共感的思考力は論理的思考力の出発点であり、着地点である
と申し上げ、特に、「出発点」についてお話をしました。

今回は、「着地点」について考えてみましょう。

前回の『国家の品格』を参考にした解説で、
 A → B → C → ・・・・ → Z
という論理展開において、Aの部分こそ出発点であり、この部分はどこ
からも→が来ることのない、すなわち論理では決められない部分だという
ことを申し上げました。

ということは、スタートがAでなければ、着地点は、Zになるとは限らない、
ということになります。

スタートが、「あ」であれば
 あ → か → さ → ・・・・ → わ
という論理展開で、「わ」が着地点になるかもしれない、ということです。

これは、出発点が違えば、着地点も異なる、ということです。

しかし、自然科学の世界ならばともかく、現実に人間が営んでいる社会
においては、出発点が同じでも、

 A → B → C → ・・・・

が、途中で少し違った形になり、

 A  → B  → c’ → ・・・・  z’

という論理展開によって、着地点が「z’」になるかもしれません。

最終の着地点を、「Z」とするか、「わ」とするか、「z’」とするか、それは、
仮説の段階では、やはり論理的思考力で決めることはできません。

ちょうど、東京からスタートして、普通は、名古屋を通って大阪に着く
はずなのに、名古屋で中央線に入ってしまって、長野に着いた、とい
ったイメージのことは、現実には山ほどあり、それが論理的にどちらが正
しくて、どちらが間違い、とは言い切れないのです。

そのどちらを選択するか、最終的には、次の二つのことによって決定され
ます。

ひとつは、「実行」してみた「結果」として。
もうひとつは、その結果のどれが自分たちの「価値観」に合致するかに
よって。

「着地点」においても、最終的な選択は、やはり「価値観」なのです。

■ 3. 今月の本棚

<『H.ミンツバーグ経営論』 ヘンリー・ミンツバーグ著>

帯には、
 マネジメントに「唯一最善解」はない
と記されており、一橋大学の伊丹敬之教授と神戸大学の加護野忠男
教授のコメントが掲載されています。

昨年刊行された日経BP社の『MBAが会社を滅ぼす』以来、私はミンツ
バーグのファンになりました。それまで読んだ彼の本は、10年以上前に刊
行された『マネージャーの仕事』(白桃書房)の一冊だけだったのです。

欧米では、ドラッカーと並び称される経営の大家とのことですが、今回改
めてこの本を読んでみて、お客様や私自身が現実にぶつかっている課題
に対して、多くの参考になる視点を提供してくれたように思います。

第一部 マネージャーの仕事
 第1章 マネージャーの職務
 第2章 計画は左脳で、経営は右脳で
 第3章 プロフェッショナル組織の「見えない」リーダーシップ
 第4章 参加型リーダーのマインドセット
 第5章 マネジメントに正解はない
 
第二部 戦略
 第6章 戦略クラフティング
 第7章 戦略プランニングと戦略思考は異なる
 
第三部 組織
 第8章 組織設計
 第9章 オーガニクラフ
 第10章 政府の組織論

補遺 アングロサクソン経営を超えて

というのが本書の構成です。

「新しい価値を創造する」という企業の目的のために、ぜひ一読をお勧めし
ます。

■ 4. おしらせ

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次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 事業承継の真視点
  • 4. おしらせ

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