いーかわらばん vol.258
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2007/01/25
- vol.258
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
ブログ炎上!?・・・ソニー&乙武氏
■ 2. 山崎発、経営を考える
ここ30回の体系振り返り
■ 3. 事業承継の真視点
会社分割の目的と効果・・・その4(経営的視点からのまとめ)
■ 1. 時の話題
<ブログ炎上!?・・・ソニー&乙武氏>
2005/4/27発行の「いーかわらばん vol.175」に載せました「時の
話題」では、「ビジネスブログ たとえば日産ティーダ」というテーマを
取り上げました。
そこでは、
「もちろん、よい評価が得られるとは限らず、誹謗中傷を被った場
合は 逆効果はなはだしい、という可能性もあるわけで、ビジネス
ブログが、「両刃の剣」といわれるゆえんです。」
という記述をして、そのマイナス面も指摘いたしました。
それからほぼ2年が経過し、「ブログって何?」と質問する人も少なく
なって、一つの広報手段としてはすっかり定着したのですが、一方で
は、当時はほとんど言われなかった「ブログ炎上」という言葉が、一般
化するなど、問題点も浮き彫りになっています。
「ブログ炎上」とは、ブログの主催者に対して、コメント欄にコメントが
殺到して、収拾がつかなくなった状態を言います。
有名なものに、たとえば、ソニーウォークマンのブログ炎上があります。
2005年10月にウォークマンの体験記としてそれをほめるコメントが、
ソニー関連社員の「やらせ」ではないかという疑惑で意見が殺到し、
にっちもさっちも行かなくなり、翌月閉鎖したというものです。
あるいは、文仁親王妃の紀子様が男児を出産したことに関して、
批判的に記述された乙武洋匡氏のブログに対して、賛否両論が
殺到し、炎上しました。
ブログの怖さは、たとえば、次のようなことを想定すればわかります。
某有名レストランで食べた天然○○は、どうも養殖ではないか、
と思う。そのように感じる根拠としては・・・
などと日記風に書いたものが、もしそのレストラン名が実名で記載
されてしまったとしたら、何気ないブログのひとこまがとんでもない影響
を与える可能性があります。「想定外」では済まされません。
公表されることの重要性を認識するという書く側の良識はもちろんで
すが、書かれた側の対応策も、リスク管理の一環として、よく練ってお
く必要があるでしょう。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<ここ30回の体系振り返り>
開発事例は前回のヤマハ光るギターでいったん終了するとして、では
いったい、何をテーマにお話をしてきたのか、その体系を過去30回の
ポイントをもとに振り返りをしておきましょう。
スタートは、物事を「思いつき」→「組み立て」→「やってみて」→
「振り返る」ことによって、新しい価値を生み出し、レベルアップしていく
ことができるかどうかは、その根本姿勢が、
「あなたは傍観者ですか、実践者ですか」
という点だ、ということでした。(vol.227)
そして、単に傍観者で終わらないためのポイントは、
「主役として入り込むこと」と「離れて覚めた目で自分をみること」
の双方ができるかどうかが重要、だったのです。(vol.229)
次に実践者として上記のポイントを経て出てきたものが価値を生み出
すかどうかは、従来から申し上げている「仮説→実行→検証」のプロセ
スが必要不可欠であり、その中でも仮説構築は、
① 「想い」を「かたち」にする(暗黙知と形式知)
② 高い「価値観」を持つ(価値判断基準)
③ 「矛盾の解決こそ価値」という視点を持つ(弁証法的視点)
を意識する必要があることを申し上げました。(vol.230)
その後しばらくは、「想い」を「かたち」にするための、暗黙知と形式知に
ついてのご説明をいたしました。(vol.231~vol.234)
そして、そういった、「想い」を「かたち」にするための「知」を得るための
方法の一番大事な「顧客との対話」だと話が進んだのです。(vol.235)
そこではランダムに、つぎの8つの方法を列挙しました。
・ 顧客に直接会って、顧客の要望を聴取(ヒアリング)する
・ 顧客がどのような商品が適切か、相談相手になりながら共通体験をする
・ 顧客をモニター化して、個別に張り付き行動をともにして、要望を整理する
・ 顧客を会員化して、さまざまなアイデアを吸収する
・ リードユーザーを開発プロセスに参画させる
・ エキスパートを前線に配置して、さまざまな要望の対応を行う
・ 顧客との対話記録を、データベース化して開発につなげる(CRM)
・ 顧客に新たな試みをシミュレーション(検証)してもらう 等々
そこでこれらの具体例として、
・ カラダ・バランス飲料「DAKARA」
・ 10億食突破商品「におわなっとう」
・ 遠心力乾いちゃう洗濯機
・ ヤマハ「光るギター」
を事例としてご説明したわけです。
これらはいずれも、仮説構築のための、
① 「想い」を「かたち」にする(暗黙知と形式知)
についての説明でした。
次回以降は、仮説構築に求められるその次のポイント、
② 高い「価値観」を持つ(価値判断基準)
③ 「矛盾の解決こそ価値」という視点を持つ(弁証法的視点)
にお話を移して行こうと思います
■ 3. 事業承継の真視点
<会社分割の目的と効果・・・その4(経営的視点からのまとめ)>
過去3回にわたり、会社分割の目的と効果について、財務的あるい
は税務的な側面には触れずに、経営的視点のみに着目してお話
をしてきました。
そこで説明しきれなかった細かいことも含めて、まとめとしておきたいと
思います。
分割の効果として一番大きいのは、
①経営者人材の育成
であることを、まず、申し上げました。
二つ目の大きな効果は、
②スピーディでダイナミックな経営戦略の実践
で、それは「富士山の頂上」から眺めたような視点であることをお話
しました。具体的には、企業買収や、部門の売却等、よりレベルアップ
を目指した組織変革などの目が養われる旨をご説明しました。
そして前回は、分割の問題点として、
③セクショナリズム&短期的思考
について言及しました。どうしても、目先の利益に終始し、より中長期
的に必要な投資がおざなりになる可能性があることを示唆しました。
これら以外に、問題点としては、
・ さまざまな業務の中に、一度で済むはずのものが重複してより大き
な時間やコストを必要とすることがある
・ 分割された子会社同士の情報の共有が行われにくくなる
・ 得意先や金融機関からの信用度が単一企業で落ち込む
などと言った点があげられますが、いずれもそう大きな問題ではなく、また
工夫次第で解決できるものです。
次回は、会社分割に関する税務的、財務的視点についてご説明する
ことにしましょう。
■ 4. おしらせ
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次回のテーマは以下の通りです。
- 1. 時の話題
- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 財務ホット情報
- 4. おしらせ
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