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いーかわらばん vol.240

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2006/09/07
  • vol.240

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

ソニー&松下 デジタル一眼レフ発売の真意
    --- 「デジタル・リビング・ネットワーク」

■ 2. 山崎発、経営を考える

カラダ・バランス飲料「DAKARA」と小便小僧・・・まとめ

■ 1. 時の話題

<ソニー&松下 デジタル一眼レフ発売の真意
    --- 「デジタル・リビング・ネットワーク」>

7月21日、ソニーがデジタル一眼レフ、α100を発売した翌日の22日、
今度は松下が同じデジタル一眼レフ、LUMIX DMC-L1を発売しま
した。

α100は実売価格10万円前後、DMC-L1は25万円弱と価格面で
は大きな開きがあり、ターゲットとなる顧客にもかなり差があるようです。

2004年11月24日のかわらばん vol.154 の「時の話題」で取り上げ
ましたように、従来、一眼レフ市場は、コンパクトデジカメに満足しない、
もうワンランク上を狙う顧客層を狙いとして発売されました。

コンパクトデジカメが、カメラメーカー、家電メーカー、フィルムメーカーを巻
き込んだ競争だったのに対して、デジタル一眼レフ市場はカメラメーカー
の独断場でした。実際、キャノンとニコンの二強市場だったと言っても過
言ではなかったのです。

ところが、今回、ソニーのこの発売の背景には、コニカミノルタから一眼レ
フ事業の譲渡を受けたことがありました。一方、松下は従来からのライカ
に加え、今回はオリンパスとの共同開発でスタートしました。

しかし、同じ一眼レフ市場でも、キャノンやニコンといったカメラメーカーと
今回のソニーや松下などの家電メーカーでは、その発売の真意は大きく
違うように私は感じます。

キャノンやニコンは、従来のカメラのプロやマニアの要求に応え、交換レン
ズやその他のアクセサリーを用意して、カメラを軸にした本格システムを
デジタルにおいても再現した、という点が、家電メーカーやフィルムメーカー
には対抗できないポイントでした。

それに対し、ソニーや松下は、「デジタル・リビング・ネットワーク」とでも言う
べきものを目指しているように思います。

とくに、デジタルテレビを軸にして、パソコン、DVDビデオ、音響機器など
ハイレベルのマルチメディア環境を構成する重要な機器の一つとして、
一眼レフをとらえています。したがって、ソニーや松下にとって、一眼レフ
とプリンタは「補完財」の関係ではないのかもしれません。

カメラのシステムとしてとらえるキャノン、ニコンに対し、デジタルリビングの
統合を目指すソニーと松下。 同じ一眼レフを売りながら、こうした目的
の違いがどのように製品の展開に反映するのか、楽しみです。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<カラダ・バランス飲料「DAKARA」と小便小僧・・・まとめ>

「なぜ、コマーシャルで、小便小僧の人形がでてくるんだろう?」
といった私の素朴な疑問からスタートして、カラダ・バランス飲料
「DAKARA」の開発過程の要点をご説明してきました。

振り返ってみましょう。

vol.235では、開発プロセスに必要な「顧客との対話」として、次の
ような方法を挙げました。

・ 顧客に直接会って、顧客の要望を聴取(ヒアリング)する
・ 顧客がどのような商品が適切か、相談相手になりながら共通体験
  をする
・ 顧客をモニター化して、個別に張り付き行動をともにして、要望を
  整理する
・ 顧客を会員化して、さまざまなアイデアを吸収する
・ リードユーザーを開発プロセスに参画させる
・ エキスパートを前線に配置して、さまざまな要望の対応を行う
・ 顧客との対話記録を、データベース化して開発につなげる(CRM)
・ 顧客に新たな試みをシミュレーション(検証)してもらう 等々

その中の、「顧客に直接会って、顧客の要望を聴取(ヒアリング)する」
といった場合に気をつけなければならない点として、vol.236では、

① 仮説を持つこと
② 相手の立場に立った仮説であること
③ 顧客の限界を考えておくこと

の三点を取り上げました。

DAKARAの事例では、上記の①②は当然として、③の「顧客の限界」
について学ぶところが大きかったのではないでしょうか。生産者のみならず、
「顧客自身の錯覚」は、スポーツドリンクだけに限った現象ではないのです。

また、日記調査を始め、マザー飲料としてのコンセプトを極めるために、
病院やコンビニに張り付いてその行動や奥にあるものを探り出すといった
「顧客と行動をともにする」ことの重要性も見えてきます。

次回以降は、また別のケーススタディをもとにして、さらに「顧客との対話」
について考えてみましょう。

■ 3. 今月の事務

●厚生年金保険料率の改定

2006年9月分(10月納付分)より、一般被保険者の厚生年金保険料率が
引き上げられます。保険料率は14.642%となります。(改定前14.288%)

●新標準月額報酬

7月に提出された算定基礎届けに基づいて、9月より健康保険・厚生年金の
標準報酬が、新しい標準月額報酬になります。
早めにチェックを行うようにしましょう。

●秋の行事の準備
秋は、社員旅行・運動会等の社内行事の他、祭りやイベント等地域行事も
盛んになる時期です。
社内行事においては、参加人数の確認や関係先への連絡など
地域行事においては、協賛金など事前に準備を整えましょう。

■ 4. おしらせ

山崎修一オープンセミナーのお知らせ
     
  日時:10月23日(月) 13:30~16:30
  テーマ:『上手な自社株対策・節税対策』
  お問い合わせ:神戸商工会議所 078-303-5808
  http://www.kobe-cci.or.jp/seminar/

  日時:11月28日(火) 13:30~16:30
  テーマ:『強い会社の資金管理のツボ』
  お問い合わせ:神戸商工会議所 078-303-5808
  http://www.kobe-cci.or.jp/seminar/

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次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 今月の本棚
  • 4. おしらせ

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