いーかわらばん vol.238
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2006/08/24
- vol.238
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
<ペットロス症候群>
「ペットロス症候群」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか。
ペットがなくなったことによる精神的苦痛を意味しており、喪失感、
孤独感、罪悪感に悩まされ、集中力の欠如、食欲不振、に始ま
り、挙句の果てには、深刻な不眠症など、うつに近い症状が表れ
ることも多いと言われています。
こういった症状からいかに脱却するかの相談も、ここ数年、急激に
増えているようです。そういった相談者の9割は女性、しかも、30~
40歳の独身女性、あるいは40歳代後半から50歳前後で子供
が成長して手の掛からなくなった女性に多いようです。
一方で、ペットロス症候群の増加に伴い、さまざまなビジネスが生
まれています。
たとえば、愛犬のお骨を骨壷に入れておくだけでなく、その遺骨を
粉末状にしたものを素材の粘土に混ぜて生前のペットそっくりの
陶器の置物をつくる、といったビジネスはかなりの需要があるよう
です。
また、ペットと人間の遺骨を一緒に納骨できるように工夫された
墓地や、人間の墓地の一角に、ペット専用の礼拝堂が用意さ
れているお寺なども増えてきています。
東京のあるお寺では、400のお墓のなんと三分の二に、人間と
ペットのお骨が一緒に入っているそうです。
ストレスの多い現代人の癒しの対象として、ここ数年急激に増
えたペットですが、こういった傾向は本当に望ましいことなのでしょ
うか。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<カラダ・バランス飲料「DAKARA」と小便小僧・・・その2>
前回は、「顧客との対話」の例として、「DAKARA」の開発時に
おこなった日記調査についてお話をしました。
そこから分かったことは、スポーツドリンクと言っても、スポーツ時、
スポーツ後に飲むケースは案外少ない(2割にも満たない)と
言うことでした。
「ポカリやアクエリアスをいつ飲みますか?」といった一般的な
定量調査では、8割が「スポーツ時、スポーツ後」なのに、
日記調査では、そういう結果が出なかった。
ここから言えることは、何なのでしょうか。
それは、前々回申し上げた「顧客の限界」です。
「スポーツドリンク」という言葉自体が、すでに、「スポーツをして
いる時、あるいはスポーツで汗をかいた後に飲むもの」という
顧客の既成概念を生み出しているのです。
そして、ポカリスエットやアクエリアスはまさにスポーツ飲料の
代表格です。したがって、消費者の側に、それらの飲料を飲
むのは、スポーツ時ないしスポーツ後のはずだという錯覚が
生じていたのです。
このことは、逆にポカリやアクエリアスの狙いが非常にうまくいって
いることの証明にもなるでしょう。
しかし、それらに対抗して新たな価値を創造する、という目的
からすると、そういった錯覚に基づいた開発ではダメです。
「顧客限界」の可能性を考えてもう一歩踏み込んだヒアリングが
必要となるのです。
それは、単なるヒアリングの範囲を超えたものにならざるを得ない
でしょう。たとえば、今回の日記調査であったり、あるいは、顧客
と共通体験をする、といった行動が必要になるわけです。
では、これらの深いヒアリングに基づき、新たな仮説を構築
せざるを得なかった「DAKARA」の開発は、次にどのような
手を打ったのでしょうか。また、それは今回のタイトルである
「小便小僧」とどこで繋がるのでしょうか。
次回以降、さらにこのあたりを研究してみましょう。
■ 3. 事業承継の真視点
<会社分割の種類>
前回のこのコーナーでは、分割についての“さわり”をお話しました。
今回から順次本論に入っていくことにしましょう。
今回は、吸収分割と新設分割という概念、さらに、物的分割(分
社型分割)と、今回の会社法で消滅した人的分割(分割型分割)
について、簡単に概念を説明します。
まず、吸収分割と新設分割について。
吸収分割というのは、分割会社の事業の権利義務の全部または
一部を、他の既にある会社に、引き継がせることを言います。
また、新設分割とは、分割会社の事業の権利義務の全部または
一部を、新しい会社に、引き継がせることを言います。
次に、物的分割(分社型分割)と、人的分割(分割型分割)につい
て。
物的分割とは、会社分割に伴う対価としての株式の交付先が、元
の分割会社であるような分割の方法です。
すなわち、A社の事業の一部をB社に引き継がせる分割をした場合、
B社の株式がA社に交付されるのがこの物的分割です。したがって、
通常、A社はB社の親会社になります。
一方、人的分割とは、会社分割に伴う対価としての株式の交付先
が、元の分割会社の株主であるような分割の方法です。
上記のケースでは、B社の株式は、A社ではなく、A社の株主に交付
されます。したがって、A社とB社は兄弟会社になります。
先ほども述べましたように、今回の改正で、人的分割はなくなり、物的
分割に一本化されました。
■ 4. おしらせ
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次回のテーマは以下の通りです。
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- 4. おしらせ
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