中堅・中小企業の発揮能力最大化支援

＜浅見光彦と花粉症緩和米＞

人気推理作家、内田康夫のファンならば、上記のタイトルが
何を意味するか、即座におわかりのことと思います。

１１月２０日発行の最新作『悪魔の種子』は、「花粉症緩和米」
に代表されるような遺伝子組み換えがテーマになっています。

では、ほんとうに「花粉症緩和米」なるモノはあるのでしょうか？
グーグルで検索しますと、なんと73,400件がヒットしました。

一番最初に出てくるのが、農業生物資源研究所のホームページ、
「スギ花粉症緩和米の研究開発について」です。
http://www.nias.affrc.go.jp/gmo/

農業生物資源研究所は、小説の中にも実名で出てくる遺伝子組
み換え等の研究を主としている機関です。

小説の中では、農水省が進めている食物としての花粉症緩和米
に対し、製薬会社等をバックに持つ厚生省は、「副作用が絶対に
ないとはいえない」と反対しているいう、「どっちもどっち」という構
図を浮き彫りにしています。

しかし、この小説を読み終わって、びっくりしたのは、たとえば、コ
イヘルペスの影響で全滅し廃業にも追い込まれた霞ヶ浦などで行
われている鯉の養殖事業は、そのほとんどが遺伝子組み換えに
より「すべてメス」という事実です。卵を持つメスのほうが商品価値
が高いというのが理由です。

その他、いつまでも腐らないトマト、除草剤をいくらかけても枯れない
植物などの研究がアメリカを中心に盛んで、腐らないトマトのように
日本にも上陸寸前のものもあるとのこと・・・。

さきほどのコイヘルペスを始め、狂牛病、SARS、鳥インフルエンザ
などというわけのわからない異変は、「神の領域」を犯すことと無縁
だと言い切れるかどうか、疑問です。

＜「見えざる資本」は価値測定が難しい！＞

前回は、「ご指名経済」の奥底に「見えざる資本」が存在し、そのこと
が、強い企業と弱い企業の差をますます大きくしてしまう可能性のあ
ることを指摘しました。

また、その前には、見えざる資本の特徴として、
　①　同時多重利用が可能であること
　②　取引市場が未成熟であること
　③　投資の不確実性が高いこと
を申し上げました。

今回はこれら三つの特徴と重なっているとも言える第４の特徴につい
て考えてみましょう。

それは、価値測定が難しいこと、です。

「重なっている」と申し上げたのは、金銭的価値で表示しにくいことが
取引市場が未成熟の理由であり、また投資も不確実になる原因に
なっているからです。

といいながら、価値測定についてはいくつかの試みがなされています。

ここではあまり細かいことを申し上げても意味がありませんので、次
回以降、概論だけ整理しておくことにしましょう。

まずブランド価値の測定方法には、どの市場から見るかによって、
①　資本市場から見たブランド価値（＝株主から見た価値）
②　顧客市場から見たブランド価値（＝顧客から見た価値）
があります。

さらに学者によっては、
③　労働市場から見たブランド価値（＝社員から見た価値）
を加えることがあります。

次回はまず、資本市場から見たブランド価値について考えてみること
にしましょう。

＜寄付金－災害義援金＞

今年も残すところあとわずかとなりました。
振り返ってみますと全国各地で災害が起きた年でもありました。

10/23に発生した「新潟県中越地震」以外にも「福井県豪雨災害」、「香川
県台風23号による豪雨災害」など地震や集中豪雨によるものだけでも約
20の義援金が募集されています。

これらの義援金は、財務省より指定された指定寄附金と同様の優遇措置
が受けられますので寄附をされた場合には改めて確認しておきたいところ
です。

　①　法人・・・全額損金に算入できる。
　②　個人・・・寄附金控除の適用が受けられる。

ただし、優遇措置を受けるためには、法人・個人ともに申告書に領収書
（受領書）の添付または提示が必要となります。
なくされたり発行してもらっていない場合は、その旨伝えれば寄附をした後
であっても発行してもらえるそうですので、事前に確認しておくようにしましょう。

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