いーかわらばん vol.199
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2005/10/19
- vol.199
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
<“熱烈歓迎”されるのは中国人>
中国の2004年の出国者数は、延べ2885万人に達し、アジア
最大の「旅行者輸出国」になりました。
前年度(2003年度)比較で43%増、1999年の920万人に比
較すると5年間で3倍になっています。さらに改革・開放政策が
始まった70年代末に20万人だったことからすると、とんでもない
数字です。
また中国が海外旅行で買い物に使う支出額は、一人当たり
平均987ドルで、日本を抜いて世界トップという噂もあります。
当然、各国の観光業をはじめ、政府、地方自治体は、中国
人客の誘致に躍起になり始めました。
北海道が、雪を見せたいということで、広東省の団体観光客
を勧誘したところ、土地成金の家族が中心で、お土産ショッピ
ングで使うお金が150万円とか・・・
新宿のカメラ店で高級腕時計を買う観光客も多く、買ってもら
った子供曰く「これ、本物なんだって!」・・・
日本政府も3市5省に限定していた中国人団体観光客への
ビザ発行の対象地域を、中国全土に拡大しました。
かつてカメラをぶら下げて、世界中のお土産を買いながら観光
して回った日本人の姿が中国人に取って代わられつつあります。
日本でも、中国人に対し、“熱烈歓迎”の赤い横断幕を用意
しなければならないかもしれません。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<「見えないもの」を見てみよう!>
2ヶ月あまりにわたり、「顧客資本」について考えてまいりまして、前
回その項目のみ、総まとめをさせていただきました。
実は、この「顧客資本」(カスタマー・エクイティ)は「より大きな資本」
に含まれます。そのより大きな資本とは・・・
「見えざる資本」です。
たとえば、『経営を考える』でも数回とり挙げたヤマト運輸。
この会社の価値が、単に有形の財産だけだ、と考えている人は、も
はや今の世の中にいないでしょう。
確かに、トラックも持ち、ターミナルの下の土地も保有していますが、
ヤマトの強さは、むしろ、集荷から配達までのネットワークの巧さと
その管理力、あるいはそれぞれのポイントで能力を発揮するセール
スドライバーの質、新しいものへ果敢に挑戦する開発力や組織風
土、さらに宅配便ならヤマトが安心というブランド力・・・等々にあり
ます。
これら貸借対照表に載っていないものこそが、より強く企業の競争
力の源泉であることは、否定できない事実だと思います。
英語で、インタンジブル(無形資産)、あるいはオフバランス(バランス
シートに計上されない)という表現もされる、この見えざる資本につい
ては、随所でご説明をしてきました。
しかし、バラバラと説明が分散していましたし、皆様からの要望もあ
りましたので、次回以降しばらくの間、この「見えざる資本」に焦点を
当てて、じっくり整理をしてみたいと思います。
■ 3. 事業承継の真視点
<議決権制限株式が思い切り発行できる?>
今回は種類株式のうち議決権制限株式について、簡単にご
説明をしましょう。
まず最初に改正の歴史を振り返って見ますと・・・
平成13年11月の改正前におきましては、利益の配当、残余
財産の分配、株式の買受け、利益消却に関して普通株式と
は異なる株式を発行することが認められていました。
特に多かったのが、配当優先株式で、それに限り無議決権
株式とすることができたのです。
平成13年11月の改正で、配当優先株式であるかどうかに関
係なく、議決権を行使できる事項が普通株式と異なる株式、
いわゆる「議決権制限株式」が発行できることとなりました。
この議決権制限株式は、発行済み株式総数の2分の1を超え
て発行できなかったのですが、今回の改正では、株式譲渡制限
会社においてのみ、発行限度がなくなりました。
したがって、議決権制限株式をどれだけ発行してもよいことにな
りましたので、いいかどうかは別として、オーナーの一族のみが議
決権を有し、他は議決権を持たない、ということも不可能では
なくなったわけです。
もちろん、株式譲渡制限のない会社では、従来どおり2分の1
を超える発行はできません。
■ 4. おしらせ
山崎修一オープンセミナーのお知らせ
日時:10月27日(木) 13:30~16:30
『事業承継のための上手な自社株対策・節税対策』
詳細:http://www.kobe-cci.or.jp/
日時:11月29日(火) 13:30~16:30
『勝ち組企業が実践する強い会社の資金』
詳細:http://www.kobe-cci.or.jp/
いーかわらばんのバックナンバーをホームページに掲載しております。
途中購読の方で興味のある方は弊社ホームページをご覧下さい。
http://www.nksy.co.jp
次回のテーマは以下の通りです。
- 1. 時の話題
- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 財務ホット情報
- 4. おしらせ
【web】 https://www.nksy.co.jp
【mail】 mail@nksy.co.jp
☆弊社お客様並びに名刺を頂いた方にもお送りさせて頂いております。
突然の配信をお許しください。
☆展示会等のご案内を掲載させて頂きます、ご一報下さい。
☆メールマガジンの登録・解除は自由です。配信の解除・送信先メールアドレスの変更はお手数ですが、
mail@nksy.co.jp
にご連絡ください。
☆無断転送はご遠慮願います。