いーかわらばん vol.180
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2005/06/08
- vol.180
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
<ヨネックスと「ナノテクノロジー」>
週4時間程度のテニスを欠かさない私にとっては、「ナノテクノロジー」は
ラケット素材として一番よく聞く言葉です。
ナノテクノロジーとは、皆さんご承知のとおり、ナノ(10億分の1)メートル
の精度を扱う技術の総称です。
長年にわたり、学問の世界からなかなか抜け出せなかったナノテクノロジ
ーも、ここのところ、ナノテク素材の使用が急速に高まることによって、ビジ
ネスにおいて大きくブレークしそうな勢いです。
ナノテク素材の一つ、「フラーレン」は、昨年末あたりからスポーツ用品など
で急速に使われ始めました。その代表が、ヨネックスです。
ヨネックスはテニスラケット「NANOSPEED」4種類、ソフトテニス用ラケット
「NANOFORCE」3種類、ゴルフクラブ「CYBERSTAR NANOV」、
バドミントン「NANOSPEED7000・8000」、さらにスノーボード「AIR
CARBON TUBE SMOOTH」にいたるまで、「フラーレン」を使用し、
ナノテク素材のオンパレードの様相です。
テニスでは、ロシアであのシャラポアと人気を二分するハンチュコバが、
「NANOSPEED RQ7 MP」のラケットを使用しており、またバトミント
ンにおいても、中国のチェン・ホン(陳宏)が「NANOSPEED8000」を使っ
て全英オープンで優勝するなど、ブランド化が顕著になってきました。
もう一つの有力なナノテク素材「カーボン・ナノチューブ」は、どちらかというと、
あまり表にあらわれず、地味な気がします。
たとえば、リチウム電池の寿命が大きく伸びた一つの理由には、「VGCF」
というカーボン・ナノチューブのの一種である素材が入ったことがあげられます。
あるいは、ソニーの高級ブランド「QUALIA」のスピーカーにも、カーボン・ナノ
チューブが採用されているようです。
いかに安くすることができ、また、いかに効用があるか、新しい素材開発の
ビジネスへの闘いが本格的に始まりました。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<現金も使い方によっては増えるのでは?>
前回は、「持つべきもの=使ったら増える財産」ということでお話をし、最後に
「目に見えない財産」の貸借対照表を作るべきではないか、というご提案をし
ました。
これについては、いくつかのご質問をいただき、また、「目に見えない財産」の
貸借対照表がピンとこないので、より詳しく説明してほしい、という要望もいただ
きました。
まず、いくつかいただいた質問のうち、多くは次のようなものでした。
「確かに現金という財産は使ったら減るけれども、使い方によっては増えるで
はないか、必ずしも使ったら減る財産ではないのでは?」
実はこの質問こそ、私からすると、「してやったり!」なのです。といいますのは、
「目に見えない財産」を理解するために好都合だからです。
「現金」という目に見える財産は、間違いなく、使ったら減るのです。もし、使い
方によって増えるのであれば、それは「使い方」という、ノウハウとも言うべき「目
に見えない財産」を駆使したからにほかならないのです。
よりエネルギーを注いで持つべきもの、それは、たとえば、この「使い方」という
「目に見えない財産」であり、これを「目に見える」現金そのものと混同しては
なりません。
現金自体は使ったら減るけれども、「使い方」というノウハウは、使えば使うほど
レベルアップし増えていく、という感覚がご理解いただけると思います。
したがって、こういった「目に見えない財産」が、会社の中にどういった形で蓄積
され、それがどれだけ継承され、共有され、またレベルアップしているのか、これを
チェックしてみる視点が重要ではないかと思います。
私が「目に見えない財産」の貸借対照表といったのは、このような意味です。
現行の制度会計においては、こういった意味での「目に見えない財産」は、ほ
とんど貸借対照表に計上されることはありません。
もちろん「目に見えない財産」のすべてを金額に直して表現する必要はありま
せんし、不可能、かつナンセンスでしょう。
たとえば、一つの試みとして、「目に見えない財産」の貸借対照表については、
①経験資産 ②認知資産 ③定型資産 ④制度資産
といったものに分類したりします。これについては、次回のご説明としましょう。
■ 3. 今月の事務
過ごしやすい季節が、あっという間に終わり、今週中には梅雨入り、時間の流れが
速く、2005年も半分を経過しようとしています。残り半年、計画、目標を少しでもク
リアすべく、暇を創って、体制を立て直したいものです。
●賞与からの健保・厚年保険料の徴収および賞与支払届の提出
6月中に夏期賞与の支給をする会社が多いと思います。賞与を支払うときは、健
康保険・厚生年金保険の保険料(被保険者負担分)を控除し、「健康保険・厚生年
金保険賞与支払届」を作成し、支給日から5日以内に所轄の社会保険事務所に
提出してください。
●平成17年度分個人住民税の特別徴収開始
平成17年度分の個人住民税の特別徴収は、6月に支給する給与から行います。
従業員の住所地の市町村から通知された年税額、月割税額に基づき、間違いの
ないよう給与計算のチェックを十分行って下さい。
●健保・厚年の被保険者報酬月額変更届の提出要否チェック
4月に賃金改定を行う企業が多いと思います。6月の給与支払い後、健康保険・
厚生年金保険の被保険者報酬月額変更届を提出する必要があるかないか、チェ
ックします。月額変更届提出の必要がある人については、7月中に所轄の社会
保険事務所に提出しなければなりません。
●健保・厚年の被保険者報酬月額算定基礎届の作成準備
健康保険・厚生年金保険の被保険者報酬月額算定基礎届の提出期限は7月
1日~11日(10日が休日のため)となっています。事前に事務処理の手順や提
出予定日を確認し、作業を進めておきましょう。
●暑中見舞い・中元の準備
6月に入り暑中見舞い用の官製ハガキが発売されました。暑中見舞状を出す
ところでは、部署ごとの必要枚数を取りまとめ、デザインや文面を決め、すぐに
印刷へ回せるようにします。枚数があまり多くないようであれば、社内のパソコ
ンを使って制作するのもよいでしょう。
また、得意先等へ中元を贈る場合には、6月中に各部署から贈答名簿を提出
してもらい、デパート等に発注します。
■ 4. おしらせ
山崎修一オープンセミナーのお知らせ
日時:6月16日(木)10:00~16:30
テーマ:『新規事業の発掘と立ち上げ方』
お問い合せ:三重銀経営者クラブ
詳しくは:http://www.miebank.co.jp/mir/mkc/kenshu18.html
日時:6月22日(水)10:00~17:00
テーマ:『何が何でも成功させる新規事業の発掘と立ち上げ方』
お問い合せ:UFJ総研 052-221-0865
詳しくは: http://www.ufji.co.jp/info/index.html
日時:6月23日(木)13:30~16:30
テーマ:『日本型成果主義経営はこう創る』
お問い合せ:神戸商工会議所 人材開発センター 078-303-5808
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次回のテーマは以下の通りです。
- 1. 時の話題
- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 今月の本棚
- 4. おしらせ
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