いーかわらばん vol.179
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2005/06/01
- vol.179
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
<伊勢丹 → 福助 → イトーヨーカドー>
2003年の10月に福助の社長になって、短期間で同社を再建した、元伊勢
丹のバイヤー、藤巻幸夫氏が「時の人」として、マスコミに取り上げられること
が多くなりました。
藤巻氏は、1960年生まれ、伊勢丹に入社したあと、同社で、バーニーズ・ジ
ャパンのバイヤー、「解放区」の企画・運営、「リ・スタイル」ショップの企画・運
営、「BPQC」の立ち上げに携わりました。
私自身はお会いしたこともなく、そういったマスコミを通じてのバイタリティあふれ
る姿しか知りませんが、やはり他の多くの成果を上げた経営者、特に鈴木敏
文氏との発想の共通点をつくづくと感じます。
そのいくつかをあげますと・・・
「常にシナリオを書いて、そのとおりに一つ一つ動かして、毎週チェックし、フィー
ドバックをかけることが経営だと思います」
これは、まさに、鈴木氏の口癖、「仮説→実行→検証」そのものです。
「・・・自分が立てた目標は絶対にやり抜こうと思っています。・・・小さいときか
ら負けず嫌いでしたが、人に対してではなく、自分の理想に負けたくなかった
のです。あいつに勝とうとか、全然ないですね」
これも、「他の店を見るな」という鈴木氏の言葉の意味と根底は同じです。
さらに、
「人が好きなだけです。だからコミュニケーションをよくしようと考えたのです。
・・・ただ本当に人が好きで寂しかったから、人に出会いたいという気持ちだけ
です。」
これもフェイストゥフェイスのコミュニケーションを最重視する鈴木流経営と同じ
流れを感じますし、若い頃、弁論部などで自らの引っ込み思案な性格を変
えようと努力した鈴木氏と相通ずる部分があります。
イトーヨーカ堂の衣料部門を建て直すという大命題に挑むために、IYGデザ
イン研究所の社長に就任した藤巻氏が、鈴木氏でさえ解決できなかった難
問にいかに立ち向かうか、見ものです。
(「」部分は、『日経情報ストラテジー』2005年6月号よりの抜粋です。 また
・・・は(中略)の意味です)
■ 2. 山崎発、経営を考える
<持つべきもの=使ったら増えるもの!>
前回は、「深さ」の強みは、「持たざる経営」に通じるところがある、ということに
触れ、餅は餅屋に任せる、あるいは活用すべきところはとことん活用する、時
間を金で買う、といった視点が必要性をお話しました。
そして、このことは、「ほんとうに持つべきものが何か」という大きな課題を提供
する、というところで終わっていました。
少し話題はそれますが、この「ほんとうに持つべきもの」について、「深さ」の強み
との関係で整理しておきましょう。
結論から言いますと、「深さ」の経済を追究する際に持つべきものは、「目に見
えない財産」です。
「目に見える財産」とは、土地や建物や機械や在庫等をいいます。一方、目
に見えない財産とは、ノウハウやネットワークや、情報や人脈といったものを指
します。
「大きさ」の強みが必要なところでは、「目に見える財産」が幅を利かせることに
なります。しかし「深さ」の強みにおいては、逆に「目に見えない財産」が勝負に
なるのです。
なぜなら、「深さ」の強みの実現のためには、「個客シェア」という言葉に代表さ
れるように、一人一人の心の奥底の琴線に触れるような感動をもたらすことが
要求されるからで、そのためには、目に見えない価値を生み出すことが不可欠
だからです。
しかも、「目に見えない財産」は、使えば使うほど増える財産です。ノウハウや
情報は、使えば使うほど磨きがかかっていきます。
したがって、スピードとの関連はもちろんのこと、一人一人の心をつかむために、
「深さ」の強みを発揮するために持つべきもの=「目に見えない財産」
と考え、それらが毎期どれだけ増えて行っているのか、
「目に見えない財産」の貸借対照表
を作ってみる必要があるのではないでしょうか。
■ 3. 財務ホット情報
<人材投資促進税制 Q&A-その1->
前回は、人材投資促進税制の概要について、ご説明させて頂きました。
お客様の所でも、いろいろとご質問されますので、今回はQ&A形式で、詳細について
ご説明させて頂きます。
Q 適用対象者は?
A 法人や個人事業者の使用人(派遣社員を含む)とされています。法人の役員(使用
人兼務役員を含む)や個人事業者に対する教育訓練費は、この制度の対象とはな
りません。補助金制度では使用人兼務役員については補助金の対象とされるもの
も多くありますので、この制度との違いに気を付けて下さい。
Q 具体的にはどの様な費用が対象となりますか?
A (1)講師・指導員等諸経費
社外講師、指導員に支払う講師料、指導料(会場への旅費・交通費・宿泊費も含
む)
(2)教材費
研修用の教科書などの教材費の購入料、作成委託費用
(3)外部施設使用料
研修を行うために使用する外部施設設備の賃借料、利用料
(4)研修参加費
教育機関等が行う教育訓練講座等の授業料、受講料、受験手数料等の参加
費用で、民間教育受託会社、公共職業訓練機関、商工会議所、大学・専修学
校等の社外教育機関に支払うもの(従業員の交通費を除く)
(5)研修委託費
講師、教材等を含め研修全体を外部教育機関へ委託する場合の費用
いずれも、外部へ支払うものが対象となっています。自社の役員や従業員が講師等
として講義・指導した場合の謝金等は内部費用になりますので、この制度の対象とな
る教育研修費には該当しないことになります。
研修を行うために購入したパソコン等は取得価額が10万円未満の場合に限って対象
となります。あくまでも、「損金の額に算入される」費用が対象と言うことです。
■ 4. おしらせ
山崎修一オープンセミナーのお知らせ
日時:6月16日(木)10:00~16:30
テーマ:『新規事業の発掘と立ち上げ方』
お問い合せ:三重銀経営者クラブ
詳しくは:http://www.miebank.co.jp/mir/mkc/kenshu18.html
日時:6月22日(水)10:00~17:00
テーマ:『何が何でも成功させる新規事業の発掘と立ち上げ方』
お問い合せ:UFJ総研 052-221-0865
詳しくは: http://www.ufji.co.jp/info/index.html
日時:6月23日(木)13:30~16:30
テーマ:『日本型成果主義経営はこう創る』
お問い合せ:神戸商工会議所 人材開発センター 078-303-5808
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次回のテーマは以下の通りです。
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- 4. おしらせ
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