いーかわらばん vol.174
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2005/04/20
- vol.174
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
<マッサージチェアが売れている!>
店の一角に置いてあるマッサージチェア数台は、会社帰りのおじさんた
ちが独占し、みな、なぜか極楽顔で瞑想にふけっている・・・
これぞリラクゼーションタイム!?
家電量販店の夕方の風景として、これは決して例外的なものではありま
せん。
と同時に、単なる冷やかしではなく、実際に、売上も伸びているのです。
松下電工が調査したところによれば、業界全体の昨年のマッサージチェ
ア販売台数は約47万台で、3年前と比べ2割増えています。
また、民間調査会社のGfKジャパンのまとめでは、5年前までは販売台
数のうち20万円未満のモデルが60%を占めていましたが、最近では
20万円以上が75%前後に達している状況です。
松下電工の「リアルプロGⅡ プレミアムクラス」は、プロに近い施療範囲
と上半身で335種類のもみ方を誇り、50万円近い価格にもかかわらず、2
ヶ月で1万台を出荷しました。
そのほか、フジ医療器、三洋電機もそれぞれ特徴のある機能を前面に出
し、また、ファミリーは昨年11月に「強く」といえばより強くもんでくれるロボ
ットマッサージ師ともいえる商品を発表しました。
売り場をよく見ると、薄型テレビ、DVDシアターなどとあわせ、「リビングに
おけるリラクゼーション・グッズ」あるいは「リラックススペースにおける必需
品」といった、ライフスタイルマーチャンダイジングに近い発想で、セット販
売を狙ったしかけがあるようにも感じます。
今後はより機能のレベルアップとともに、機能を絞り込み、デザイン性や、
周辺の家具や環境とのマッチングを図った視点が強調されていくのかも
しれません。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<ビールの個客シェアは?>
前回は、「大きさ」の強みと「深さ」の強みについてお話をしました。今回は、
「深さ」の強みの中身にお話を進めていきましょう。
「深さ」の強みを実現するためには、次の4つの概念についてしっかりとした
認識を持つことが必要だと私は考えています。
① 個客シェア
② 個客接触時間
③ 商品・サービスの便益生態系
④ 顧客の深堀り
もちろん、これらは相互に密接なつながりを持っており、従来からこの「経営
を考える」でご説明をしてきたことと重複する部分もかなり多いのですが、今
回は、まず、個客シェアについて考えて見ましょう。
「深さ」の強みを実現する上で、もっとも重要な概念がこの「個客シェア」です。
従来の「大きさ」の強みは「市場シェア」という概念をもって表すことができまし
た。この「市場シェア」と「個客シェア」の違いはどこにあるのでしょうか。
たとえば、この1年に日本で飲まれたすべてのビールのうち、何%のアサヒビー
ルが飲まれたか、これがアサヒビールの市場シェアです。
それに対して個客シェアは、「個客」という言葉からわかるように、あるひとりの
A君に焦点を当てます。
A君がこの1年間に200本のビールを飲んだとして、そのうちアサヒビールを100
本飲んだとすれば、A君のこの1年間のアサヒビールの個客シェアは50%という
ことになるわけです。
これが個客シェアについての基本概念です。皆さんの会社において、この個客
シェアはどれだけ把握できる状態にあるでしょうか。
さらに、②個客接触時間、③商品・サービスの便益生態系、④顧客の深
堀り、との関係を突き詰めると、個客シェアについて、応用概念を作り上げるこ
とができます。
次回はその応用概念について、考えることにしましょう。
■ 3. 事業承継の真視点
<持株会社について ~第5回 持株会社の作り方 その3~>
前回は、相続税法で規定されている非上場株式の評価と、所得税法や法人
税法で規定されているとは違うということについて説明をいたしました。
今回は、それらに規定されている評価額と、実際の譲渡価格とのずれによって、
どのような課税関係が生じるのかについて、簡単に整理しておきましょう。
法定評価額が1000円の株式を、600円で、個人が法人に売ったときには、どん
な課税関係が生じるのでしょうか。
まず、法人の側では、本来1000円の価値があるものを、600円という安値で購
入できたわけですから、400円分の贈与を受けたことになります。この400円に
ついて法人税が課税されることになります。
それでは、個人の側ではどうでしょうか。この株式を個人が500円で購入していた
とすると、差額の100円について、譲渡所得税が課税されます。
よほどのことがない限り(厳密には「同族会社の行為計算否認」といった問題が
生じない限り)、1000円との差額について、譲渡所得税が課税されることはあり
ません。
ただし、もし1000円の株式を、300円で、個人が法人に売ったとなると話は別で
す。
法人の側では、差額の700円について受贈益課税が行われるのは、先ほどと同
じですが、個人のほうでは、300円で損をして売ったから課税されない、と考える
ととんでもないことになります。
法人に対して、時価の2分の1未満で資産を譲渡した場合には、時価で譲渡し
たものとみなすという、こわ~い規定があるのです。したがってこの場合には、1000
円で売ったものとして、取得価格との差額500円について、所得税が課税されて
しまいます。
次回は、株式の評価に関するもう少し深い視点について考えてみることにします。
■ 4. おしらせ
山崎修一オープンセミナーのお知らせ
日時:6月16日(木)10:00~16:30
テーマ:『新規事業の発掘と立ち上げ方』
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詳しくは: http://www.ufji.co.jp/info/index.html
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テーマ:『日本型成果主義経営はこう創る』
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次回のテーマは以下の通りです。
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- 4. おしらせ
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