いーかわらばん vol.170
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2005/03/23
- vol.170
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
<個人情報保護法、始動直前!>
いよいよ4月から個人情報保護法が全面施行となります。ここ数ヶ月、
ワンブロックがこのテーマの本で埋め尽くされている書店もあります。
「いやいや、われわれは個人情報を持つことはないから・・・」とタカをくくっ
ているわけにはいきません。個人情報には、特定の個人と識別されるか
ぎり、非常に広い範囲のもの、すべてが含まれます。
また、ご承知のとおり、適用対象者は過去6ヶ月間に5,000件以上
の個人情報を保有している事業者とされます。ちょっとした規模の会社
であれば、各営業マンのパソコンの年賀状ソフトや顧客データベースを合
計すれば、これくらいの個人情報をは十分に保有しているのではないで
しょうか。
通常、個人情報保護法対策の手順としては、社内体制の確立・整備
に始まり、社内・社外のルールの確立、物理的・技術的対策へと進んで
いきます。
しかし、それらのすべて対策の根底にあるのは、情報の整理と無駄の削
除だと思います。普段、ほとんど使わないデータを大量のノートパソコンの
中に入れておき、持ち歩いていて、盗難にあった瞬間、個人情報漏洩の
憂き目に遭うことになります。
情報の管理に関する基本ルールの確立と実行を、これを機会に徹底的
に行っていただきたいと思います。
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/privacy/041012_hontai.pdf
■ 2. 山崎発、経営を考える
<表層のカスタム化>
前々回の共創のカスタム化、順応のカスタム化に続いて、今回は、表層の
カスタム化を取り上げます。
表層のカスタム化(コスメティック・カスタマイゼーション)とは、
スタンダードな商品を状況を変えて異なる顧客へ提供するアプローチである
と定義づけられています。
たとえば、あなたが友人の結婚式に出席して、引き出物として陶器のコーヒ
ーカップをもらったとしましょう。
もらったコーヒーカップは、全員同じブランドのモノなのですが、なんとそこには
あなたの名前と、新郎新婦からのお礼のメッセージが彫り込まれていたのです。
これこそが表層のカスタム化のわかりやすい例といえるでしょう。
すなわち商品やサービス自体は基本的に変わらないけれども、最後のところ
で、「あなたのために」といった工夫が凝らされている、といったものです。
もちろん名前を入れるだけが表層のカスタム化ではありません。
食品加工業者が、百貨店用、スーパー用、コンビニ用、通販用、と包装容
器を変えるのも然り、あるいは物流業者が、小売業者の棚割の状況に応じて、
梱包の内容を変化させる、というのも、広い意味の表層のカスタム化に該当し
ます。
次回は、この対局にある「深層のカスタム化」について考えることにしましょう。
■ 3. 財務ホット情報
<第三者割当増資の税務>
最近ニュース番組をつけると、必ず出てくるのが、某ラジオ局の買収問題です。
株式の仕組みについて、興味を持たれた方が多いと思いますので、今回は、
それに関連した税務上の取扱いに触れてみたいと思います。
第三者割当とは、株主以外の第3者(株主であっても株主割当によらなければ
第三者となります)に対して新株引受権を与えて新株を発行する方法です。
株式の発行価額により、次のような課税問題が生じます。
・新株発行価額≒新株の時価 → 課税関係なし
・新株発行価額<新株の時価 → 新株取得者について所得税または贈与税
・新株発行価額>新株の時価 → 旧株保有者について贈与税
(1)所得税が課税される場合・・・有利発行
所得の種類・・・一時所得
給与所得、退職所得(給与・退職の支払に充てられた場合)
所得金額=時価-有利な発行価額
(2)贈与税が課税される場合・・・次の要件に該当するとき
・新株の発行会社が同族会社
・新株の引受人が株主の親族
・時価より著しく低い(又は高い)価額で発行
・新株発行前後で持株比率が変動
上記の要件を満たし、著しく低い価額で発行のときは、その新株取得者に対して、
著しく高い価額のときは旧株の所有者に対して贈与税が課税されます。
(3)法人税が課税される場合・・・法人株主
有利発行・・・新株の時価と発行価額の差額について受贈益として課税
不利発行・・・差額について寄付金課税の可能性あり
今騒がれている買収は法人間取引ですので、(3)が適用されます。
■ 4. おしらせ
山崎修一オープンセミナーのお知らせ
日時:6月22日(水)10:00~16:30
テーマ:『新規事業開発』(仮題)
お問い合せ:UFJ総研
会場:名古屋
日時:6月23日(木)13:30~16:30
テーマ:『日本型成果主義経営はこう創る』
お問い合せ:神戸商工会議所 人材開発センター 078-303-5808
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次回のテーマは以下の通りです。
- 1. 時の話題
- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 悩みの相談室
- 4. おしらせ
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