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いーかわらばん vol.164

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2005/02/09
  • vol.164

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

モバイル・セントレックス

■ 2. 山崎発、経営を考える

「面倒くさい」ところほどおいしい!ーその3ー

■ 3. 今月の本棚

『考える技術』大前研一著

■ 1. 時の話題

<モバイル・セントレックス>

コストを会社がどのように負担しているかは千差万別ですが、社員
一人一人が携帯電話を肌身離さず持っているのは確かです。

同時にオフィスの机上にほぼ一人一台の固定電話を設置してい
るとすると、明らかに電話投資を一人に二台ずつ行っている計算
になります。当然、無駄なコストという見方もできるでしょう。

そこで登場したのが、「モバイル・セントレックス」と呼ばれるサービ
スです。これは、利用者がオフィスにいるときに限定して、携帯電話
で無料または定額の内線通話を可能にするものです。

NTTドコモが「パッセージデュプレ」、KDDIが「オフィスワイズ」、ボ
ーダフォンが「モバイルオフィス」という名称で、昨年後半から新しく
次々にサービスを開始しました。
 http://itpro.nikkeibp.co.jp/special/mob-cen/

このサービスの利用によって、人事異動や、組織変更、オフィス移
転、レイアウト変更等の都度、変えなければならなかったPBX(内線
電話システム)の変更工事の手間や費用が大幅に縮小されます。

また、どこにいても捕まえることができる、というメリットもあり、フリー
レイアウトのオフィスが増えている昨今の状況にも対応したものという
ことができるでしょう。

企業といえども、こういったモバイル内線やメールの高度化によって、
通信システムは、今後ますます「個別化」していく傾向にあります。

4月からスタートする個人情報保護法との関連はもちろんのこと、トイ
レでたばこを吹かしながら思索にふける・・・といったプライバシー空間
は、どんどん少なくなっていく運命にあるのでしょうか?

■ 2. 山崎発、経営を考える

<「面倒くさい」ところほどおいしい!ーその3ー>

「面倒くさい」ところほどおいしい!と称して、前々回は、多頻度少量受
注、前回は衰退産業について考えてみました。

特に前回の衰退産業につきましては、皆さんから、こんな衰退産業はど
うか、あんな産業はどうか、といった意見をたくさんいただいて、私自身
もなるほどと頷いたり、あるいは、ほんとうに需要がなくなるのか、そうで
ないのかなど、大いに考えるヒントをいただきました。

今回は、三つ目として、公的産業を取り上げます。

これは決して面倒くさいビジネスそのもの、とは言えない場合もあります
が、かつての新規事業で、ふと考えるともともとは官公庁がやっていた
仕事というのが多くあることに気がつきます。

たとえば、警備保障は、いまでこそセコムを筆頭にした大きなビジネス
に成長しましたが、もとをたどれば警察の仕事です。

あるいは、パソナに代表される人材派遣業はいかがでしょうか。これは、
職安がやっていた仕事です。

さらに、何回も例に出しているヤマト運輸の宅配ビジネスは? まさに今
話題になっている郵便局や、かつての国鉄の仕事だったわけです。

公的企業の民営化によって、かなり範囲は狭まっているとはいうものの、
官が行っている仕事の中に大きな新事業機会が眠っていることは多々あ
るようです。

また、官公庁が行っている事業そのものではなくても、その周辺に関連ビ
ジネスが山ほどあります。そして往々にして、民間では考えられないような
非効率の世界が放置されていることも多いとか・・・。

官のやることは効率が悪い、腹が立つ、と言う前に、その効率の悪さを
逆手にとって、ビジネスのヒントにするのは大いに意味があります。どん
な領域があるか、ぜひ考えてみてください。

■ 3. 今月の本棚

<『考える技術』大前研一著>

大阪で、月一回早朝7時45分から始まる向研会という大前氏の勉強会
に出ている私としては、この本の中に書いてあることは、当たり前のよう
に感じてしまいます。

しかし、ご紹介した何人かの方からは「目から鱗」であるとか、「よくここ
まで考えるな?」とか、いろいろな感想をいただいて、面白いの一言です。

帯には、
    大前研一の思考ノウハウを集大成!
    ビジネスの思考回路を身につけろ!
      論理思考から
      アイデアの作り方
      先見性の磨き方まで
      答えのない時代を
      生き抜くための
      知的パワーアップ法
と記されています。


たとえば、次のような文章があります。

 ・・・
 さらに社会に出てからも、「会社に入ったら先輩の言うことを聞け」とばか
 りに、 古い社員が出てきて「当社では」といって教育を始める。せっかく
 その組織に毒されていない人間が入ってきているのに、古い仕事のやり
 方を教えるのだから、新しいビジネスの発想など生まれてくるはずもない。
 だから私は逆に「新入社員に古い社員の教育をやらせた方がいい」と言
 っている。
 ・・・

大前氏独特の言い回しですが、確かにそういった側面は否めません。また、
その直後に「やりたいことに忠実になれ」という項目があるのですが、そこ
がこれからの一番の課題のように私には思えます。

この本全体を読みながら、ずっと考えていたことは、真からやりたい、挑戦
してみたい、と思うものを持ち、そのことの実現のために必死に「考えて」い
る主体的な人が、今の日本にどれだけいるだろうか、という点です。

自分は何をしたいのか、という根本的な問題さえ、あまり「考える」ことがな
い人たちが増えているのではないだろうか・・・

逆に言えば、特に、これから日本を背負っていく20代、30代の人の中に、
大前氏のこの本はすごい!と思える人が、どれだけたくさんいるのか、そ
ちらの方が気になります。

タイトル通り、「考える技術」を単なるテクニックとしてではなく、ビジネスに取
り組む視点、姿勢を体得するために欠かせない本です。

■ 4. おしらせ

山崎修一オープンセミナーのお知らせ
  
日時:3月11日(金)10:00~16:45
 テーマ:『失敗は許されない!新事業の立案と立ち上げ方』
 お問い合せ:SMBCコンサルティング
  詳しくは:http://www.smbc-sem.com/kansai/month/200503/sem0503_11.html


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次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 事業承継の真視点
  • 4. おしらせ

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