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いーかわらばん vol.152

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2004/11/10
  • vol.152

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

日本版LLC、日本版LLPの創設

■ 2. 山崎発、経営を考える

川上川下逆転現象の本質 - その4 
   ~顧客から真っ先に指名されるレベル~

■ 1. 時の話題

<日本版LLC、日本版LLPの創設

日本版LLC(Limited Liability Company)と、日本版LLP(Limited
Liability Partnership)という新しい会社形態が、時期通常国会へ
の法案提出を目指して、立法作業に入っています。

これらは、現行の株式会社組織や、組合組織と比べて、どのような
特徴があるのでしょうか。

現行の株式会社組織は、法人格を有しますので、いったん法人に
法人税が課税されます。そののち持分に応じて配当が株主に分配
された段階で、それぞれに所得税が課税されるという仕組みになっ
ています。

一方、組合形態の場合は、法人格を有しないため、その分配金は
直接出資者への課税となります。しかし、人格がなく組合名で動くこ
とができないため、現実には従業員持株会などの特殊な場合を除
き、あまり利用されることはありませんでした。

新しいLLCやLLPは、株式会社形態と組合形態の中間的存在とし
て位置づけることができます。

すなわち、人格を有しているにもかかわらず、有限責任の出資者に
直接課税される、という仕組みになっているのです。すでに、LLCは
米国を起源として、LLPは英国を起源として国際的には現実に活用
されています。

これらの新しい形態の出現によって、ジョイントベンチャーや、キャピ
タルファンド、ベンチャービジネスがよりスピーディに活動する環境が
少しずつですが整備されつつあります。おそらく「合同会社」等と称し
て生まれるこれらの新しい会社形態に注目してください。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<川上川下逆転現象の本質 - その4 
   ~顧客から真っ先に指名されるレベル~>

ここ3回にわたって、川上川下逆転現象の本質として、以下の3点に
ついて述べてきました。
① 顧客探しから、商品探しへ
② 購買代理機能としての事業定義
③ リーチとリッチの同時達成現象

今回は、復習を兼ねて、そもそも川上川下逆転現象を生み出した背
景は何なのかについて、整理しましょう。

ズバリ、経済の成熟化です。表現を変えれば、成長経済が終焉を告
げ、モノ不足経済からモノ余り経済へと移行し、結果として、売り手市
場から買い手市場への変化を生じたのです。

買い手市場においては、買い手が何を欲しがっているか、ということ
についてどれだけ的確に把握していて、その期待に応えることができ
るかが勝負です。当然、情報ルートにおける川上川下は逆転します。

ここから考えられる重要なことは、成熟経済においては、「ナンバーワ
ンか、ナンバーワンとはかなり違うナンバーツーしか勝ち残れない」と
いう事実です。成長経済の時代に機能した「おこぼれ頂戴戦略」は通
用しないのです。

ただし、ここで言うナンバーワンは、会社の規模や売上の大きさをいう
のではありません。「顧客に真っ先に指名されるレベル」におけるナン
バーワンです。

すなわち、その指名にあずかるためには、「○○については、あの会社
の右に出るものはない」と言ってもらわなければならないのです。

よく言われることですが、日本で一番高い山は富士山です。日本で一番
広い湖は琵琶湖です。では2番目はどこですか? この質問に答えられ
る人は、極端に減ります。ナンバーワンとナンバーツーは大きく違うので
す。

しかし、大事なことは、
 「湖では琵琶湖が一番だからもうダメだ、ということではない!」
という点です。

一番といっても所詮「広さ」ではないか。広さがダメなら深さがある、それ
もダメなら透明度で勝負、あるいは、ウナギを放って浜名湖は一番にな
り、十和田湖はヒメマスで勝負する、等々。

「○○で一番!」の○○の部分こそ、戦略上、考えるべき最大のテーマ
です。しかも、この「○○」の部分が売り手の勝手な発想ではなかなか通
用しない傾向が強くなってきた、すなわち先程述べたように、買い手の期
待をもとに生み出されることになるわけです。

したがって、自らのビジネスが成長過程にあるのならば、川上川下逆
転はないのかもしれません。しかし、そういった事業は少ないし、あって
もその成長は供給力の増加が早い時代には、長期間持続することは
少ないでしょう。

川上川下逆転現象の4つ目の本質は、顧客から真っ先に指名されるレ
ベルを次から次へと生み出していく、風土とシステムを定着させることな
のです。

■ 3. 今月の事務

● 労働保険料(第3期分)の納付

   延納が認められている場合の労働保険料(第3期分)を11月30日ま
   でに納付します。納付書が送られてきますのでご確認下さい。
  
● 年賀状の文案・デザインの決定

   年賀状を購入したら、文案やデザインなどを決めて、すぐに印刷へ
   回せるようにします。宛先のチェックがまだの場合は、今月中に
   済ませましょう。

●年末調整の準備

   年末調整を控えて、税務署や市町村などでは年調の説明会が開催さ
   れます。担当者はそれに出席し、事務の要点をチェックするととも
   に、関係書類を入手し、各種控除申告用紙を従業員に配付しておき
   ましょう。扶養者の増減には要注意です。

●歳暮の手配
  
   取引先などに歳暮を贈る場合には、11月下旬に商品を発注し、
   12月上旬には先方へ届くようにします。
 
●年末賞与の支給準備
   
   年末賞与の支給に備え、地域や業界ごとの賞与資料を収集するとと
   もに、支給原資の決定や各人の考課・査定の検討を行います。
  

■ 4. おしらせ

山崎修一オープンセミナーのお知らせ
  
 日時:11月17日(水) 13:00~18:00 
テーマ:『5年先の自社を支える新事業の成功と失敗の分かれ道!』
お問い合せ:株式会社ジェイック
 詳しくは:http://www.jaic-g.com/seminar/1117.html

日時:11月18日(木)13:30~16:30

テーマ:『勝ち組企業が実践する強い会社の資金管理のツボ』
 お問い合せ:神戸商行会議所
 詳しくは:http://www.kobe-cci.or.jp/
       

アウトオフィス及び財務のお客様へのお知らせです。

6月から、簡易監査を実施しています。
重要な項目の監査はほぼ終了致しました。残り貸借対照表上勘定科目
   特に経過勘定に関する監査にに入らせて頂きます。
ご協力お願い致します。

担当:財務指導部 山本雅文

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次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 今月の本棚
  • 4. おしらせ

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