いーかわらばん vol.149
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2004/10/13
- vol.149
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
「ホテイチ」の人気は続くのか?
■ 2. 山崎発、経営を考える
川上川下逆転現象の本質ーその1
~顧客接点における営業の役割~
■ 3. 今月の本棚
『プロフェッショナルマネジャー』 ハロルド・ジェニーン著
プレジデント社
■ 1. 時の話題
<「ホテイチ」の人気は続くのか?>
「ホテイチ」という言葉をご存じでしょうか?
これは、「デパ地下」と同類の用語で「ホテルの一階」を意味して
います。ホテルの高級レストランのメニューや食材を、ホテルの
フロアで販売したり、あるいは、宅配したりするサービスです。
ホテルオークラ東京、帝国ホテルをはじめ、パークハイアット、パ
レスホテル等で有名になりつつありますが、その戦略は各社各様
です。
たとえば、ホテルオークラの場合は、用意されているのはごく普通
のメニューですが、「個客」対応がしっかりしています。
温かいものと冷たいものを別便で配達したり、予算や嗜好による
メニューの選別など、きめ細かい気配りを前面に打ち出し、売上
全体の2割近くがこの宅配サービスになっている店もあります。
一方、ホテルパークハイアット東京の場合は、主として、ホームパ
ーティをターゲットとし、日本国内では入手しにくい食材なども取り
そろえ、海外旅行で味わった高級フランス、イタリア料理を、日本
の家庭で、みんなで味わおう、といったコンセプトが見えます。
いずれにせよ、「ホテイチ」は「デパチカ」に飽き足らなくなった高感
度の消費者が、少々お値段は高くても、よりおいしく、より健康的で、
より安全で、よりいい気分に浸れる総菜と環境を求めているといっ
たトレンドをうまくとらえています。
しかし、その裏では、ホテルの苦しい台所事情から生まれた苦肉の
策という見方もできます。売場の広さ一つをとっても、「デパチカ」に
はかないません。今後、より人気を高めるためには、「ホテイチ」と
ホテル本来のサービスとをいかに有効にリンクさせるかについて
新機軸が必要でしょう。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<川上川下逆転現象の本質ーその1
~顧客接点における営業の役割~>
前回に申し述べた「川上川下逆転現象」の本質はどこにあるので
しょうか。
一つ目は、顧客接点における営業の役割が大きく変化したことです。
「顧客探し」に加えて「商品探し」の比重が格段に増したのです。
作れば売れる時代は、自分たちの作った商品を買ってくれるお客
様を少しでもたくさん見つけ出し、取引するかが営業の重要な役割
でした。今でもこの役割が小さくなったわけではありません。
しかし、川上がエンドユーザーになったことによって、その人たちが
望んでいる商品やサービスが何であるかを探求し、ベストな状態で
提供する役割が勝負になってきました。
たとえば、「保険の営業」を例に取ってみましょう。
今までは、「なんとかうちの保険に入ってくださいよ。こういう保障が
ありますので。」と、手を変え品を変え、自分の会社の保険商品を買
ってくれるお客様を集めることに精力を費やしてきました。
ところが、ここ10年あまりの間に、
「あなたがほんとうに欲しがっている、あるいは必要としている保険
は、こんな組合せで実現することができますよ」
というかたちで、お客様が心のどこかで求めている状況を実現する
ことが求められる役割になったのです。
そこでは、世界中の幅広い選択肢の中から、あなたにとって、ベス
トの商品やサービスは何かを見つけ出してくること、あるいは必要に
応じてそれらを創り出すこと、いわゆる「商品探し」が顧客との接点
における営業の重要な役割になったといえるでしょう。
この「顧客探し」から「商品探し」への顧客接点の営業の役割の変化
から、さらにいくつかの重要な本質を見いだすことができます。次回
以降、それらについてより深めていきたいと思います。
■ 3. 今月の本棚
<『プロフェッショナルマネジャー』 ハロルド・ジェニーン著
プレジデント社>
ユニクロ「幻のバイブル」、「これが私の最高の教科書だ」という、柳井
正氏のことばが、帯に記されています。
私がとやかく言うより、(少し手を抜いて)「はじめに」と巻末の「付録」に
掲載されている柳井氏の解説の中にある著者の言葉のいくつかを引用
したほうがわかりやすいでしょう。
「本を読むときは、初めから終わりへと読む。ビジネスはそれとは逆だ。
終わりから初めて、そこへ到達するためにできる限りのことをするのだ」
「過失は恥でも不面目でもない。ビジネスにつきものの一面であり、重要
なのは自己の過失に立ち向かい、それらを吟味し、それから学び、自己
のなすべきことをすることだ。唯一の本当の間違いは、間違いを犯すこ
とを恐れることである」
「プロフェッショナル・マネジメントという最高の芸術は、“本当の事実”を
それ以外のものから“嗅ぎ分ける”能力と、さらには現在自分の手もとに
あるものが“揺るがすことができない事実”であることを確認するひたむき
さと、知的好奇心と、根性と、必要な場合には無作法さもそなえているこ
とを要求する」
「数字には数そのものと同じくらい重要な個性がある。数字には正確なも
のとあまり正確でないもの、精密なものとおおよそのもの、詳細なものや
平均的なものや漠然としたものがある。数字が持つそうした性質は、通常、
その会社の最高責任者と、彼が部下たちから何を期待しているかによっ
て決まる」
皆さんからの意見と感想、どこかで議論できることをお待ちしております。
■ 4. おしらせ
★臨時休業のお知らせ★
11月4日・5日は、社員旅行のため誠に勝手ながら
臨時休業させて頂きます。
よろしくお願い致します。
山崎修一オープンセミナーのお知らせ
日時:10月14日(木)10:00~12:00(午前の部)
13:00~16:00(午後の部)
場所:阪急グランドビル26階
テーマ:午前『儲かる商売を創り出すための、人の育て方、組織のあり方』
午後『儲かる商売を創り出すためのビジネス革新』
お問い合せ:清話会 関西支局 06-6361-2351
詳しくは http://www.seiwakai.com/seminar/seminar_now.html#osaka
日時:10月28日(木)13:30~16:30
場所:神戸商工会議所3階会議室
テーマ:『事業承継のための上手な自社株対策・節税対策』
お問い合せ:神戸商工会議所
詳しくは http://www.kobe-cci.or.jp/
アウトオフィス及び財務のお客様へのお知らせです。
6月から、簡易監査を実施しています。
重要な項目の監査はほぼ終了致しました。残り貸借対照表上勘定科目
特に経過勘定に関する監査にに入らせて頂きます。
ご協力お願い致します。
担当:財務指導部 山本雅文
いーかわらばんのバックナンバーをホームページに掲載しております。
途中購読の方で興味のある方は弊社ホームページをご覧下さい。
http://www.nksy.co.jp
次回のテーマは以下の通りです。
- 1. 時の話題
- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 事業承継の真視点
- 4. おしらせ
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