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いーかわらばん vol.146

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2004/09/22
  • vol.146

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

人の市場価値算定ビジネス

■ 2. 山崎発、経営を考える

「顧客のために」と考えるな!

■ 3. 財務ホット情報

リビング・ニーズ特約

■ 1. 時の話題

<人の市場価値算定ビジネス>

「あなたの人材としての市場価値は、○○円です!」というビジネス
が急速に広がってきています。

たとえば、伊藤忠グループの人材総合サービス会社であるキャプ
ランは、転職支援サービスの「お仕事ネット」の中に、無料の「市場
価値測定テスト」を設けています。

そこでは、「あなたのポテンシャル年収はいくら?」という見出しの
もとで、すべてをインターネット上で行い、20分の所要時間で推定
金額を算出してくれます。
(http://www.oshigoto.net/cas/index.html)

それでは、どんな基準で市場価値が判定されるのでしょうか。

市場価値測定研究所が開発した「市場価値測定テスト」においては、
1.情報収集 2.パソコン活用 3.プレゼンテーション 4.異文化
適応 5.時間管理 6.メンタル管理 といった職能の高さを七つの
視点から見ていくかたちを採用しています。

こういったビジネスの背景には、主体的か、受け身的(リストラ的)か
はともかくとして、転職志向が強まっていることが影響しています。

2000年には転職活動をした人の数は、年間250万人前後でした。
ところが、今年2004年には、7月まででなんと300万人に達してい
ます。

また、市場価値算定を利用する企業側からすると、市場価値が実際
の年収を下回った社員に対し、
 「リストラ対象になるかもしれないよ、なぜなら・・・」
と、それなりの根拠を持って危機感を持たせ、発憤させるという効果
を狙っているようです。

もちろん、価値が一般的に決まるものかどうかは疑問です。あくまで
も、参考数値の範囲から出ることはないでしょう。

しかし、価値を最終的に決定するのは、ユーザーです。あるいは、そ
のさらに先にいる顧客です。

したがって、ユーザーである企業がどのような能力を欲し、その能力
発揮のためにいかなる環境を用意しているのか、一方、個人は、そん
じょそこらの人とは異なる何ができるのかを、お互い、より鮮明にしな
ければならない時代に突入したことだけは確かです。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<「顧客のために」と考えるな!>

前回は、顧客視点は、中心転換をよりしやすくするための重要な道具
であることを申し上げました。そして、「顧客の言いなりになる」だけで
は、顧客視点による中心転換は起こらない、ということも説明をしまし
た。

今回は、顧客視点に立つことの、もう一つの注意点をお話したいと思
います。

それは、イトーヨーカドーグループの鈴木敏文さんがよく言っている、
 「顧客のために」と考えるな! 「顧客の立場で」考えよ!
というとらえ方です。

言葉だけでは、「たいして変わらない、よく似たモンじゃないか」と思っ
てしまうのですが、新規事業開発に携わっていると、この二つの違い
が、すごくよくわかります。

「顧客のために」と考えたときには、ほとんど進展は見られません。

「顧客のために」のあとには、必ずと言っていいほど、
  「自分たちに、何ができる?」
という言葉が続きます。

そこでは、「自分たち」という制約と、「できる」という制約、この二重の
制約が無意識のうちに潜んでしまっていて、それが中心転換の邪魔を
するのです。

すなわち、自分たちにできないこと、他社を利用すればできること、など
は捨てられてしまいます。あるいは、自分たちにとって都合の悪いこと、
たとえば、コストがかかりすぎる、といったことも「できない」という言葉に
よって、抹消されてしまうのです。

「できない」ことをいかにしてできるようにするか、あるいは他社の力をい
かにうまく活用して自社だけではできないことを可能にするか、これこそ
開発の本質ですから、「顧客のため」からは新しい発想は生まれにくい
といっていいでしょう。

一方、顧客の立場に立ったときには、コストがかるかかからないか、わ
かりません。「コストがかかるからできません」は、顧客の立場から見れ
ば、供給者側の勝手な言い分なのです。

コストを安くする新しい仕組み、あるいは、コストをかけても利益をもたら
す価値を生み出せば、確実に一人勝ちに結びつくわけです。宅急便を
はじめとする新しいビジネスは常にその発想で生まれてきました。

ですから、顧客視点に立つ、ことは中心転換のために重要ですが、
 ・顧客の言いなりになるな!
 ・「顧客のために、自分たちに何ができるか」と考えるな!
という二点には、奥の深い注意が必要です。

■ 3. 財務ホット情報

<リビング・ニーズ特約>

前回、前々回と平成16年の税制改正についてお伝えしてきました。
所得税の改正について残っていますが、確定申告に近くなってから
所得税についての改正に触れたいと思います。

そこで、ちょっとコーヒーブレイク!

“リビング・ニーズ特約”という言葉を聞いたことはありますか?

最近注目を集めている保険の特約のことですが、現在契約している
保険にこの特約を付けると、被保険者の余命が一定期間内
(通常6ヶ月)と医師に判断されたならば、支払われる予定の死亡保険金
のうち、一定額(通常3,000万円)を上限に保険金が“前払い”される
仕組みになっています。余命いくばくの人がそのお金を使えるかどうかは
別として、人生最期の期間を快適に過ごせるように考え出された
システムです。

また、リビング・ニーズ特約に基づいて支払われる保険金は、所得税法上
非課税となります。

一般的に、被相続人が死亡したことにより遺族に支払われる死亡保険金は
相続税の問題と関係してきます。しかし、リビング・ニーズ特約に基づいて
被保険者が生前受け取る保険金は、身体の障害や疾病等により支払われる
保険金として考えられるため、《高度障害保険金等》が適用され非課税となる
わけです。

死亡保険金1億円が支払われる契約の場合、リビング・ニーズ特約を付けていないと
1億円全額が相続財産となりますが、特約に基づいて3,000万円が前払いされ、
被保険者が前払保険金全部を使っていることを前提にすれば、7,000万円が
相続財産になるという訳です。

あなたは、全部使いますか、保険金として残しますか?

■ 4. おしらせ

山崎修一オープンセミナーのお知らせ
  
   日時:10月14日(木)10:00~12:00(午前の部)
                13:00~16:00(午後の部) 
  場所:阪急グランドビル26階
テーマ:午前『儲かる商売を創り出すための、人の育て方、組織のあり方』
       午後『儲かる商売を創り出すためのビジネス革新』
お問い合せ:清話会 関西支局 06-6361-2351

日時:10月28日(木)13:30~16:30 
  場所:神戸商工会議所3階会議室
テーマ:『事業承継のための上手な自社株対策・節税対策』
お問い合せ:神戸商工会議所
詳しくは http://www.kobe-cci.or.jp/ 


アウトオフィス及び財務のお客様へのお知らせです。

6月から、簡易監査を実施しています。
受取手形、売掛金の監査が終了したところから、買換金、支払手形等の監査
    に入らせて頂きます。
ご協力お願い致します。

担当:財務指導部 山本雅文

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http://www.nksy.co.jp   

次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 悩みの相談室
  • 4. おしらせ

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