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いーかわらばん vol.133

  • いーかわらばん
  • 株式会社アウトオフィス
  • 2004/05/26
  • vol.133

▼INDEX▼

■ 1. 時の話題

インフレとデフレの板挟み

■ 3. 今月の本棚

『日本はどう報じられているか』 石澤靖治編 新潮新書

■ 4. おしらせ

オープンセミナーのお知らせ

■ 1. 時の話題

<インフレとデフレの板挟み>

最近、経営者の方とのお話の中によく出てくるのが、「インフレと
デフレの板挟み」という言葉です。

デフレとは、言うまでもなく、バブル崩壊後のデフレスパイラルを
あらわしており、最前線の価格を通すことの難しさを語っています。

一方、インフレは、国際情勢による要因が大きいと考えられます。

一つは、なんと言っても中国経済の拡大による需給逼迫です。
H型鋼などをはじめとする鋼材、大豆等の食材、コンテナなど輸送
費は、すごい勢いで価格が上昇しています。

もう一つは中東情勢によるものです。
原油価格の上昇により、ガソリン代を始め、多くの製品素材の価
格がやはり急上昇しています。

一部の業種をのぞき、売り先では値上げが難しく、逆に仕入れ値は
どんどんあがる。当然、利幅は下がる・・・。この悪循環をどうやって
断ち切るべきでしょうか。

コスト削減は言うまでもありませんが、より重要なのは、会社の創業
時のような経営の原点に戻って、「値付け」の意義、重要性を再検討
することでしょう。

たとえば、マクドナルドが苦境に陥ったもっとも大きな理由は、狂牛
病でも、消費者嗜好の変化でもなく、「値下げ戦略の失敗」だと私は
考えています。

「どんなに安くしたとしても、誰か頭のいい人間(より効率のいい方法
を編み出して価格を下げる)、あるいはバカな人間(コストを考えない
で値段を下げる)がつねにもっと安い値段をつけてくるものである。
価格は答にならない」(『一回のお客を一生の顧客にする法』より)

価格は何を意味するか。価格と自社の商品の価値はどう関連してい
るのか、当社の強みは何なのか、再度理念を確立していただきたい
と思います。

■ 2. 山崎発、経営を考える

<使用価値とは?>

前回は、「POSからPOUへ」ということで、使用時点管理、すなわ
ち「使用価値」の重要性を申し上げました。

今回は、その使用価値について、もう少し深めてみましょう。

この使用価値というものの範囲は、皆さん、ご想像のとおり相当
広いのですが、とりあえずは大きく二つに分けることができるでし
ょう。

ひとつは、モノやサービスの機能そのものに着目した価値です。
これを機能的価値と呼びます。

もう一つは、それらが生み出す雰囲気、すなわち、好き嫌いや、
親しみといった何らかのイメージをもたらす価値で、これを情緒
的価値と呼びます。

何かを購入するときは、意識的か、無意識的かはともかく、こう
いった機能や情緒といった使用価値を前提に意志決定をしてい
ます。

ここで、二つの重要な点を申し上げましょう。

第一点は、成熟した社会においては、こういった使用価値が、
価格合理性よりもはるかに優先する、という傾向が高まってい
るという点です。

すなわち、少々価格が高くても、使用価値を感じれば、購入して
しまうし、価格が安くても、使用価値なしと見れば、見向きもしない、
という事態が生まれている、ということです。

第二点は、こういった使用価値が価格合理性に優先する傾向は、
機能価値よりも、情緒価値により多く作用する、という傾向です。

好き嫌いといった情緒価値は、機能価値に比べて、より他商品と
の比較検討がしにくく、客観的に説明できる要素も小さいというの
が、その主な理由です。

次回は、こういった傾向から、開発との関連で、企業がすべきこと、
持つべき情報、あるいはクレームとの関連について考えてみましょう。

■ 3. 今月の本棚

<『日本はどう報じられているか』 石澤靖治編 新潮新書>

「英国ではトイレはトイレだ。
 しかし日本のトイレは、多くの小道具が詰まった未来に向けての
 声明書のようなものだ。
 かなりみすぼらしい家庭でも、電気で温められる便座付きのトイレ
 が当たり前になっている。
 洗浄後は温風乾燥装置まである。
 驚きはまだ続く。
 座った途端に、臭気を散らすため自動的に扇風機まで回り出す。
 強迫観念のレベルまで達した衛生観念にとりつかれた日本人は、
 できるだけトイレにはさわりたくないらしい。
 スイッチを押さなくてもライトが自動的に付くトイレまである。
 信じられないかもしれないが、これがスーパークリーン・ジャパンだ」
   (2002年5月19日付 「サンデーミラー」)

いかがですか。

この本は、本当におもしろい、と同時に、まさに「日本の常識、世界の
非常識」の一端を表したものです。

上記に記したのはイギリスですが、ほかにフランス、ドイツ、アメリカ、
アラブ世界、中国、韓国という七つの国や地域において、ジャーナリ
ズムがどのように日本を見ているか、という点で非常に参考になりま
す。

もちろん、こういった見方がすべてではありませんが、グローバルな
情報化の時代に、外から見た日本はどう映っているのか、また、日本
国民として、世界に何を発信しなければならないか、を考える材料に
なる本です。ぜひご一読ください。

■ 4. おしらせ

<オープンセミナーのお知らせ>

日時:6月16日(水)14:00~15:30 場所:阪急グランドビル26F
テーマ:「関西経済復活のシナリオ」
      ・20世紀企業と21世紀企業は逆の方向に動く!
      ・事業創造における「ものづくり技術」のありかた
      ・顧客視点に立った事業創造の成功原則
      ・人の問題・・・経験と知恵が比例しない理由
      ・「高度自立型組織」の要件とは?
お問い合せ:清話會関西支局 06-6361-2351 
http://www.seiwakai.com/reikai/reikai_now_oosaka.html
上記サイトをご覧下さい。

日時:7月22日(木)14:00~16:30 場所:阪急グランドビル19F関西文化サロン
テーマ:『オーナー企業の会社の譲り方・引継ぎ方』
お問い合せ:ビジネスエージェンシー 高島 090-1021-0421
申し込み方法は当社ホームページ講演予定をご確認下さい。
http://www.nksy.co.jp


アウトオフィス及び財務のお客様へのお知らせです。

6月から10月にかけて、簡易監査を実施したいと思います。
6月15日以降、順次、ご訪問時に実施させて頂きますので
ご協力お願い致します。
6月は、現預金・借入金に関係する項目につき監査させて頂きます。
詳しくは、担当者からご連絡させて頂きますのでよろしくお願い致します。

担当:財務指導部 山本雅文


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次回のテーマは以下の通りです。

  • 1. 時の話題
  • 2. 山崎発、経営を考える
  • 3. 事業承継の真視点
  • 4. おしらせ

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