いーかわらばん vol.131
- いーかわらばん
- 株式会社アウトオフィス
- 2004/05/26
- vol.131
▼INDEX▼
■ 1. 時の話題
<新・三種の神器>
家電の「新・三種の神器」とは、何でしょうか? もう皆さんご存じだと思い
ますが、薄型テレビ、デジカメ、DVDレコーダーの三つです。
このうち、DVDはレコーダーの需要は非常な勢いで伸びています。今年は
160ギガの大容量ハードディスクを搭載したものを中心に、350万台は売
れるだろうと電子情報技術産業協会では見ています。
一方、従来のビデオテープレコーダー(VTR)は、180万台くらいだろうと予測
されますので、2倍近い格差ということになるわけです。オリンピック特需が
来ることによって、長時間録画の必要性が増せば、この差はさらに広がる
ことになりそうです。
メーカー別に見ると、現在シェアトップの松下電産は、薄型テレビ「ビエラ」と
の連携で、アテネ五輪公式協賛企業であることを前面に出して攻めています。
それに対し、二位のソニーは、比較的廉価な「スゴ録」で対抗、さらに、東芝
はノートパソコンとの連携、パイオニアは画質・音質といった質強調路線で
勝負しようとしています。
この春に新規参入した日立、三菱と併せて、戦国時代の様相を呈しはじめて
いますが、値頃感に関する消費者調査では、5万円台というのが一つの基準
になっています。
今後は各社の特徴を強調することはもちろんですが、何と言っても品質を保ち
ながら、どこまで価格引き下げが可能か、VTRやデジカメがたどった道のりを
DVDも本格的に歩むことになりそうです。
■ 2. 山崎発、経営を考える
<自立型人材が育つ条件>
このシリーズでは、「なんとなく症候群」「まあええやん症候群」に陥らないで、
徹底的に考え抜き、やり切るためには、究極の数値化、究極の言語化、
仮説検証の姿勢が必要であることを述べました。
また、そういったことをより浸透させるためには、最高レベルの目標を常に
意識させる環境が、仕組みとして社内にあることが大事なポイントでした。
さらに、なぜ、最高レベルの目標が必要なのか?その理由として、
① Whatを生み出す力
② スピード
③ 独自性への執念
の三つをあげて説明をして参りました。
これらは、実は、すべて、自立型人材を要請する環境と重なります。
ここでは、自立型人材を生み出す条件を整理して、一区切りをつけたいと
思います。
ある心理学研究によれば、人間が自立的にならざるを得ない条件として、
① 自分自身が決めた(選んだ)状況であること
② 「背水の陣」といった何らかの状況であること
③ 上記①②が情報としてオープン状況であること
の三つが指摘されています。
すなわち、自分で決めて、できなければかなりまずくなるというリスクがあ
って、そういったことを回りが皆知っている、という状況の時には、自立的
にならざるを得ない、というわけです。
だから、経営者は自立的になるのでしょう。自分の意思で会社のトップに
なり、常に大きなリスクを抱えていて、そのことは回りがみんな知っている、
といった状況にあるからです。
ということは、社員に自立的になって欲しいと思うならば、なんらかのかたち
でこのような三つの条件を満たす仕組みや環境が必要ということになります。
その条件を満たす仕組みや環境についての説明の前に、次回からしばらく、
新しい時代の事業開発について考えてみることにしましょう。実は、事業
開発と自立型組織はきわめて密接な関係にあります。したがって、事業開発
の説明の後に、再度自立型組織に戻って考えてみたいと思います。
■ 3. 事業承継の真視点
<自社株比率に要注意!>
ol.127で、相続の分け前を巡り、さんざん一族で揉めたあげく、結局
自社株を取得した長男のお話をしました。
その後、長男はどうなったでしょうか。
皆さんご承知のように、自社株は、民法上、相続財産の中に織り込まれます。
したがって、相続人の間で揉めた結果、たとえば、皆が法定相続分を
相続することになった場合には、自社株だけで、その法定相続分を
超えてしまう、ということが頻繁に起きることになるのです。
それでも、社長の長男にとって、将来の経営権を考えると、法定
相続分を超える自社株を取得せざるを得ないことは、往々にしてあ
ります。
その時には、その取得した自社株に対応する相続税額は、自分が
過去に蓄えてきた預金等を取り崩して支払うか、それが足りなけれ
ば、借金をして払わなければなりません。自社株は簡単には換金でき
ないからです。
預金や上場株を相続した弟や妹は、自分の預金を取り崩すこともなく、
借金をすることもなく、そのもらったものをお金に換えて相続税を払え
ばいいのですが、長男はそうはいきません。
喧嘩をしたあげく、こういった状況になった長男にしてみれば、弟や妹
を見て、はらわたが煮えくりかえる気持ちだったことでしょう。
事実上換金できない自社株、あるいは、換金するということはそれだ
け経営権が薄くなるというリスクの増大、これが、相続財産のなかに
占める自社株比率が大きいときの怖さです。
これを防ぐには、まず、遺言で、自社株プラス相続税相当額の現金を
後継者が相続する旨を明示すべきでしょう。
もちろん、現金相当額が不足するなら、今度はその調達、あるいは自
社株割合の引き下げ、その他の方法を考えなければなりません。
その説明に入る前に、次回、さらに、その長男がたどった悲劇をご説
明することにしましょう。
■ 4. おしらせ
<オープンセミナーのお知らせ>
日時:6月16日(水)14:00~15:30 場所:阪急グランドビル26F
テーマ:「関西経済復活のシナリオ」
・20世紀企業と21世紀企業は逆の方向に動く!
・事業創造における商品の位置付け
・顧客視点に立った事業創造の成功原則
・人の問題・・・経験と知恵が比例しない理由
・「高度自立型組織」の要件とは?
お問い合せ:清話會関西支局 06-6361-2351
http://www.seiwakai.com/reikai/reikai_now.html
上記サイト<大阪会場>をご覧下さい。
アウトオフィス及び財務のお客様へのお知らせです。
6月から10月にかけて、簡易監査を実施したいと思います。
6月15日以降、順次、ご訪問時に実施させて頂きますので
ご協力お願い致します。
6月は、現預金・借入金に関係する項目につき監査させて頂きます。
詳しくは、担当者からご連絡させて頂きますのでよろしくお願い致します。
担当:財務指導部 山本雅文
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次回のテーマは以下の通りです。
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- 2. 山崎発、経営を考える
- 3. 今月の事務
- 4. おしらせ
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